Software Engineering Lecture 4/14
Software Engineering Lecture 4/14
ソフトウェア工学
Perl 言語を勉強しながら、大きなソフトウェアプロジェクトを設
計し、運営し、参加していく方法を学習する。特にオブジェクト指
向設計を重視した演習を行う。
授業計画
- (1) プログラミングの人間要素
- (2) オブジェクト指向システム分析
- (3) オブジェクト指向プログラミング言語
- (4) Perl
- (5) プログラム理論
- (6) 情報モデル
- (7) 継承と委譲、インターフェース
- (8) 状態モデル
- (9) アクション・データフロー
- (10) 並列オブジェクトとスレッド
- (11) PerlとWWW
- (12) 戦略的なデバッグ
- (13) デザインパターン
- (14) テストとソフトウェアの信頼性
- (15) プロジェクトの運営
ソフトウェア工学の基礎となるもの
プログラムとは何か? プログラムを書くということはどういうことか?
- 何を作りたいのか
- どうやって作るのか
- 何を作ったのかが
自分で作ったものを自分で使うだけではない。
- 他人に作ってもらう
- 今あるものを作り直す
- 自分で作ったものを人が使う
- 自分で作ったものを人が直す
その基準は?
一つの答: プログラムの意味を考える。
仕様、実装、実行
- 仕様 どういうプログラムが欲しいのか?
- 実装 どうプログラムを書くのか?
- 実行 そのプログラムはどう動くのか
それぞれに対応するプログラムの意味を考える。
- プログラムが満たしてほしい性質 ... 論理的意味、代数的意味
- プログラムを動かす仕組み ... 操作的意味
- プログラムの動いた履歴 ... 実行結果
プログラムを作る時の方法
仕様、実装、実行の相互の関連を通してプログラムが作られていく。
プログラムの意味を扱う道具
これらを取り扱うための数学的な道具がいろいろある。
そして、それらに対応したプログラミング言語とプログラミング手法が
考えられた。
- 集合 Specification Z
- 写像、関数 関数型プログラミング
- 論理 論理型プログラミング
もし入力が有限で、出力が一つだけなら、とても簡単になる。
入力が無限だったりすると難しい。特にReal-timeプログラミング、並列
プログラミングの意味は難しい。
- 仕様は論理式で表すのが容易である
- 実装は関数で表すのが容易である
- 実行結果は集合で表すのが容易である
しかし、この三つの道具は、実際には同等な力を持った道具であり、
望むならば、論理だけ、関数だけ、集合だけ、ですべてを表現することも
できる。しかし、適材適所を考えて使おう。
プログラムの分割
これらのプログラムの意味を表す方法は、平らな方法であり、階層化
さていたり、分割されていたりはしない。
しかし、実際には、プログラムを分割しなくては、大きなプログラムは
作れないし、複数の人にプログラミングの仕事を分けることもできない。
また、
分割する時は、全体のプログラムの意味が乱されないように分割
しなくてはならない。
また、この分割は、プログラムの内容だけでなく、
プログラムを作成していくプロジェクトの構成(人員、期間、組織)などにも依存する。
これからの授業では、この分割の仕方を考えていくことになる。