ie-virshで作成したVMのスペックを上げる方法を説明します。
VMの作成方法については学科サーバー上でVMを作成を御覧ください。
スペックを上げる作業を行う際は、まずVMの電源を落としておきましょう。
VMの電源を落とす
以下のコマンドで電源を落とせます。
$ie-virsh shutdown <vmname>
以下は、hogevmという名前のVMの電源を落とす例です。
$ie-virsh shutdown hogevm
uid: 20665 gid: 1001 name: e185742
Domain e185742-hogevm is being shutdown
VMの電源が落ちているか確認します。
$ie-virsh list
uid: 20665 gid: 1001 name: e185742
Id Name State
-------------------------------------------------
83 e185742-fedora-debug-matac42 running
117 e185742-test running
118 e185742-hoge running
129 e185742-node02 running
130 e185742-node01 running
131 e185742-node03 running
- e185742(matac42vm.st) shut off
- e185742(oppj.st) shut off
- e185742-fedora-debug-matac shut off
- e185742-hogevm shut off <-- shut offになっていればOK
CPU、メモリの拡張
$ie-virsh edit <vmname>
で、VMの定義ファイルを開き、編集します。(エディタはVimで開かれます)
CPU
<vcpu placement='static'>1</vcpu>
という部分の数値を変更します。2コアにしたければ1の部分を2に書き換えます。
メモリ
<memory unit='KiB'>1048576</memory>
<currentMemory unit='KiB'>1048576</currentMemory>
という部分の数値を両方とも変更します。単位はキビバイトです。
GB | KiB |
---|---|
1 | 1x1024x1024=1048576 |
8 | 8x1024x1024=8388608 |
ディスク容量の拡張
はじめに以下のコマンドでVMの電源を落とします。
$ie-virsh shutdown <vmname>
やること
- VMのディスクイメージ(qcow2)の拡張 (シス管にお願いする)
- VM内でパーティションの拡張 (自身で行う)
シス管にお願いすること
VMのディスクイメージ(qcow2)の拡張を行います。 この作業はシス管側で行いますので、以下の情報と合わせてMattermostの~ie-syskanチャンネルまで連絡をお願いします。
- VM名
- 追加したい容量
自身で行うこと
シス管でのVMのディスクイメージ(qcow2)の拡張が完了したらVMを起動し、VM内でパーティションの拡張を行います。
(ただし、以下の方法はテンプレートのUbuntu-22
での実行例であり、他のOSやイメージではコマンドが異なる可能性があります。
「<os name> VM ディスク拡張」などで調べると、他のOSに対応した方法が見つかると思います。)
以下のコマンドでVMを起動します。
$ie-virsh start <vmname>
ここからはVM内での作業になります。
partedを使う方法
#rootに入る
$ sudo -s
# partedコマンドを使う
root@ubuntu:/# parted /dev/sda
# 一番最後にFree Spaceがあることを確認
(parted) p free
# 拡張パーティションの拡張
(parted) resizepart 2
# 100%で拡張
End? [10.7GB]? 100%
# 論理パーティションの拡張
(parted) resizepart 5
# 100%で拡張
End? [10.7GB]? 100%
# sda5が拡張されていることを確認
(parted) p free
# partedを終了
(parted) q
# pv /dev/sda5のresize
root@ubuntu:/# pvresize /dev/sda5
# vgのresize
root@ubuntu:/# lvextend -r -l +100%FREE /dev/mapper/ubuntu--vg-root
fdiskを使う方法
#rootに入る
$ sudo -s
#fdiskコマンドでパーティションテーブルを設定します。
root@ubuntu:/home/ie-user# fdisk /dev/sda
#pを入力します。
Command (m for help): p
#nを入力します。 パーティションを新規作成します。
Command (m for help): n
#pを入力します。
Select (default p): p
#3を選択します。 sda3を新規で作成します。
Partition number (3,4, default 3): 3
#開始セクターを入力します。enterを押してください。
First sector (20969472-125829119, default 20969472):
#終了セクターを入力します。enterを押してください。
Last sector, +/-sectors or +/-size{K,M,G,T,P} (20969472-125829119, default 125829119):
#pを入力します。 sda3が増えていることが確認できると思います。
Command (m for help): p
#tを入力します。 パーティションタイプをLVMに設定します。
Command (m for help): t
#3を入力します。
Partition number (1-3,5, default 5): 3
#8eを入力します。
Hex code (type L to list all codes): 8e
#pを入力します。 sda3がLinux LVMに変更されていることを確認します。
Command (m for help): p
#wを入力して変更を反映します。
Command (m for help): w
# 先程追加した/dev/sda3を物理ボリュームに追加します。
root@ubuntu:/home/ie-user# pvcreate /dev/sda3
# 物理ボリュームに/dev/sda3が追加されているか確認します。
root@ubuntu:/home/ie-user# pvdisplay
# VG Name(ボリュームグループ名)を確認します。次で使うのでメモしてください。
root@ubuntu:/home/ie-user# vgdisplay
# VG(ボリュームグループ)を拡張します。
#以下のコマンドのVG Nameには先ほどメモしたVG Nameを入力してください。
root@ubuntu:/home/ie-user# vgextend VG Name /dev/sda3
# LV Path(論理ボリュームパス)を確認します。次で使うのでメモしてください。
# LV PathはLV Nameがrootの方を確認してください。
root@ubuntu:/home/ie-user# lvdisplay
# 論理ボリュームの拡張します。
#以下のコマンドのLV Pathには先ほどメモしたLV Pathを入力してください。
root@ubuntu:/home/ie-user# lvextend -l +100%FREE LV Path
# ファイルシステムの拡張を行います。
#以下のコマンドのLV Pathには先ほどメモしたLV Pathを入力してください。
#ただし、CentOSの場合はresize2fsをxfs_growfsに置き換えてください。
root@ubuntu:/home/ie-user# resize2fs LV Path
最後に以下のコマンドを実行し、容量が増えていることを確認します。
root@ubuntu:/home/ie-user# df -h
容量が増えていれば拡張は成功です。めでたし、めでたし。
不明点はMattermostの~ie-syskanチャンネルまでご相談ください。