要請ノードマルチキャストアドレスについての疑問

ネットワーク系のことで少し疑問に思ったことなので備忘録的な。

疑問点

  • 要請ノードマルチキャストアドレスはネットワーク負荷を軽減するのか?
  • 要請ノードマルチキャストアドレスは一意なものか?

の2点。
というわけで、説明していきます。
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負荷軽減?

ITproのページによると、要請ノードマルチキャストアドレスを用いることによりネットワーク負荷が軽減される、と記述されている。
これ、何と比べて負荷軽減なんだろうか。あと、どこの負荷なのか。
話の流れ的には「IPv4のブロードキャスト」と比べて「IPv6のマルチキャスト」の方が負荷軽減される、ってこと?
負荷は、ネットワーク?
そもそも、今読んでいる本では、「L2アドレス変換を行う要請ノードマルチキャストアドレスがLAN内の前端末あてにマルチキャスト送信される」ってかかれてる。
ってことは、ネットワークの負荷ではない?
つまり、「L2ブロードキャストを受け取ってしまった関係のないIPv4ノードがL3レベルでパケットを破棄する」ということと比べて「要請ノードマルチキャストを受け取ってしまった関係のないIPv6ノードがL2レベルでパケットを破棄する」ことが負荷軽減ってことかな?
まあIP以上はOSの域だしCPUリソースを若干使うとかその辺が負荷になってるのか。

ここまで予想。そのうち調べる。

要請ノードマルチキャストアドレスは一意なものか?

要請ノードマルチキャストアドレスの作成方法は割とシンプルで、上位104ビットがff02::1:ffとなっていて、下位24ビットがIPv6アドレスの下位24ビットと同じになるというもの。
つまり、fe80::a8bb:ccff:fedd:eeffというIPv6アドレスが存在した場合、要請ノードマルチキャストアドレスはff02::1:ffdd:eeffとなる。
ここまでは良いんだけど、疑問に思ったのは「要請ノードマルチキャストアドレスが使われるのはIPv4でいうARPのようなL2アドレス変換の際である」と書いてあるため。
L2アドレス変換を行うっていうことは、一意なアドレスを指定しないといけないってことで、IPv4のときは4オクテット全て使ってARPしていたから分かるんだけど、IPv6のこの考えでは、下位24ビットしかみていない。
それじゃあ被ることってあるんじゃないの?被った時どうすんの?っていう疑問。
例えば、fe80::a7bb:ccff:fedd:eeffとかってIPv6アドレスがあった場合、要請ノードマルチキャストアドレスは同じものになってしまう。
EUI-64の場合は、上のようにouiが違ってノードidが同じだったら起こりうるわけで。
とか考えてググってみたら「アドレス重複の検出などにも使う」ね。
ちなみにこのサイトです。
でも結局元々の問題は解決してないわけであって…。
微妙に悩んだけど、これって送信元を未指定アドレスにしてレスポンスにIPv6アドレスとL2アドレスを載せるようにしてマルチキャストしたらいいのか、って考え。
ff02::1くらいに。
ってことで、その方面で軽くぐぐってみたらここに少し書いてる。
やっぱそれであってるっぽい?

ていうかさっきのIPv6アドレスだとEUI-64なのバレバレなんでaa:bb:cc:dd:ee:ffってMACアドレスなのはすぐばれちゃうってのもある。
んー、しかしそんな変換をいちいちするよりさっきのでNS送った方がいいのかな。
ちなみに要請ノードマルチキャストアドレスはSolicited-node Multicast Addressっていうらしい。へ〜。
そういえばこのページも見ました。

ついでにIPv6のプライバシー問題(?)

上で少し書いてるけど、EUI-64ではIPからMACアドレスがすぐにばれます。
世界で一意のはずのMACアドレスが簡単にばれちゃうわけ。こわ。
と、いっても最近はEUI-64で通信するってことあまりないんじゃないかな〜、とか思っていろいろやってたんですが。
学科VMのCentOSを使っている人は、EUI-64になっているかも。
その辺の設定した方が安心。
Macの人は
[bash]
sysctl net.inet6.ip6.use_tempaddr
[/bash]
で確認できるみたい。
1だとオッケーらしい(?)
ちなみにちなみに、高木先生のブログに行き着いた。
結構前の話題だけど、今更ようやくv6やり始めたから…。

CentOSの人は/etc/sysctl.confに
[bash]
net.ipv6.conf.eth0.use_tempaddr = 2
net.ipv6.conf.eth0.temp_valid_lft = 86400
net.ipv6.conf.eth0.temp_prefered_lft = 3600
[/bash]
でrebootしたらいいんじゃないかと。
心配な人は確認してみてください。
ubuntuも同じ感じでいけるかも?
このページが参考になった。

と、まあこれでEUI-64からは逃れた、と。
久しぶりにRFC見たな〜。