祝辞

令和元年度 琉球大学工学部情報工学科卒業生・
琉球大学大学院理工学研究科情報工学専攻修了生の皆様へ

令和元年度琉球大学工学部情報工学科卒業生、琉球大学大学院理工学研究科情報工学専攻修了生の皆さん卒業・修了おめでとうございます。情報工学の学問に対する研鑽を積みこの日を迎えられたこと心より敬意を表します。
保護者の皆様におかれましては、ご子息様ご息女様とともにこの日を迎えられましたこと心よりお祝い申し上げます。また、学生諸氏へ日々のご支援を賜りましたこと厚く御礼申し上げます。学生たちは入学時と比べ見違えるほどの成長を遂げられました。

平成から令和へと元号が移った今年度は情報工学科にとっても節目の年となりました。平成6年(1994年)の学科開設以来25年間で1147名の卒業生を社会に送り出してまいりましたが、情報工学科としての卒業式は今年で最後です。次年度からは改組なった知能情報コースで学ぶ学生たちが新たな卒業生となるからです。今回60名の情報工学科卒業生が新たに加わり総計1200名を超えるOB・OGが社会で活躍することとなります。先輩諸氏の多くはすでに県内外の情報通信関連企業において責任のある立場で活躍されております。また非ITの民間企業、行政、教育機関等々の多様な場所で多くの方々がご活躍されております。中には情報工学科の教育に力を貸してくれている県内のエンジニア、学科の教員や技術職員として後輩を指導している者、さらには世界的に注目される研究者まで現れました!学生、スタッフとその関係者・協力者らによって長く運営されてきた私たちの学科は社会に大きな貢献をなすことができたと思っています。
今年の卒業生である皆さんは、その情報工学科の“トリ”を飾る立場となります。紅白歌合戦の例を引くまでもなくトリは真の実力者がつとめるものです。史上最高の卒業生たちがそれぞれの道で最高の活躍を見せてくれることだろうとスタッフ一同楽しみにしております。
情報工学専攻を修了されるみなさんには更なる期待がかかります。2年間(博士後期課程においては5年間)の研究活動を通して高度な専門知識とそれを課題解決につなげる実践的な力が身を身につけた皆さんに対する社会からの評価は極めて高ものがあります。在学中に、学会発表で自分の論を一線の研究者の前で主張する経験を積みました。研究科が推進する海外での研究交流活動を通して国際的な視野を養いました。enPiTプログラムでは社会で活躍するエンジニアから直接学ぶ機会を得て、企業等で即戦力として活躍する方法論と実行力を体験的に学びました。修士・博士論文の最終発表でその成長の様子をしっかりと見てとることができました。本当に頼もしく思います。IT分野の高度人材としての素養を身につけた皆さんには、ぜひ我々の世代には想像もできない新しい仕組み、技術、製品などを創造していって欲しいと思っています。

卒業生、修了生に共通して言えることと思いますが、“情報の時代”と呼ばれるこの社会で皆さんはすぐにその実力を発揮する機会を得ることと思います。同期入社の仲間に比べてもスムーズに職場業務に入っていけるかもしれませんし、成果も上げていけるでしょう。しかし、この貯金は残念ながら長続きはしません。皆さんの学んだ情報工学の分野は、すでによくおわかりのように、日々驚くほどのスピードで進化しています。数年前の最新技術がすでに陳腐化していることも珍しくありません。ITの世界は若い世代ほどその分野に精通し、技術を使いこなし、成果を挙げられる特異な分野とも言われています。よって、情報工学の技術者として生きる人は常に自分のスキルや知識をアップデートして、日々今日の自分を越えていかなければなりません。大変でしょうか?いえ、さほど心配する必要はありません。なぜなら、新しいことに常に興味を持ち積極的に自分の中に取り入れていく姿勢こそがこの大学で学んだことだからです。これまでどおり心身の健康に留意してそれぞれの道で活躍されることを心より祈念しております。

最後になりますが、コロナウイルスの影響により例年のような卒業式、学位記授与式の形で皆さんの門出を祝うことができずスタッフ一同もやや寂しい気持ちがあります。しかし、優秀な若者を多く社会に送り出すことができる喜びは例年と何ら変わりはなく、誇らしい思いです。これまで長く皆さんを支えてくれた保護者の方々への感謝の思いを持って特別な門出の一日をお過ごしください。

ご卒業・修了おめでとうございました!!

令和二年三月二十四日
情報工学科長 遠藤 聡志