命令セットアーキテクチャ I

3.1.1 操作とオペランド

〇命令はひとつずつ順に実行される。

• 操作　：　動作を指定する

• オペランド　：　操作の対象

  1. レジスタファイル　（レジスタ番号を指定する）
  2. メモリ　（メモリアドレスを指定する）
  3. プログラムカウンター
  4. 即値　（命令のなかに演算に使用する固定値を入れる）
  5. など

• ソースオペランド、デスティネーションオペランド

ソース１	ソース２	ソース３	ソース４	デスティネーション	命令の例
Register 1	Register 2			Register 3	加算･減算など
メモリアドレス				Register 3	メモリからRFへの転送
Register 3				メモリアドレス	RFからメモリへの転送
PC（プログラムカウンター）	即値			PC	PCの変更　（JUMP命令）
Register 1	Register 2	即値	PC（プログラムカウンター）	PC	PCの条件付変更 （BRANCH命令）

クイズ１：メモリからレジスタファイル（RF）もしくは、レジスタファイル（RF）からメモリへの転送命令では、メモリアドレスがソースオペランドの一つである。3.1.2の実際の例では、メモリアドレス＝レジスタの値＋即値　のように計算するが、これはどのようなメリットがあるのか？

3.1.2　命令の表現形式　（命令を３２ビットのビット列でどのように表現するか？）

ソース１	ソース２	ソース３	ソース４	デスティネーション	命令の例
Register 1	Register 2			Register 3	加算･減算など
メモリアドレス				Register 3	メモリからRFへの転送
Register 3				メモリアドレス	RFからメモリへの転送
PC（プログラムカウンター）	即値			PC	PCの変更　（JUMP命令）
Register 1	Register 2	即値	PC（プログラムカウンター）	PC	PCの条件付変更 （BRANCH命令）

• レジスタは３２箇所の場所、R0からR31があるので、場所指定には５ビット必要である。
• メモリアドレスは最大３２ビットのアドレス（４Gバイトメモリ空間）を指定する必要がある。
• 即値は適当な範囲の整数値を指定すればよいので、ここでは１６ビットの２の補数表現（正と負）とする。
• プログラムカウンターPCは一つしかないので、命令操作でPCに関わるものと区別し、命令のなかでPCを示す必要はない。
  上記色つきの明示は不要

• 実際にはメモリアドレス指定に、２つのソースオペランド（レジスタ番号、即値）を用いる。

　

図３．１　命令形式

　

3.1.3　命令フィールド

図　３．２

クイズ２：レジスタファイルの大きさが６４、命令セットの大きさが６４の場合の命令フィールド構成案を作成せよ。

クイズ３：図３．２のA形式でJUMPできるメモリ空間はどこからどこまでか？

クイズ４：メモリアドレスがバイト（８ビット）ごとに、付けられているシステムでは、３２ビット命令を示すPCの値は

０−＞４−＞８−＞１２…のように４づつ上昇します。これを利用して何かの改善はできるか？

クイズ５：３２ビットアドレス空間の０番地から最大アドレス４G-1へJUMPしたければどうすればよいか？

3.1.4　アセンブリ言語

図　３．３

宿題３　学籍番号　名前　日付　を書いて　提出すること！

上記クイズすべてに解答せよ。

以上