No. 524/622 Index Prev Next
Path: titcca!ccut!jm
From: jm@ccut.cc.u-tokyo.ac.jp (Jun Matsukata)
Newsgroups: fj.kanji
Subject: Re: ISO 646 IRV is illegal in junet?
Message-ID: < 14561@ccut.cc.u-tokyo.ac.jp> 
Date: 27 Feb 90 22:20:20 GMT
References: < 1098@tujoho.ecei.tohoku.ac.jp>  < 12615@rena.dit.co.jp>  < 1103@tujoho.ecei.tohoku.ac.jp>  < 12671@rena.dit.co.jp>  < JIRO.90Feb27165732@cabbage.math.keio.ac.jp>  < 262@cs-relay.cs.keio.ac.jp> 
Sender: news@ccut.cc.u-tokyo.ac.jp
Distribution: fj
Organization: Computer Center, University of Tokyo, Japan.
Lines: 51

松方@国文研です。

In article < 262@cs-relay.cs.keio.ac.jp>  onoe@mt.cs.keio.ac.jp (Atsushi Onoe) writes:
> >  〈引用は少なめに。罫線素片や変な記号は使ってはいけません。〉
> 
> 禁止する必要はないと思うんですが……?

 罫線素片や変な記号は、
  JIS78には、なかったため、メーカ独自に定義していた
という歴史をひきずっており、少なくとも、JUNETの手引を作成した
ころは、罫線素片や変な記号の使用を認めると、メーカ独自に定義している
コードがネットワークに流れ、受け取った人がちゃんと読めないという
ことが頻発していました。そのような事情があり、「罫線素片や変な記号は
使ってはいけません。」といっているのだと思います。

 今回の議論の発端は、
   メールをネットワークに送り出す際に、メーカ独自のコードをJISに
  変換する機能が備わっていないので何とかしてほしい、
ということですから、その辺の事情はまだ改善されていないのが実状では
ないでしょうか。

 JIS83中にある文字は、本来、特殊な文字だからといって使用を禁止する
ことはないのだと思いますが、実状を考慮すると、一般ユーザに対しその
使用を奨励しないことはやむをえないと思います。

 一方、特殊な文字が日常的に使用できるようにしようという立場からは、
何らかの「技術的な指針」が必要なのだと思います。そういう意味での取
り決めを検討することは、意義があると思います。
   
-*-*-*-*-
新旧JISにおける文字の入れ替わりについて

 ESCシーケンスによる新旧JISの区別がまったく意味がないとは思いませ
んが、せっかく区別しても、いろいろな段階でおかしくなってしまう場合
が多いと思います。
 まず、JISコードでは、ESCシーケンスによる区別ができますが、シフト
JISなど、計算機上で使用しているコードには、そういう区別がつかな
いものが多いのではないでしょうか。JISコードに変換される際に、正しい
ESCシーケンスがつくかどうかという問題があります。また、計算機上は
JIS83だが、端末はJIS78だというような場合、データ入力時に混乱が生じる
恐れが大です。
 仮に正しいESCシーケンスがついてきても、受信側の表示や処理の都合で、
ESCシーケンスだけをすげ変えるということがよく行われます。といって、
不用意に文字の置き換えが行われるのも混乱の元です。

 結局、データに「JIS83を使用しています」と書いてあるか、確認用に
新旧JISで入れ替わっている新字と旧字のサンプルを付加してあるか(こ
れがベスト)しないかぎり、あてにならないのではないでしょうか。


− 松方 純 (国文学研究資料館)
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