LaTeXは「マークアップ言語」と呼ばれるものです マークアップ言語とはHTMLやXMLのように文書の要素に「タグ」を「マーク」することによって記述する文書整形システムの事で、 たとえば下のようにかきます ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー パンフレット~ 見出し~ テニス大会 見出し終わり~ 項目~ 日時 説明~ 06/05/13 説明終わり~ 項目~ 場所 説明~ 市民体育館 説明終わり~ パンフレット終わり~ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー というわけで今回の課題\documentclass[a4paper,10pt]{jarticle} % LaTeX文書の先頭(jarticle スタイルの指定) \usepackage{fancybox}%boxを使用 \usepackage{graphicx} %図を挿入 \title{情報工学実験I-1・\LaTeX の使い方\\{\large -実験レポートを作成する際の心構え-}} \author{j05017 \hspace{5mm} 金城佑典} % 文書作成者 \date{作成日:2006年04月18日 \hspace{5mm} 提出日:2006年04月25日} % 日付 \begin{document} \maketitle % 論文題名,著者,日付を出力 %%%概要 \begin{abstract} この文章は、\LaTeX の練習を兼ねつつレポートを作成する際の検討事項をまとめたものです。 他にも良いドキュメントが多々ありますので、適宜参照してください。 \end{abstract} %%%End概要 %%%Section1 \section{はじめに} %1節 学生実験や講義のレポート(ここでは印字物を指す)は,第三者の読者により中身を適切に伝えるための一手段です.身振りを交えた口頭です ら行き違いが生じる事があるように,どんなに優れたアイデア・実験内容・考察等があったとしても,それを第三者に伝えられないようでは 低い評価しか得る事が出来ません.これはとても不幸なことです. \par では,適切に思った通りの事を相手に伝える事の出来る良いレポートを作成するにはどうすれば良いのでしょうか.ここでは \LaTeX の使い 方を紹介し つつ,レポートの書き方についてそのポイントを紹介します \footnote{この文書は琉球大学情報工学科の学生向けに作成した ものなので、レポート作成するにあたり「MacOSX+EasyPackage」の利用を前提にしています} . %%%EndSection1 %%%Section2.2 \setcounter{section}{2} \setcounter{subsection}{1} \subsection{理論的に筋の通ったストーリーで話を進める} 例えば実験レポート(課題)ならば、 \begin{enumerate} \item 課題として問われていること(目的)を明確にし、 \item それをどのように解決するか(手法・アプローチ)を述べ、 \item その手法を適用した実験結果や考察を示し、 \item 結論として解決できた事と未解決のまま課題として残ったこと \end{enumerate} を示す事が求められます。 \subsection{効果的に図表や数式を用いる事で理解しやすい(読みやすい)レポートを作成する} %2、3 レポートは相手に何かを伝えるために作成します.読まれないレポートは作成する意味がありません.以下,読みやすいレポートとするための 例(サンプル)を示します. %BOX \fbox{ \begin{tabular}{l} 学生実験の場合には必ず課題が提示されます.レポート作成時 \\ には「課題内容→アプローチ→結果→考察」といった順で書き \\ 進めていきますが,このとき「課題内容」は書き手によって変 \\ わらない不変情報なので,このパラグラフのように線で囲う事 \\ で視覚的にも独立させることできますので,読みやすいレポー \\ トとなります. \end{tabular} } %z \par 他にも,2.2節で述べたような手順を一目で分かりやすく示すには,図\ref{pic:1}のようなフローチャートを示すのも良い方法です. %図1 \begin{figure}[htb] \begin{center} \includegraphics[scale=0.5]{zu1.eps} \caption{筋道の通ったストーリーを展開する例} \label{pic:1} \end{center} \end{figure} % %表1 \begin{table}[htb] \caption{このレポートを作成している環境} \label{tab:1} \begin{tabular}{r|l} \hline ソフト名 & バージョン \\ \hline \hline OS & Mac OS X バージョン 10.4.6 \\ \hline 端末 & ターミナル.app バージョン1.5 (133) \\ \hline エディタ & mi バージョン 2.1.6 \\ \hline \LaTeX コンパイラ & pTex ( Web2C 7.4.5 ) 3.14159-p3.1.5 ( EUC) \\ \hline \end{tabular} \end{table} % \par \LaTeX は協力な数式環境を持っていますので数式(1)のような複雑な式でも綺麗に出力することができます. %数式 \begin{equation} \label{eq:suusiki} p_{a,j} = \bar{f}_{a} + \frac{ \sum \limits _{i \in U}^{} sim \left( u_{a} , u_{i} \right) \left( f_{i,j} - \bar{f}_{i} \right) }{ \sum \limits _{i \in U}^{} sim \left( u_{a} , u_i \right) } \end{equation} % \par なお,図や表を用いる際には必ず(1)その図を説明するキャプションと,(2)図番号や表番号を記載するようにしてください.折れ線グラ フ等のグラフを図として示す際には,図中にグラフで用いた軸の説明や単位を忘れずに記載するようにしましょう.また,今回は例示のため省 略していますが,数式を示す場合には,各項や記号が何を意味するのかを解説するようにしましょう. \par ちなみに,この節で図・表・数式・節番号を示している箇所は,\verb|\label| と\verb|\ref| コマンドを利用して,\LaTeX(pTeX)が自動 的に割り振った番号を参照しています.具体的には,参照したい図表毎に,表\ref{tab:2}に示したようなユニークな文字列をラベルとして指 定し,引用時(番号指定時)にはそのラベル名で読み出しています.ラベルによって参照したい節を指定しているため,この節の前に別の節を 追加したとしても節番号を書き直す必要はありません.同様に,図表や数式の追加や削除があったとしても,参照番号を書き直す必要はありま せん. %表2 \begin{table}[htb] \caption{ラベル名の指定と参照方法} \label{tab:2} \begin{tabular}{c|l|l|l} \hline 項目 & ラベル例 & 参照例 & 出力例 \\ \hline \hline 節 & \verb| \label{sec:理論的}| & \verb| \ref{sec:理論的}| & 2.2 \\ \hline 図 & \verb| \label{fig:理論的}| & \verb| \ref{fig:理論的}| & 1 \\ \hline 表 & \verb| \label{table:実験設定}| & \verb| \ref{table:実験設定}| & 1 \\ \hline 数式 & \verb| \label{eq:数式例}| & \verb| \ref{eq:数式例}| & 1 \\ \hline \end{tabular} \end{table} % \setcounter{subsection}{4} \subsection{枚数稼ぎをしない} %2、5節 ページの枚数が多ければ良いレポートだというのは妄想でしかありません.読み手に伝えたい事に的を絞り,内容を整理整頓しましょう.どう してもボリュームが大きくなる場合には,目次や概要を付加するなど,全体を見通しやすくするような工夫を忘れずに. \par 枚数稼ぎにも色んな方法がありますが, \textgt{必要でもないのに} \begin{itemize} \item 図を多用したり, \item 図のサイズを大きくしたり, \item フォントサイズを大きくしたり, \item 行間を大きくしたり, \item ソースコードを全文引用, \item 実験結果を全文引用, \end{itemize} するようなことは止めましょう.ここで挙げなかった方法についても同様です. %%%EndSection2 %参考文献 \begin{thebibliography}{9} \bibitem{report} レポート・論文の構成法と書き方2004 \par http://www2.ikuta.jwu.ac.jp/kuto/kiso2004/Writing/HowToWrite.html \bibitem{DoLaTeX} LaTeX しよう! \par http://www.topstudio.co.jp/ kmuto/latex/ \bibitem{comand} LaTeX コマンドシート一覧 \par http://www002.upp.so-net.ne.jp/latex/ \end{thebibliography} % \end{document}
上記ソースをコンパイルしてpdf化するとこんな感じ↓ j05017.pdf(pdf)(80k)