■授業内容と方法 |
講義内容: 我々が通常使用している言葉は、プログラミング言語などの人工言語と対立させて、自然言語と呼ばれている。自然言語は、音声言語と文字言語に分けられる。後者をコンピュータで取り扱うことを、通常、自然言語処理という。本講義では、音声の分析・合成・認識、及び自然言語処理の基本的段階である形態素解析、構文解析、意味解析、文脈解析に関する基本事項を学ぶ。
講義方法: できるだけ毎回、原理の説明、例題、宿題の形式で進めるので、宿題を次回までに提出すること。
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■達成目標 |
下記に示す各項目において、言語処理に関する用語の具体的内容及びその有効性、適用範囲を説明できること([H-2]専門性)、言語処理の基本的なアルゴリズムをプログラミングできること([F-2]実践性)、これらを適用する具体例を考案できること([G-1]問題解決能力と創造性)。
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■評価基準と評価方法 |
評価基準:以下のことができること。 1最新のコミュニケーションメディアと、それ以前のものとを比較するH 3調音位置・顎の開きと第1・第2ホルマント周波数との関係を述べるH 4音声自動認識の有用な応用を考えて、説明し、有用性を論じるG 5音声の規則合成の新しい応用を考えて、その有効性を論じるG 6形態素解析ソフトchasenを使用するF 7形態素解析ソフトchsenの機能を試験するF 9単純なトップダウン方式の構文解析アルゴリズムで導出を行うH 10例題の文法を用いてCKY法で入力文を構文解析するH 11例題の再帰的遷移ネットワークで入力文を処理するH 12意味素法と用例・シソーラス法とにより動詞の格フレームの例を作るG 13国語の読解問題をコンピュータで答える方法を考察するG 14Webで公開されている辞典を試用し、内容を報告し有効性を検討するF 15対話の相手をするプログラムを実行して、その仕組みなどを調べ報告するF
評価方法: 受講状況(10%)、宿題(20%)、中間試験(35%)、期末試験(35%)を総合して判定する。
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■履修条件 |
特になし。
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■授業計画 |
第1回(10/6) 自然言語工学とは 第2回(10/16(木)) 言語音声の分析 第3回(10/20) 言語過程のモデル 第4回(10/27) 言語音声の自動認識 第5回(10/31(金)) 言語音声の人工合成 第6回(11/17)形態素解析の基礎 第7回(11/27(木)) 形態素解析のアルゴリズム 第8回(12/1)中間試験 第9回(12/6(土)15:00)構文解析とは 第10回(12/8) CKY法による構文解析 第11回(12/15) 拡張遷移ネットワーク 第12回(12/22) 意味解析 第13回(1/5) 文脈解析 第14回(1/19) 辞書 第15回(1/26) 文の生成 第16回(2/2) 期末試験
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■事前・事後学習 |
予習:教科書の該当する章を読んで、疑問点を抽出しておくこと。「評価基準」に書いてある内容の宿題を出すので、それに答えることができるように授業内容を聞く準備をすること。 復習:毎回宿題があるので、これをこなし、次回に提出すること。毎回採点しているので、その添削結果などを見て質問があれば質問し、中間試験や期末試験に役立てること。
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■教科書 |
ISBN |
"自然言語工学入門”、高良富夫 著、アトム研究室(@om.lab)、900円
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" 音とことばの実験室"、高良富夫 著、琉球新報、700円(教室特別価格)
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9784897421759 |
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■参考書 |
ISBN |
"音のなんでも小事典"、日本音響学会 編、ブルーバックス、講談社
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4062571501 |
”自然言語処理の基礎”、奥村 学著、コロナ社
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”音響学入門”、鈴木、赤木、伊藤、佐藤、苣木、中村 共著、コロナ社
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■備考(メッセージ) |
授業計画に日程と内容が示してあるので、予習復習に活用すること。 WebClass: http://webclass.cc.u-ryukyu.ac.jp/webclass/login.php 教科書は教室で販売する。1,600円準備すること。生協にもあるので、定価で購入できる。参考書も生協で入手できる。
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■オフィスアワー |
火、木の9:00-10:00 なるべく事前にメールを出してください。
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■メールアドレス |
takara@ie.u-ryukyu.ac.jp
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■URL |
http://www.iip.ie.u-ryukyu.ac.jp/iip/takara.htm
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