No. 100/305 Index Prev Next
To: followup@rananim.ie.u-ryukyu.ac.jp
From: kono@ie.u-ryukyu.ac.jp (Shinji KONO)
Newsgroups: fj.rec.sf 
Subject: 時の果ての世界 _ The World at the end of time
References: < 16603.965881659@rananim.ie.u-ryukyu.ac.jp>  
Organization: Information Engineering, University of the Ryukyus
Reply-to: kono@ie.u-ryukyu.ac.jp
Date: Tue, 15 Aug 2000 14:44:06 +0900
Message-ID: < 24369.966318246@rananim.ie.u-ryukyu.ac.jp> 
Sender: kono@rananim.ie.u-ryukyu.ac.jp

河野 真治@琉球大情報工学です。

なんか知らないけど、つんどくになっていたのを発掘して来ました。
1993年早川青背。フレデリック・ポールってまだ生きているんだろ
うか? 

良くも悪くも「ゲイトウェイ」を上下2冊に圧縮したような話でし
た。ちょっと「リング」にも似てるかな。読後感は悪くないですね。
でも3か月したら忘れてしまいそうだ...

で、若干ねたばらし...













話は、だいたい二つに分かれていて、
	メイフラワー号に関する話
	恒星ごと、相対論的速度で未来へ送られてしまう話
となっています。もっと後者の方を宣伝した方が読者は増えそうだな。

で、これに、ワン・ツと呼ばれるプラズマ生命体がからむんですね。
変なのが、ワン・ツは、すごく人間的なんだよね。というか、イギ
リス人的という感じ。被害妄想的で孤独が嫌いで、家族が嫌い。変
な奴。なーのに、人間とワン・ツは、あまり関係しない。なので、
ちょっと話が浮いてますね。

それは、それでそうかも知れない。僕が見る限り、ワン・ツっての
は、どちらかといえば、動物よりは植物なんだよね。獲物を狩って
生きるわけでもないから。なので、あーいう状況だと、普通は知能
は生じないだろうと思う。だとすれば、人間と会話するようなこと
にはならないってのは、もっともらしい。でも、この話だと、ワン
・ツは、すごく人間的だから、この展開ならば、絶対になんか会話
か戦争かするんだろうと感じていたんだけどな。

スターバーストみたいな、恒星状の生物と、のんきに一日くらいで
人間が会話してしまうようなのも脳天気な話だとは思うんだけど、
この全然関係ないってのもなんだかな。関係ないんだったら、リン
グのダークマター製人とかの方がもっともらしい。

人間がいろいろ変わっていくのは面白いですね。宗教で分裂したり、
暗黒時代みたいになったり、無宗教的な世界に変わってしまったり...

でも、この終わってない終わり方は、割りと好きな感じです。
いろいろ考えられるし。

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Shinji KONO @ Information Engineering, University of the Ryukyus
河野真治 @ 琉球大学工学部情報工学科
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