ガロア体の簡単な説明 (99・12・27)

琉球大学 情報工学科 和田知久


ガロア体

例(1) 整数を5で除算した余りの集合{0,1,2,3,4}

加算
乗算
1

例(2) 整数を4で除算した余りの集合{0,1,2,3}

加算
乗算

ここまでは非常に簡単!


GF(2)

加算
乗算

  1. GF(2)上の元{0,1}を係数にもつw次の既約多項式p(x)を考える。
  2. 新しくαという元を考え、p(α)=0と仮定します。
  3. 既約多項式p(x)をうまく選べば、

なる要素はすべて異なり、

を成立させることができる。

  1. これに零元を加えてると、の元の集合となる。


指数   α^3 α^2 α^2 α^0 対応する整数値
-∞ 0 0 0 0 0
0 0 0 1 1
α 0 0 1 0 2
α^2 0 1 0 0 4
α^3 1 0 0 0 8
α^4=1+α 0 0 1 1 3
α^5=α(1+α)=α+α^2 0 1 1 0 6
α^6=α(α+α^2)=α^2+α^3 1 1 0 0 12
α^7=α(α^2+α^3)=α^3+α^4=1+α+α^3 1 0 1 1 11
α^8=α(1+α+α^3)=α+α^2+α^4=1+α^2 0 1 0 1 5
α^9=α(1+α^2)=α+α^3 1 0 1 0 10
10 α^10=α(α+α^3)=α^2+α^4=1+α+α^2 0 1 1 1 7
11 α^11=α(1+α+α^2)=α+α^2+α^3 1 1 1 0 14
12 α^12=α(α+α^2+α^3)=α^2+α^3+α^4=1+α+α^2+α^3 1 1 1 1 15
13 α^13=α(1+α+α^2+α^3)=α+α^2+α^3+α^4=1+α^2+α^3 1 1 0 1 13
14 α^14=α(1+α^2+α^3)=α+α^3+α^4=1+α^3 1 0 0 1 9
15 α^15=α(1+α^3)=α+α^4=1 0 0 0 1 1

 

以上 簡単な説明でした。