AES課題用ガロア体の補足

琉球大学 情報工学科 和田知久


ガロア体

例(1) 整数を5で除算した余りの集合{0,1,2,3,4}

加算
乗算
1

例(2) 整数を4で除算した余りの集合{0,1,2,3}

加算
乗算

ここまでは非常に簡単!


GF(2)

加算
乗算

GF(2w)

  1. GF(2)上の元{0,1}を係数にもつw次の既約多項式p(x)を考える。
  2. 新しくαという元を考え、p(α)=0と仮定します。
  3. 既約多項式p(x)をうまく選べば、

なる要素はすべて異なり、

を成立させることができる。

  1. これに零元を加えてると、の元の集合となる。


GF(24)

指数   α^3 α^2 α^2 α^0 対応する整数値
-∞ 0 0 0 0 0
0 0 0 1 1
α 0 0 1 0 2
α^2 0 1 0 0 4
α^3 1 0 0 0 8
α^4=1+α 0 0 1 1 3
α^5=α(1+α)=α+α^2 0 1 1 0 6
α^6=α(α+α^2)=α^2+α^3 1 1 0 0 12
α^7=α(α^2+α^3)=α^3+α^4=1+α+α^3 1 0 1 1 11
α^8=α(1+α+α^3)=α+α^2+α^4=1+α^2 0 1 0 1 5
α^9=α(1+α^2)=α+α^3 1 0 1 0 10
10 α^10=α(α+α^3)=α^2+α^4=1+α+α^2 0 1 1 1 7
11 α^11=α(1+α+α^2)=α+α^2+α^3 1 1 1 0 14
12 α^12=α(α+α^2+α^3)=α^2+α^3+α^4=1+α+α^2+α^3 1 1 1 1 15
13 α^13=α(1+α+α^2+α^3)=α+α^2+α^3+α^4=1+α^2+α^3 1 1 0 1 13
14 α^14=α(1+α^2+α^3)=α+α^3+α^4=1+α^3 1 0 0 1 9
15 α^15=α(1+α^3)=α+α^4=1 0 0 0 1 1

 


AES用GF(28)用乗算器と逆数器の設計

 

http://www.ie.u-ryukyu.ac.jp/~wada/design04/spec_j.html

 

 


最終レポート事前課題1

1) http://www.ie.u-ryukyu.ac.jp/~wada/design04/spec_j.html の 表1 GF(28)の逆元テーブルをそのまま利用してGF(28)の逆数を計算する組み合わせ回路をVHDLにて設計し、最小面積とその時の動作スピードを求めよ

2) http://www.ie.u-ryukyu.ac.jp/~wada/design04/spec_j.html のセクション[3], [4]で説明した(上記HDS設計の方式)方法を用いて、GF(28)の逆数を計算する組み合わせ回路をVHDLにて設計し、最小面積とその時の動作スピードを求めよ

3) 上記 1)と2)の結果を比較して議論せよ!

 

以上