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From: sakamoto@ws.sony.junet (Tomohiko Sakamoto)
Newsgroups: fj.kermit,fj.kanji
Subject: Re: JIS X 0202
Message-ID: < 20969@wsgw.ws.sony.junet> 
Date: 11 Apr 89 15:58:59 GMT
References: 
Sender: news@ws.sony.junet
Followup-To: fj.kanji
Distribution: fj
Lines: 62
Xref: titcca fj.kermit:129 fj.kanji:526

In article ,
	wada@tomo.wadalab.u-tokyo.JUNET (wada) says:
>  
>  和田です(東大 計数工学科/教育用計算機センター)
>     ........
> 
>  JIS X 0202 は本年改訂する予定で, ISO 2022 の規定に近づく筈です.

ソニーの坂本です。

kermit とは関係のない話になって恐縮ですが、JIS X 0202 (ISO 2022) が話題
になっているので、その記述について私も「ブチブチ」言わせてもらいます。

ことの発端は、UNIX ワークステーションでよく用いられる漢字コードの EUC で
す。 EUC では、

	G0 に ASCII、
	G1 に JIS X 0208 の漢字、
	G2 に JIS X 0201 のカタカナ

を指示し、G0 を列02〜07(GL)に、G1 を列10〜15(GR)に呼び出しています。
そして、G2 は SS2(Single-shift two) で一時的に GR に呼び出しています。

ところが、JIS X 0202 では、『7.2.1 シングルシフト機能の用法』に

『8単位符号におけるシングルシフト機能の用法は,7単位符号における用法と
同じとする(5.2参照)。SS2 又は SS3の直後の一つのビット組合せは,02/0 及び
07/15 を除く 列02〜07のものとする。列08〜15のすべてのビット組合せは,SS2
又は SS3 に続くビット組合せへの割当てから除く(9.4参照)。』

とあります。つまり、SS2 では、G2 を GL にしか呼び出せないのです。

次の『7.2.2 ロッキングシフト機能の用法』によると、LS2 と LS2R というのが
定義されています。つまり、ロッキングシフトについては G2 を GL に呼び出す
機能と GR に呼び出す機能の両方があるのです。EUC を ISO 2022 に準拠したも
のとするには、SS2R が必要なのでしょうか?

変だな、と思いながら、後ろの方の『9.4 シフト文字の影響』を見ると、

『シングルシフト機能 及び ロッキングシフト機能(5.2)参照を用いる7単位符
号化データを8単位符号の形式に変換するとき、通常の変換規則では SS2 及び
SS3 の後のビット組合せの最高位のビットが0から1に変わる場合がある。この
場合、5.2.2 及び 7.2.1 の規定により、下位7ビットだけが意味を持つ。』

とあります。なんだ、最高位のビットは1でもいいんだから、やっぱり EUC は
ISO 2022 に準拠しているんだ、と思い直しました。でも、EUC は、ロッキング
シフトは使わないし、7単位符号化データとも無関係です。だから、ここの前提
条件に当てはまらないのではないでしょうか?

System V Interface Definition に ISO 2022-1982 をベースにしている、と書
かれている EUC は ISO 2022 すなわち JIS X 0202 に本当に準拠しているので
しょうか?

私の能力不足で JIS X 0202 を理解できないのか、JIS X 0202 の記述が不明確
でそうなのか、皆さんのご意見をうかがいたい次第です。

なお、この記事は fj.kanji にもクロスポストし、Followup-To を fj.kanji と
します。

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