逆数 負数と分数
Menu Menu演算の対象Aと演算・: A → A、そして、単位元 e があり(右単位元則、左単位元則)が成立し、
x ・ e = x e ・ x = x任意のx y : A に対して可換則(commutative law)、結合則(associative law)
x ・ y = y ・ x (x ・ y) ・z = x ・ (y ・z)が成立しているとする。さらに _⁻¹: A → A が存在し、
x ・ x ⁻¹ = e x ⁻¹・ x = eが成立している時に、G A _・_ _⁻¹ を可換群という。_⁻¹を逆元という。
自然数 x の足し算は可換群であり、逆元を - x で表す。
問題 3.1 *
逆元を含めた足し算の五五表を作成せよ
-5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 -5 -4 -3 -2 -1 0 0 1 2 3 4 5 1 1 2 3 4 5 6 2 1 2 3 4 5 6 7 3 2 3 4 5 6 7 8 4 3 4 5 6 7 8 9 5 4 5 6 7 8 9 10
問題 3.2 *
( f ⁻¹ ) ⁻¹ = e ∙ ( f ⁻¹ ) ⁻¹ = (f ∙ f ⁻¹ ) ∙ ( f ⁻¹ ) ⁻¹ = f ∙ ( f ⁻¹ ∙ ( f ⁻¹ ) ⁻¹ ) = f ∙ e f各段階の等式変換で使われている規則を書き足せ。
問題 3.3
x + ( - x ) = 0の五五表の中の対応している部分をしめせ。
自由群
3 + (-3 ) = 0だが、-3 は - ( 1 + 1 + 1 ) で、これは (- 1) + (-1) + (-1 ) ((- 1) + (-1) + (-1 ) に 1 + 1 + 1 を足してみるとわかる。
なので、任意の負の数を含む自然数=整数は、1 と -1 の足し算で表される。
1 + (-1 ) = 0と対消滅する。+1 を生成演算子、-1 を消滅演算子と呼んだりする。
(1 + 1 + 1 ) + ( - ( 1 + 1 + 1 ) ) (1 + 1 + 1 ) + ( (- 1) + (-1) + (-1 ) ) (1 + 1 + (1 + (- 1) )+ (-1) + (-1 ) (1 + 1 + 0+ (-1) + (-1 ) 1 + (1 + (-1)) + (-1 ) 1 + 0 + (-1 ) 1 + (-1 ) 0つまり、自然数の計算は生成消滅を計算してやればよい。
問題 3.4 *
二桁の任意の負数を含む足し算の計算を5つ示せ。
掛け算の逆数
掛け算は0を除いた可換群になっている。x の掛け算の逆元(逆数)を 1/x あるいは
1 ----- xで表す。帯分数は使わない。禁止。
問題 3.5
1 / (1/x) = 1 を等式変形で使った規則を明示して証明せよ
問題 3.6
逆数含む(0を除いた)掛け算の五々表を作成せよ1 / ( 1/x ) = 1 に相当する部分を示せ
問題 3.7
分数の割り算が上下を入れ替えて掛ける計算で良いことを説明せよヒント
1 / (x * y ) = ( 1 / x ) * ( 1 / y )を先に示す
問題 3.8 *
二桁の任意の逆数を含む掛け算の計算を5つ示せ。
素因数分解
自然数は複数の自然数の積で表される場合とそうでない場合がある。1以外の数の積に分解できない数を素数という。
任意の自然数は素数の積に一意に分解される。
問題 3.9 *
2から100までの素因数分解を表にせよ。(ヒント: Web で調べても、プログラム書いてもその表の規則性を一つ見つけよ。
その規則性は1000まででも成立するかどうかを説明せよ。(証明しなくても良い
問題 3.10
素因数分解が一意なことを背理法をもちいて証明せよ(ヒント: 可換則を使って並べ替えて、逆数を使って