研究室紹介 - 琉球大学 工学部 工学科 知能情報コース / 大学院 理工学研究科 情報工学専攻

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ディジタルシステム研究室(ファイヤー和田研)

概要 ディジタルシステムを実現する技術を基礎として、最近ではディジタル無線通信処理システムや計算量の多いDeep Learningシステムの構築に関する研究を行っています。以前は、ディジタル放送、無線LAN、携帯電話関連でしたが、最近は沖縄県近海に海底資源が発見されたこともあり、海中通信システムを一つのターゲットとしています。一つの方法は音による通信ですが、水中の音伝搬は1500m/sec程度と電波に比べて非常に遅いので、ドップラー効果の影響が大きくディジタル信号処理を多用して現実の厳しい環境で利用できるシステムの研究開発を県内・県外の企業との共同研究開発を実施しています。そして、他の方法として光を利用する方法の検討も始めています。 研究事例・キーワード

  • 携帯電話のような水中無線通信の音響通信による実現
  • 深度2000メートル程度の深海調査船と母船間の音響通信システムの実現
  • 多反射環境におけるOFDM通信技術に関する研究
  • 海中利用を想定したLEDを用いた可視光OFDM通信に関する研究
  • 新通信方式の研究(OCDMなど)
  • Deep Learning Systemの簡素化実装に関する研究

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画像処理&応用計算工学研究室(長山研)

概要 本研究室では画像処理、情報メディア工学、システム工学、計算機工学、認知工学、量子計算、生物システム等を融合した「応用計算工学」という分野を開拓しています。従来の枠組みにとらわれず新しい活用や理論を探求し、情報技術・科学技術を融合するとともに様々な形で役立てることが目的です。特に、「視る」「見える」という機能とVisual Informationを、画像処理と人工知能・機械学習の統合という形で活用し、犯罪行動の自動検知やセキュリティ実現に役立てたり、遭難者を上空からドローンを通じて自動捜索するなど次世代の社会にとって役立つであろうシステムを研究開発することが重要なポイントです。 また、学生や教員による問題意識や課題発掘・アイデア創出を通じて、研究成果を積極的に論文発表していくことで、成果や知識の社会還元と社会貢献を進めています。研究するだけでなく論文として成果を積極的に公開することも研究室の重要な役割です。一般に、刊行された査読論文は人類社会が続く限り永久に残ります。学部と大学院での研究を通じて新しい知識や情報技術を学び、工学的に実用していくプロセスを習得します。 研究事例・キーワード

  • インテリジェント防犯カメラシステムの開発
  • 自律型レスキュードローンシステムの研究
  • モーション推定システムの研究
  • 高速深層学習ニューラルネットワークの研究
  • 量子コンピュータの理論
  • 高性能量子化機械学習アルゴリズムの研究
  • 運動リハビリテーションシミュレータの研究
  • 医用画像処理の研究

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複雑系工学研究室(NAL研)

概要 ゼミ後にお茶会してる研究室です。當間自身は複雑系工学や人工知能にちなんだテーマに興味があって、中でも「特定対象者の作業を支援する技術をどう実現するか」という視点で物事を捉えることが多いです。例えば文書を要約するにしても、専門分野の院生レベルを想定するのか、高校生向けなのか。対象者毎にアウトプットが変わるのは当然ですし、そもそも対象者の要求や意図をどう汲み取るのか、といったことに興味があります(=そういう方面で指導する傾向が強い)。より具体的な事例については、研究室配属希望者向け資料を覗いてみてください。学生研究室(工1-712)に出向いて先輩らからありのままの話を聞いてみるのもオススメします! 研究事例・キーワード

  • 小説を読んだ際に個々人で生じる感情が異なるモデル(個々人毎に異なる嗜好を踏まえて小説推薦したい)。
  • Twitterにおける談話同定(空リプを含めて一つの談話としてまとめたい)。
  • 論文から目的抽出(論文読みを支援したい)等の文章整理。
  • 対話型UI(膨大なQ&A用意されてもそこから探すの辛い)。
  • 文章生成(辛い)。文脈理解(辛い)。データ構築支援(辛い)。
  • 理由解説(何故そのような結果になるのかを、人間が納得できる程度に説明させたい)。
  • 学習支援(学習者の状況を何らかの形で把握し、適切な支援をしたい)。

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自律分散システム研究室(名嘉村研)

概要 分散、協調、並列などの特徴を持つシステムを対象とした、モデリング、解析、最適化のための手法、アルゴリズム、システム開発を行う研究を行なっています。主にネット理論、グラフ理論を用いたアプローチで大規模で複雑なシステムを抽象化し、問題を解決しやすくします。また大規模データに対する機械学習、最適化処理技術の開発も行っています。応用分野は、コンピュータシステムの高効率実行、スマート農業、バイオ情報処理、IoTセンサーネットワーク等、多岐に渡ります。 研究事例・キーワード

  • ネット理論に基づく数理計画の自動生成に関する研究
  • 大規模グラフアルゴリズムの高効率処理に関する研究
  • 大規模最適化計算のための並列処理技術に関する研究
  • 安定結婚問題の拡張とその数理モデルに関する研究
  • IoTセンサーネットワークとAI技術によるスマートライフの研究開発
  • 機械学習と最適化処理の応用研究(SNS、バイオ、農業、土木)

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複雑系工学研究室(遠藤研)

概要 Deep Learning や深層強化学習などの機械学習技術を活用した人工知能分野の研究・開発を行なっています。 具体的には、表情等の”顔”認識とその情報に基づく人の状態推定、会議等の人の知的活動を支援するテキストマイニング技術の開発、深層強化学習を用いたオープンドメイン環境下での行動獲得やその学習プロセスでの注視点分析方法などを中心に機械学習の基礎技術や応用研究に取り組んでいます。また、県内企業とDeep Learningを活用した共同研究も行なっています。卒業研究では沖縄高専との交流会を通じて内容の充実をはかり、大学院の進学後には学会活動を積極的に行います。 研究事例・キーワード

  • 機械学習による表情認識と人の状態推定
  • 機械学習による微妙な表情変化の認識
  • 機械学習によるテキスト分類
  • 機械学習を用いた自然言語のかさ増し技術の開発
  • 機械学習によるコンテンツ生成
  • オープンドメイン下での深層強化学習のプロセス可視化

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複雑系工学研究室(山田研)

概要 沖縄の海にも見られるクモヒトデ型のロボットを開発しています。自然界の複雑な機能組織および現象をエージェントと呼ばれるコンピュータ制御プログラムの集団により構築することを目指しています。環境とインタラクションにより淘汰されて来た自然界のシステムは、海のクモヒトデのように高等な知能は持っていないにもかかわらず複雑な動作が可能なように、まだまだ私たちが作成するプログラムやロボットより単純にも関わらず高度な機能を持っています。私は、人間、ソフトウェア、ロボット、環境それぞれのインタラクションのなかから生み出される「知」と「身体性」に注目し、ロボットやソフトウェアエージェントの適応、学習能力の向上について検討しています。 近い将来訪れるロボット社会において、いかにロボットに物事を教えるか、どのようにロボットを利用するか、そして、どのようにロボットとつき合うかという問題への取り組みになります。これは、最終的には、ロボットを介したヒュ-マンインタラクションすなわち人間自身の研究になることでしょう。 参考リンク

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複雑系工学研究室(赤嶺研)

概要 自然現象や社会現象のシミュレーションに関する研究や、音声や画像を計算機により自動生成する研究を行っています。また、シミュレータを効率的に構築するためのツール開発も行っています。 研究事例・キーワード

  • 新しい広告メディア

  • 電子ディスプレイに併設したカメラで歩行者を撮影し、画像処理を行う事で効果的な広告メディアとするための研究を行っています。

  • 効果音の自動生成

  • 映像におけるCGのように音声(効果音等)をコンピュータで自動生成するツールの開発を行っています。

  • 交通シュミュレーション

  • 様々なデータから道路交通網の渋滞状況をシミュレートし、渋滞緩和策の検討を行っています。また、各車に搭載した通信機による渋滞情報の交換により渋滞を回避するなど、新しい手法の評価をシミュレーションで行っています。

  • 森林火災シュミレーション

  • 衛星写真からのデータを解析し、火の燃え広がりをシミュレートすることでより効果的な消火活動に役立てる研究を行っています。

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並列信頼研究室(河野研)

概要 並列信頼研究室では「コンピュータプログラミングの一番下から一番上まで」という立場で研究をしています。プログラミング技術を重視し、コーディングの経験、上流設計手法、プロジェクトマネジメント、ドキュメンテーションとライブラリ化などを実際に体験することが重要だと考えています。研究テーマとしては以下のようなものが挙げられます。 研究事例・キーワード

  • 状態遷移記述に向いたプログラム言語CbCの開発

  • C 言語における関数呼び出しやfor 文・while 文を排除し、状態遷移単位(code) での処理を記述できる言語の開発をしてます。

  • 大規模ネットワークゲームのインフラストラクチャの開発

  • 数百万人のユーザが参加できるようなネットワークゲームの通信基板を開発しています。従来のクライアント・サーバ型ではなく、家庭用ゲーム機の代わりに、PC 上でゲームの処理とそれに伴う通信を行う Agent を用いての実現を目指しています。

  • UDPを用いた低レベル通信ライブラリSuciの開発

  • UDP に信頼性を付加し、輻輳制御やフロー制御をユーザが制御できるようにすることにより、従来のTCP よりも高速な通信ライブラリの開発を目指しています。

  • 時相論理を用いたプログラム検証に関する研究

  • また、本研究室では本学科の3 年次を対象に提供されている情報工学実験3、4 で選択できる「PlayStation2 Linux を用いたゲーム開発」が行なわれています。この講義で開発されたゲームや研究室の学生が作ったゲームなどはマルチメディアフェアや産業まつりなどでデモンストレーションとして展示しています。また、今年から GameBoy Advance によるゲーム開発も始まりました。

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情報統計研究室(岡崎研)

概要 情報統計研究室では,自然現象・社会現象・人間行動・その他様々な事象の発現に関する数理モデルの推測を研究テーマとしています。事象を構成する要因を抽出し,それらの関係を実験や調査などにより収集されたデータから推測していきます。また、生成されたモデルをもとに科学的仮説を統計的仮説に置き換え、その妥当性を検証するシステムを構築します。言い換えると、事象発現のメカニズムを明確にするための方法を開発しているとも言えます。データ・サイエンティストになるために必要なスキルであるデータ解析能力を身につけることができます。 研究事例・キーワード

  • 類似性や非球状分布に対するクラスタリング手法開発
  • DNA配列の高精度アセンブル手法開発
  • 遺伝子ネットワークの推測及びモデリング
  • 流通データによる消費者行動解析やトレンド予測
  • 多重目的関数最適化としてのツアーガイド割り当て問題解法
  • 発音データ変遷モデルの推測
  • ホテル情報に対する各種解析
  • 地下水分布や貯水能力の推測と可視化

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フォールトトレラントシステム研究室(吉田研)

概要 本研究室では、主に高性能アーキテクチャや高信頼アーキテクチャに関する研究を行っています。アーキテクチャという言葉は、ハードウェアの内部構造や設計方式という意味で用いられる専門用語です。同じ機能を持ったハードウェアでも、アーキテクチャを工夫することで、様々な性質を持ったハードウェアを実現できます。例えば、処理速度が速いハードウェア、コンパクトなハードウェア、消費電力が低いハードウェアなどです。高性能アーキテクチャ、高信頼アーキテクチャとは、高性能あるいは高信頼なハードウェアを実現するためのアーキテクチャのことです。本研究室では、新しいアーキテクチャを考案するために、学生たちが日々奮闘しています。 研究事例・キーワード

  • SD表現を用いた高性能演算器に関する研究
  • 近似計算に基づく小規模かつ省電力な演算器に関する研究
  • 論理圧縮におけるBDDの応用に関する研究
  • 高速暗号器の設計および開発に関する研究
  • 過渡故障に対して耐性を有する高信頼性順序回路に関する研究
  • 遅延故障に対して耐性を有する高信頼性順序回路に関する研究
  • 高信頼非同期式順序回路のアーキテクチャに関する研究
  • 教育用プロセッサの開発に関する研究

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知能制御工学研究室(姜研)

研究事例・キーワード

  • 価値の時間変化を考慮した最適観光経路問題とその解法

  • 時間によって変化する旅行時間や観光スポットの価値を考慮した最適観光経路問題を定義し、その解法を示す。 各ノードに価値と滞在時間、各エッジに旅行時間を対応させた完全グラフを考える。 そこで指定された到着時刻を制限時間とし、その制限時間内で、出発点から到達点に到達することのできる最適経路を探索する問題である。

  • Google Maps APIを用いた沖縄観光案内システムの構築

  • インターネットの普及により旅行者自らが旅行計画を立てる機会が増加している。そこで、旅行者が自分に適した旅行計画を立てるよう支援する観光案内システムをGoogle Maps APIを用いて構築している。

  • 学習支援システムのための出題制御

  • 英単語を効率よく覚え、忘れにくくするための出題制御を行う。 ファジィ理論を用いて問題項目の関連構造を分析し、学習者の解答結果をもとに、理解度や達成度などの学習者の特性解析を行う。これにより、効率的かつ効果的な出題順序を提示する。

  • 発音に基づいた英単語検索アルゴリズムの開発

  • 英語は発音とスペルが一致しない単語を多く持つ言語である。そのため、英語を母国語としない人にとってスペルの分からない単語を検索することは簡単ではない。 そこで、正しく発音記号列を入力できなかった場合においても、入力記号列に”近い” 発音をもつ単語を捜し出す英単語検索の手法を開発する。

  • 紙幣の音響・画像信号の解析

  • 出金して市場に流通させるべき紙幣(正券)と回収して流通させない紙幣(損券)とを判別するものである。 紙幣は汚れや破損による損傷紙幣が多数発生するため、紙幣の状態を検査して、疲弊した紙幣を新札に交換することが必要である。 そこで、紙幣から発生する音や紙幣のディジタル画像信号を測定し、疲弊紙幣の特徴(皺や汚れなど)を抽出し、疲弊度に応じて、疲労(くたびれ)券を識別するアルゴリズムの開発を行っている。

  • 音楽ジャンルにおける特徴量の抽出と判別アルゴリズムの開発

  • 音符の種類、推移、時間軸から特徴量を抽出し、音楽ジャンルを判別アルゴリズムの開発し、判別率の向上が図っている。

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Network Control Lab(宮里研)

概要 世の中が便利になる為の様々な問題を工学的に解決する為には、ほとんどの場合、その対象を数式で表現しなければなりません。この作業をモデリングと呼び、科学技術の発展には欠くことのできない非常に重要な技術と言えます。本研究室では、特に情報通信分野における様々な問題を、データに基づくモデリングを通して解決する研究を行っています。例えば、インターネットにおける通信の品質(回線速度や安定性) をより良くしていくためには、情報ネットワークをモデリングしなければなりません。しかし、インターネットはその規模や多様な構成要素のため動的振舞いが複雑であり、モデリングする事は容易ではなく、現在多くの研究者が取り組んでいる未解決問題の一つです。また、近年活発に活用されている無線LAN や実用化間近の超高速インターネット衛星(WINS) は、沖縄のような島嶼地域にネットワークインフラを施設するために必要な技術ですが、それらの性能を改善する為には、電波がどの様にして空中を伝わっていくのかという、電波伝搬のメカニズムを明らかにする必要があります、つまり、電波伝搬をモデリングする訳です。その他では、現在の情報化社会においては、何らかのデータから有益な情報を発見し、有効利用する事が盛んに行われています。この技術をデータマイニングと呼びますが、これも一種のモデリングと捉え、県内企業と共同研究を行っています。 ↑目次へ戻る

生き物の動き方ラボ(國田研)

概要 (1) 生き物の「動き方」を研究しています。具体的には単細胞生物の学習能や形態形成の物理的な仕組みを研究しています。生物物理学・動物行動学・情報科学・数理科学・複雑系科学などの様々な学問分野を広く学びながら、生き物の「動き方」を探究できます。 (2) 生き物の動き方の仕組みを工学に応用することを目指した研究開発を行っています。具体的には、福祉分野や生理心理学をターゲットに、ヒトがどのように動くと身体への負担が小さくなるのか、どのような支援デバイスがあると動きを効率よく学習できるのかを研究しています。ハードウェアからソフトウェアまでの幅広い知識を身に着けながら人にやさしいモノづくりに取り組めます。 研究事例・キーワード

  • 単細胞生物の空間学習能の物理メカニズム
  • 単細胞生物真正粘菌変形体の行動や形態形成の物理メカニズム
  • ソフトマター物理で読み解く細胞運動の仕組み
  • 盲ろう者と健常者の情報バリアフリーを目指したコミュニケーション支援デバイスの開発
  • 車椅子利用者の座位における身体的負担を軽減するデバイスの開発
  • 筋緊張に対するバイオフィードバックの効果

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HCI(Human Computer Interaction)(玉城研)

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