Outline of paper `An Overview of Artificial Immune Systems and Their Applications'
Reference Information
- Title : An Overview of Artificial Immune Systems and Their Applications
- Authors : Dasgupta
- Date : Artificial Immune Systems and Their Applications, pp.3-21, Springer, 1992
- Affiliation : Mathematical Sciences Department, The University of Memphis, USA.
- Web Site : ?
Abstruct
パラグラフ1
- 自然の免疫系(the natural immune system;以下,単に免疫系もしくは免疫システムとする)は,強力な情報処理能力を有することから,非常に興味深い研究対象である.
- 情報処理の観点から,免疫系は非常に高度な並列型システムである.
- 免疫系は,ローカルレベルでは適応的な処理動作,グローバルレベルでは有益な行動生成(behavior emerging)を行う優れたモデルである.
- さらに,免疫系は,認識タスクと分類タスクを解決するために,学習・記憶・連想想起(associative retrieval)を用いる.
- この章は,異なる免疫学のメカニズムと,それらに関連する情報処理を説明する.そして,人工免疫システム(Artificial Immune Systems)と呼ばれる急速に進展している分野の概要を与える.
- これらの技術は,パターン認識,故障検知と診断,コンピュータセキュリティ,その他多くのアプリケーションとして成功している.
1. Introduction
パラグラフ1
- 免疫系はいくらかの機能的要素(functional components)を持つ非常に複雑な系である.
- 免疫系は非特異的(先天的)な免疫機構と特異的(後天的)な免疫機構を用い,侵入者に対する多層の防御を用いる.
- 免疫系の主なルールは,体内(within the body)の全ての細胞(や分子)を認識し,それらの細胞を自己もしくは非自己として分類することである.
- 分類分けされた非自己細胞は,さらに,防御機構のしかるべき型を刺激するために分類分けされる.
- このような免疫系は,異質の抗原(バクテリアやウイルスなど)とその身体所有の細胞や分子とを区別するための進化を通して学習する.
パラグラフ2
- 免疫学者によると [30, 32, 37] ,我々の体は,体全体を循環する大量の免疫細胞を維持している.
- そのリンパ球は,特異度(specificity)・多様度(diversity)・記憶(memory)・適応性(adaptivity)という特性を持たせる免疫反応に参加しており,免疫細胞の大部分を占める.
- 他の食細胞(phagocytic cells)と呼ばれる好中球(neutrophils)・好酸球(eosinophils)・好塩基球(basophils)・単球(monocytes)は,抗原排除を容易く提供する基本動作(primary function)における補助的な免疫細胞である.
- 大別してT細胞とB細胞の二種類のリンパ球がある.
- 第一リンパ器官は,リンパ球を成熟させ,熱心な抗原性を持つようになる場所を提供する.
- 特に,B細胞は骨髄内で発現・成熟するのに対し,T細胞は骨髄で発現しさらに成熟するために胸腺へ移動する.
- 第二リンパ器官は,抗原を捕獲し,免疫反応を刺激する抗原とリンパ球が相互作用する場所を提供する役割を持つ.
- しかしながら,その二つのリンパ球は共に活動したり他の機能を制御したり影響を及ぼしたりするにも関わらず,免疫反応の異なる規則を演じる.
- 例えば,T細胞はB細胞の刺激物への反応を高める,もしくは抑えることができる.
- 文筆・文責:當間愛晃 (tnal@eva.ie.u-ryukyu.ac.jp)
- 最終更新日:1999年11月08日
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