琉球大学 教務情報システム
2011年01月05日
シラバス詳細
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自然言語処理
科目番号 情324
履修年度
2010年後期
開設学部等 工学部 情報工学科 知能情報工学
期間
後期
曜日時限 月曜日3時限 工2-313
単位数
2
担当教員 高良 富夫
講義コード
60103000
■授業内容と方法
講義内容:
我々が通常使用している言葉は、プログラミング言語などの人工言語と対立させて、自然言語と呼ばれている。自然言語は、音声言語と文字言語に分けられる。後者をコンピュータで取り扱うことを、通常、自然言語処理という。本講義では、音声の分析・合成・認識、及び自然言語処理の基本的段階である形態素解析、構文解析、意味解析、文脈解析に関する基本事項を学ぶ。

講義方法:
できるだけ毎回、原理の説明、例題、宿題の形式で進めるので、宿題を次回までに提出すること。  
■達成目標
下記に示す各項目において、言語処理に関する用語の具体的内容及びその有効性、適用範囲を説明できること([H-2]専門性)、言語処理の基本的なアルゴリズムをプログラミングできること([F-2]実践性)、これらを適用する具体例を考案できること([G-1]創造性)。

 
■評価基準と評価方法
評価基準:以下のことができること。
1最新のコミュニケーションメディアと、それ以前のものとを比較するH
3調音位置・顎の開きと第1・第2ホルマント周波数との関係を述べるH
4音声自動認識の有用な応用を考えて、説明し、有用性を論じるG
5音声の規則合成の新しい応用を考えて、その有効性を論じるG
6形態素解析ソフトchasenを使用するF
7形態素解析ソフトchsenの機能を試験するF
9単純なトップダウン方式の構文解析アルゴリズムで導出を行うH
10例題の文法を用いてCKY法で入力文を構文解析するH
11例題の再帰的遷移ネットワークで入力文を処理するH
12意味素法と用例・シソーラス法とにより動詞の格フレームの例を作るG
13国語の読解問題をコンピュータで答える方法を考察するG
14Webで公開されている辞典を試用し、内容を報告し有効性を検討するF
15対話の相手をするプログラムを実行して、その仕組みなどを調べ報告するF

評価方法:
受講状況(10%)、宿題(20%)、中間試験(35%)、期末試験(35%)を総合して判定する。  
■履修条件
「言語理論とオートマトン」を履修していることが望ましい。  
■授業計画
第1回(10/18))  自然言語工学とは  
第2回(10/20(水))  言語音声の分析  
第3回(10/25)  言語過程のモデル
第4回(11/8)  言語音声の自動認識
第5回(11/13)  言語音声の人工合成
第6回(11/15)  形態素解析の基礎
第7回(11/22)  形態素解析のアルゴリズム
第8回(11/29)  中間試験  
第9回(12/6)  構文解析とは
第10回(12/13)  CKY法による構文解析  
第11回(12/20)  拡張遷移ネットワーク
第12回(12/27)  意味解析  
第13回(1/17)  文脈解析  
第14回(1/24)  辞書  
第15回(1/31)  文の生成  
第16回(2/7)  期末試験  
■事前・事後学習
予習:教科書の該当する章を読んで、疑問点を抽出しておくこと。「評価基準」に書いてある内容の宿題を出すので、それに答えることができるように授業内容を聞く準備をすること。
復習:毎回宿題があるので、これをこなし、次回に提出すること。  
■教科書 ISBN
"自然言語工学入門”、高良富夫 著、アトム研究室(@om.lab)
 
■参考書 ISBN
"自然言語処理の基礎"、吉村賢治 著、サイエンス社 4781909566
"音のなんでも小事典"、日本音響学会 編、ブルーバックス、講談社 4062571501
"音声工学"、板橋秀一 編著、森北出版 462782811X
 
■備考(メッセージ)
授業計画に日程と内容が示してあるので、予習復習に活用すること。
WebClass:  http://webclass.cc.u-ryukyu.ac.jp/webclass/login.php  
■オフィスアワー
火、水、金の9:00-10:00    事前にメールを出しておくとより確実です。  
■メールアドレス
takara@ie.u-ryukyu.ac.jp
 
■URL
http://www.iip.ie.u-ryukyu.ac.jp/iip/takara.htm