データの流れ制御の流れ I
0. 本講義を始める前に
- すでにcomputerI,IIでコンピュータのH/Wアーキテクチャの概要はほぼつかんでいる
- ディジタル回路、や実験、またcomputerIIなどで回路基礎的な知識の多い学生が多数
- 高級言語(C、Javaなど)によるプログラムを経験しているはず
したがって、本講義では最新のコンピュータアーキテクチャ(コンピュータの構成、ソフトウエアとハードウエア)のやや高度な内容をカバーします。
やや高度と言っても、現実のコンピュータは
などの高度の技術が使われているので、言い換えれば現実のコンピュータを学ぶことを目的としています。具体的には
- 基本的なプロセッサの命令および構造を理解し(専門性)
- これを新たに設計し(創造性)
- プロセッサのパイプライン構造、階層メモリ、命令レベル並列処理による性能向上を予測できる。(実践性)
が、本講義の達成目標です。
2.1.2 以下の3つの事項
@ コンピュータでは大量のデータを取り扱う、レジスタのほかに主記憶装置が必要
A 制御信号の生成方法
B 単なる計算だけではなく、繰り返し演算など高度なアルゴリズムの実行
2.1.2 主記憶装置
図2.1 主記憶を含む演算機構
- ALU : 組み合わせ回路 (P9 、図1.10)
- レジスタファイル : 多数のフリップフロップを含む 順序回路 (P12、図1.12)
- したがって、ALU、レジスタファイルは 各クロックサイクルごとに、レジスタからのデータを取り出し、ALUにて演算し、結果を再びレジスタファイルに書き戻す
- 多量なデータを取り扱う場合には、図2.1に示すように 主記憶装置(半導体メモリ)が存在
- 動作
- 主記憶→レジスタファイルへのデータ移動
- レジスタ→ALU->レジスタによる計算
- レジスタファイル→主記憶へのデータ移動
2.1.3 主記憶装置
- 主記憶 = メインメモリ
- メモリ とは アドレス を使って アクセス する記憶装置
クイズ : アドレス信号 2本 すなわち、0から3番地 にそれぞれ、4ビットのデータを保持するメモリを D-FF(Dタイプフリップフロップを用いて設計せよ)
注意: 講義中のクイズが、試験の問題にする可能性が大きいです!
2.1.4 メモリの分類
クイズ : パソコンの使用されているメモリは図2.4のうちのどれか、またなぜそのように使用されているのか
2.1.5 レジスタファイル
クイズ : レジスタファイルは2語の読み出しと、1語の書き込みが同時にできるものがあるが、上記メモリをそのように改造せよ。
2.1.6 主記憶装置の接続
以上