Drone

日本は地震や台風などの自然災害が発生しやすい国土である。そのため、災害時における救助活動・避難活動では、被災状況を速やかに把握することが重要となる。このとき、航空機や人工衛星で上空から俯瞰撮影した画像を用いて地上の被害状況・交通状況等を把握し活用できれば、速やかな捜索・避難・支援活動が可能になる。
近年の技術革新に伴ってレスキューロボットや道案内ロボット、小惑星探査ロボットなど、移動ロボットの研究開発が多数行われている[1][2]。特に、UAV(Unmanned Aerial Vehicle)またはドローン(Drone)と言われる無人航空機の開発が世界各国で進められており、各種センサや映像通信によるリアルタイム操縦を実現している。

本研究室において開発中のDrone制御システムの研究概要を下図に示す。本研究で用いる小型ヘリコプター型Drone(DJI Phantom3 Drone)には、前方と下方を撮影できるカメラが搭載されている。制御用計算機を直接ヘリコプター型ロボットに搭載することは、現時点では積載量過重となって現実的でないため、ロボットと制御用計算機を常時無線接続することにより一体として運用されるシステムとなっている。制御用計算機はヘリコプター型ロボットからの各種センサー信号を受信するとともに、飛行方向、高度、着陸、離陸などの制御コマンドを送信することが可能であり、ヘリコプター型ロボットを自由にコントロールできる。ここで,制御用計算機に格納された制御ソフトウェア(ISGOR-V)は,ロボットから送信される各種センサー信号およびカメラ映像を解析して,目標となる物体を自動探索・識別するとともに適切な行動を推論し,制御コマンドを指令する.また、制御ソフトウェアISGOR-VはC言語で記述されており、ニューラルネットワークやファジィ推論器、事例ベース推論システム等を実装することができる。

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