躰道とは
躰道(読み:たいどう)とは、沖縄発祥の空手から派生した武道です。
1965年に発表、体系化された比較的最近の武道で、
「体軸の変化によって攻防を展開する武道」と定義されています。
「体軸の変化」とは、いったいなんなのか…
「体軸」とは、体の中心を頭から足まで重心を貫く棒のようなイメージです。
この軸を、倒す、回転させるなどといった
動作で変化させるのです。
躰道には、操体(読み:そうたい)と呼ばれる体軸の変化を利用した5つの基本動作
があります。
操体は「旋・運・変・捻・転」の5つがあり、それぞれに自然現象の動きがイメージされています。
それらを1つずつ説明していきます。
1つ目の操体・旋
旋は、「旋回」という言葉にも使われているように、体を回転させる動作です。
林の中を駆け抜ける風をイメージされています。
体を回転させた遠心力を利用した突きや蹴りがあります。
2つ目の操体・運
運は、跳躍などの勢いを利用する動作です。
岩にぶつかる波をイメージされています。
体を跳躍させた時のバネ、落下時の重力を利用した突きや蹴りなどを行います。
3つ目の操体・変
変は、体を倒して相手の攻撃を避けながら攻撃をする動作です。
形を様々に変える雲をイメージされています。
上半身を倒して相手の攻撃を避け、その勢いを利用した蹴りを放ちます。
4つ目の操体・捻
捻は、体を捻ることで生まれる力を利用する動作です。
文字通り、捻る動きをした渦をイメージされています。
相手の足を自分の足で絡めて倒す、打撃ではない技もあります。
5つ目の操体・転
転は、前転やバク宙などといった、体操競技のような体の回転を行う
動作です。
素早く、そして力強く動く雷をイメージされています。
前転の勢いを利用した突き、側転の勢いを利用した蹴りなどがあります。