プログラミングをするためには、コンピュータが理解できる言語、 「プログラミング言語」を話すことが必要です。 世の中には数多くのプログラミング言語があり、それぞれ異なっていて、 そのうちの多くはとても優れたものです。 このチュートリアルでは、その中で、私の好きな言語である Ruby を選びました。
Rubyは私が好きな言語というだけではなくて 今まで数多くの言語を見て来た中で最も容易な言語といえます。 実際、このチュートリアルを書いている本当の理由はこれなのです。 チュートリアルを書こうと決めてから私の好きな言語のRubyを選んだ、 のではなくて、Rubyが簡単であるのを知り、これを使ったプログラミング初心者用の チュートリアルがあるべきだと思って書き始めました。 つまり、このチュートリアルを書こうと思ったのはRubyの単純明快さゆえであって、 私がこの言語を好きだからというわけではないのです。 (同じようなチュートリアルを他の言語、たとえばC++やJavaなどで 書こうと思ったら、何百ものページ数が必要になったかもしれません。) でも、Rubyが簡単だからといって、初心者専用の言語とは思わないで ください。Rubyは、これだけでプロのプログラマが仕事を行う ことができるくらい十分に強力なプログラミング言語でもあります。
人間の言葉で何かを書くと、その書かれた物はテキストと呼ばれます。 コンピュータ言語で何かを書いた場合、その書かれた物は、コード(code) と呼ばれます。私は多くのRubyのコード例をこのチュートリアルに 含めました。そのほとんどは、あなたの持っているコンピュータで実行 できるはずです。また、コードを読みやすくするため、一部色づけして います。(たとえば、数字はいつも 緑 になっています。) キーボードからの入力が促される場所では白い四角で、 プログラムにより表示されたものは、青い四角で、 表されています。
もし、わからないことが出てきたり疑問が出てきたりしても その場ではそれを書き留めて、読み続けて行ってください。 おそらくその後の章で答えが得られると思います。 最後の章までいってもその疑問が解決しない時は、 どこに聞きにいけば良いのかを教えましょう。 そこには、あなたを助けようと待ち構えている多くのすばらしい人たちがいます。 あなたは彼らにどうやって質問すればよいかを知れば良いのです。
でも、まずやらなくちゃいけないことがあります。それは、Rubyをダウンロードして あなたのコンピュータにインストールすることです。
ウインドウズマシンにRubyをインストールすることはほんとに簡単です。 最初に Ruby installer をダウンロードします。(訳註: Arton氏の作成した ActiveScriptRuby を用いても良いでしょう。) いくつかのバージョンが選択できます。このチュートリアルでは、 バージョン1.8.6のRubyが用いられています。 そこで、あなたのダウンロードしたRubyがこれと同じか、 それより新しいものであることを確認しましょう。 その後は、インストール用のプログラムを実行するだけです。 プログラムを実行するとどこにインストールするかを聞いてきますが、 特別な理由がなければデフォルトの場所にインストールすれば良いでしょう。
プログラミングを行うには、プログラムを書くことと実行することのできる環境が必要です。 つまり、テキストエディタとコマンドラインが必要になります。
Ruby installer(訳註:英語版)には、素敵なテキストエディタ SciTE(the Scintilla Text Editor)がついてきます。 スタートメニューから選ぶことでこのSciTEを実行することができます。 もし、このチュートリアルにあるようにコードに色づけをしたかったら、 次のファイルをダウンロードして、SciTEのフォルダ(デフォルトであれば c:/ruby/scite)に入れてください。
あなたの作ったプログラムすべてをしまうための専用フォルダを作って おくというのも良い考えです。プログラムを保存するときは、 このフォルダにしまうように気をつけてください。
コマンドラインを得るには、スタートメニューの「すべてのプログラム」 から、「アクセサリ」を見つけ、その中の「コマンドプロンプト」を 選択してください。実行すると、プロンプトに自分のいるフォルダが表示 されます。ここから、プログラムを保存してあるフォルダの位置に 移動したくなると思います。cd ..とタイプすればフォルダの上の ほうに移動しますし、cd foldernameとすれば foldernameという名前のフォルダの中に入ることが出来ます。 いまいるフォルダの中にあるすべてのフォルダを見るには、 dir /adとタイプしてください。
さて、準備は出来ましたね。では プログラミング入門 に行きましょう。
もし、Mac OS X 10.2 (Jaguar)を持っているなら、すでにRubyは システムに入っているはずです。簡単。もし、10.1なら、 Rubyをダウンロード しましょう。 残念ながら Mac OS 9以前ではRubyは使えないようです。
プログラミングを行うには、プログラムを書くことと実行することのできる環境が必要です。 つまり、テキストエディタとコマンドラインが必要になります。
コマンドラインは「ターミナル」(アプリケーション/ユーティリティにあります。) で代用できます。
テキストエディタに関しては使い慣れているものを使うと良いでしょう。 もし、「テキストエディット」を使うなら、プログラムをtext-onlyで、保存 するのを忘れないでください。そうでないとプログラムは動作しません。 そのほかの選択肢としては、emacs, vi, そしてpicoがあります。これらすべては コマンドラインからアクセスすることが出来ます。 (訳註:この他にも、フリーウエアの 「mi」(旧称:ミミカキエディット) や、オープンソースソフトウエアの 「Smultron」 などの選択肢があるそうです。)
さて、準備は出来ましたね。では プログラミング入門 に行きましょう。
最初にRubyがすでにインストールされているか見てみましょう。 ターミナルにおいてwhich rubyとタイプしてください。もし、 /usr/bin/which: no ruby in (...)のように表示されるなら、 Rubyをダウンロード する必要があります。/usr/bin/rubyや /usr/local/bin/rubyのように表示されるならRubyはすでに インストールされています。どのバージョンのRubyを実行できるのか ruby -vと入力してチェックしてみましょう。 このバージョンが上記のダウンロードページにある最新の安定バージョン より古かったら最新版にアップグレードしておいたほうが良いかもしれません。
もし、あなたがrootユーザだったら、おそらくRubyのインストールについての 解説は必要ないと思います。rootユーザでない場合には、システム管理者に Rubyをインストールしてもらえるよう頼みましょう。(その場合、システムを 使っているすべての人がRubyを使うことができるようになります。)
さもなくば、あなたが自分で使うだけのためにインストールすることもできます。 ダウンロードしたファイルを、たとえば$HOME/tmp のようなテンポラリーのディレクトリに移動してください。 もし、そのファイル名が、ruby-1.6.7.tar.gzだったら、 tar zxvf ruby-1.6.7.tar.gzでファイルを展開し、 今作ったディレクトリ(この場合だとcd ruby-1.6.7)に移動します。
そこで、./configure --prefix=$HOMEとタイプして 設定(configuration)を行い、次に、 makeによって、Rubyインタープリタを構築(build)します。 これには数分かかるかも知れません。それが終わったら、 make installとタイプして、インストール(install)します。
つぎに、$HOME/.bashrc のファイルを修正して コマンドサーチパスに$HOME/binを追加します。 (この変更を反映するためには、いったんログアウトして入りなおす必要が あります。)これを行った後、インストールした結果をテストします: ruby -v。もし、これで、どのバージョンのRubyを手にしたか 確認できたら、$HOME/tmp(か、あるいはダウンロード ファイルを展開した先のディレクトリ)にあるファイルを消去することができます。
さて、準備は出来ましたね。では プログラミング入門 に行きましょう。