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プログラム解説

サーバーの改良は簡単で，IPv4にしか対応していない関数，構造体をIPv6に対応したものにちょっと変更するだけで良い．変更した箇所は

struct sockaddr_in → struct sockaddr_in6
hbuf[INET_ADDRSTRLEN]; → hbuf[INET6_ADDRSTRLEN];
AF_INET → AF_INET6
sockaddr_in6 変更にともなうメンバの変更

なぜAF_INET6でIPv4にも対応できるのかなどの疑問は課題2で説明される．

クライアントのほうは変更箇所が多い．まず

struct hostent
gethostbyname()

が使えないのでかわりに下記のようにgetaddrinfo()を使ってリモートホストの情報を取得する．

  memset(&hints, 0, sizeof(hints));
  hints.ai_family = AF_UNSPEC;  /*IPv4, IPv6 どちらであるかを明示しない．*/
  hints.ai_socktype = SOCK_STREAM;
  getaddrinfo(argv[1], argv[2], &hints, &hp);

hints, hp はaddrinfo構造体である．hintsには希望のソケットタイプを指定する．ここではTCPということだけを指定してあり，IPv4, IPv6については AF_UNSPECとすることで，どちらでも良いとしている．ここでAF_UNSPECではなく， AF_INETやAF_INET6とすれば両対応ではなくなる．

ソケットの生成においては以下のように

 s = socket(hp->ai_family, hp->ai_socktype, hp->ai_protocol);

として，getaddrinfoで取得した情報を使うようにすることで両対応にできる．

また，サーバーとの接続には直接関係がないが，inet_ntop()についても変更した．

inet_ntop(hp->ai_family, &(((struct sockaddr_in6
	*)hp->ai_addr)->sin6_addr), hbuf, sizeof(hbuf));

こうすることで正しくホストのアドレスを取得できるが，getnameinfo()を使っても取得できる．

  getnameinfo(hp->ai_addr, hp->ai_addrlen, hbuf, sizeof(hbuf), sbuf,
  sizeof(sbuf), NI_NUMERICHOST | NI_NUMERICSERV);

fumiya nakamura 2006-02-10