大学教員は教え方のプロではない

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大学教員は、基本的に「研究の実績で評価されてその職に就いてる」ので、教員免許を持つそっちのエキスパートと比べると教え方については「自身の体験談(≒学生時に受講した講義や)」ぐらいしかないこともしばしば。学会イベントを含む学外交流を通して学べることもあるけれども、教育者として専門的・体系的な指導はないので、主観や実体験に基づく判断が中心になりがちかもしれません。極端な例になりますが、プロジェクタで投影してる資料がそもそもどのぐらい見えてるのかすら気にしてないというか、気づいていない先生もゼロではないでしょう。

一応、大学ではFD(大学教員のファカルティディベロップメント)と呼ばれる、「教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的な取組の総称」という*趣旨だったはずのもの*が提唱されています。あるはずですが、私が見聞きしてる範囲(≒ほぼ琉大全体or工学部内)では「シラバス」を中心としたイベントがたまにあるぐらいかな。これはこれで大切なので、参考になる部分はできるだけ反映するよう努めています。が、それ以外の部分については実質的には機能してないなとも感じています。単にかなり間接的なテーマの講演会を開いてFDと呼ぶことが多いので。それにはいろんな理由があるんでしょうけどね。

非公式情報というか別組織経由での取り組み(勉強会的なもの)もあります。特に教員なりたての頃は自身の指導方法に心配があるというか、ベターな方法がないのか気になってたのでそっちを探し歩いてた時期もあるんですが抽象度が高すぎることが少なくない(参加しなくてもわかるのが多い)という理由で、ここ最近は見送っています。

これに対し、今ではブログやSlideshareもそうだし、MOOCsとかオンライン講義増えてるしで「教育方法の実例やノウハウ」に触れる機会自体が広がっています。私自身の勉強にもなるし、良いところは授業や研究指導に取り入れられるし良いこと尽くし。実際、実験2の探索アルゴリズム・最適化を演習としてやっていた頃や、今もやってる実験3,4のデータマイニング班ではAndrew NG先生の機械学習コースを参考にしている部分もあります。

こういう時代なのは良いねというお話でもあるし、「教え方のプロじゃないから、気づいたことはどしどし指摘してくれると嬉しいし、他のみんなのためにもなる」というお話でもあります。よろしくお願いします!