Operating System Lecture 10/30

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復習 ファイルシステム

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gdb の使い方

デバッガの使い方をマスターしよう


プロセスとカーネル

プロセスは、一つのコンピュータに、仕事のまとまりを作る。これは、あたかも、そのプロセスが一台のコンピュータを一人で使っているように見える。プロセスには以下の要素が付属している。

複数のプロセスが互いに、不法な方法で干渉しないように、ハードウェアとオペレーティングシステムが管理を行っている。


プロセスの作り方

ここでは、csh からのプロセスの作り方を勉強しよう。


システムの使い方

http://rananim.ie.u-ryukyu.ac.jp/~kono/internal/ に システムの使い方を置いてあります。少なくとも、Mule の日本語チュートリアルを復習しておくこと。


プロセス

Operating System上にはいろいろなプロセスがあり、それらを一つのCPUが順に実行していく。 コンピュータの基本的な要素は、計算を行なうCPUと結果を格納するメモリやディスクである。

実際には要求される動作には様々なものがあり、それらが一つ一つ、CPUやメモリを必要とする。これを仮想的なコンピュータにまとめたものがプロセスである。それらを、実際のコンピュータの持つ物理的なCPUやメモリに配分する作業を担当するのがOperating Systemである。


プロセスうち、いくつかの処理は、特別な扱いを受ける。

    * Interrupt                      CPUに信号が伝わった時点で行われる処理
    * DMA (direct memory access)     CPUを経由しないデータ転送
    * Kernel Process                 Operating System 自身が必要とする仕事

これ以外の処理は、平等に時間分割(Time sharing)されて実行される。

しかし、仕事のないプロセスにCPUを割り当てても意味がない。プロセスには決まった状態があり、そのうち、実行可能な状態のプロセスのみが実行される。

    * new                プロセスが生成された
    * ready              実行可能な状態
    * running            実際に実行されている
    * waiting            何かを待っている
    * terminated         終了中

これらの状態遷移を引き起こす操作には以下のようなものがある。

    * new                fork system call
    * running->waiting   wait system call / I/O call (read/write)
    * waiting->ready     外部からの入力, I/O 終了
    * ready->terminated  kill, exit

コマンド top を動かしてみて、プロセスの動きを観察しよう。


サブルーチンとプロセス生成の違い

この二つの違いは、メモリ空間の扱いが異なることである。サブルーチン呼び出しでは、メモリ空間は元と同じであるが、プロセス生成では、異なるものが呼び出される。

サブルーチンには、wait に相当するものがないのは何故だろうか? 考えてみよう。


プロセスとユーザ

su コマンドは何をするものか?

setuid bit について理解しよう。

プロセス空間の切替え方は?


ファイル入出力

プロセスの入出力は、システムコール、特に、ファイルを経由して行われる。プロセスがアクセスしているファイルには、プロセスごとに番号がついている。これをファイル・ディスクリプタという。



ディスクリプタには、open system callによって、ファイルシステム上のファイルを結びつけることができる。ファイルだけなく、他のプロセスとの間を結ぶソケットや、その一方向版であるパイプを結びつけることもできる。

Unix では最初の3つのディスクリプタは、ユーザが持つログイン・シェルの入出力に接続されている。

この切り替えはcloseと dupによって行われる。


fork と exec

fork は、同じメモリ空間上で、異なるコンテキスト(context)を生成する。exec は、同じコンテキストで別なプログラムを実行する。

相手のプロセスの待ち合わせ(join)は、Unixではwait というシステムコールを使っておこなわれる。


例えば、

        % du /usr/local

とした時には、以下のようなプロセスの状態遷移が起きる。

       tcsh           du
        |
        +---- fork --> new
        |              |
       wait           running
        :              |
        :              v
     completion    <--interrupt-terminated
        |
        v
      runnning


問題

以下のシェルスクリプトを実行した時に、どのようなプロセスの状態遷移が起きるかを記述してみよ。

       % ( du -s /usr/local ; echo end ) & 


宿題

「UNIX のプロセスの観察と簡単な操作」 と「プロセスの生成」をさ来週までに、おこなうこと。

    Subject: Practice on Operating System Lecture 10/30

というように、課題を出した日付をサブジェクトに入れたメールで提出して下さい。なお、実験の時間は特に決めませんが、レポートの締め切りは守ること。

この日の課題を

    Subject: Report on Operating System Lecture 10/30

というサブジェクトでメールで提出すること。


Shinji KONO / Tue Oct 30 11:59:40 2001