No. 987/1090 Index Prev Next
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From: "Nakagawa"
Newsgroups: fj.soc.copyright
Subject: Re: 30条と49条 (罰則関係)
Date: Sun, 1 Oct 2000 23:00:15 +0900
Organization: PLALA
Lines: 82
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中川@つくば です
週末に、ついに作花文雄著「詳解著作権法」を買ってしまいました^^;;
じっくり読まないと、まだ引用すら出来ない状態ですが、
まずはゴシップ的な話として…
昭和41年の文化庁試案では、
第33条(私的使用のための複製等)
第1項 公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、個人的に
又は学校の学級内その他閉鎖的な範囲内において使用する場合
には、小部数に限り、複製し、録音し、又は録画する事ができる。
ただし、著作権者の経済的利益を不当に害する場合には、
この限りでない。
だったのが、昭和43年法案では、
第30条(私的複製のための複製)
著作権の目的となっている著作物(以下この款において単に
「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる
限られた範囲内において使用することを目的とする場合には、
その使用する者が複製することができる。
第35条(学校その他の教育機関における複製)
<略>
となったのが現在の著作権法なのだそうです。
形の上では、学校での複製が抜けて、別の条項になり、
「閉鎖的な範囲内」が「家庭内その他これに準ずる限られた範囲内」
に変化しているのですが、この変化を、
文をより説明的にしただけと考えるのは、少し無理があると思います。
「学級内その他閉鎖的な範囲内」を読んで、「閉鎖的な範囲内」
の筆頭に家庭が来ると考えるのはいくらなんでも無理で、
「閉鎖的な範囲内」は、職場、サークルなどを
指していたのではないでしょうか。そして、「家庭内」は、
もとの試案では「個人的」に含まれると考えていた…
つまり、学校での複製が別条項になると共に、「閉鎖的な範囲内」
はいったん全滅し、その後、「個人的」を充実するために
「個人的又は家庭内」と変化した時に、世間の実情に合わせて、
「これに準ずる限られた範囲内」が復活したのではと思います。
以上、あくまでゴシップ的な推測ですが…
あ、なぜここにフォローしたかというと…
# ひどい投稿スタイルだ。
ISHIBASHI wrote in message < 8r70gp$d6p$1@bgsv5905.tk.mesh.ad.jp> ...
>
> たしかにRitter ABC さんのおっしゃる通り、本件はネット特有の
> 問題を含んでいるのかもしれません。
>
> 例えば、万が一、fj の合意において「ビデオの貸し借りは1回限
> りであればOK」とされ、それ以外に何の条件も課されなければ、
> fj での貸し借りが頻繁に行なわれる状況が予想されます。現実的
> には、そのような貸し借りの需要は決して少なくないからです。利
> 用者が多ければ、もしかしたら、fj.tv.personal-rental なんてグ
> ループも新設されるかも。いずれにしろ、「○○の番組を録画した
> 人、ビデオを貸して下さい」というだけの没個性的な投稿が多数投
> 稿され、そこには一般社会での私的な関係とは異なる、特異な状態
> での貸与行為が行なわれることになると予想されます。
例えば、fj.tv.personal-rental などが出来たとすれば、そこの読者は、
「さあ誰かに貸そうか」と考えている人ばかりとなりそうですが、その時は、
Ritter ABCさんの説明された解釈においても、
fj.tv.personal-rental を見て貸し出しましたという人についてはすべて、
公衆への貸し出しを意図していた、と断ぜられても仕方がないと思います。
雑誌から「貸して記事のコーナー」がなくなった理由もきっと同じでしょう。
そして、専門のNewsgroupが出来なくても、「貸してね」記事の頻度が
一定以上になると…
ただ、河野さんの「fjでのテレビ録画の貸し借りは問題ありません」発言が、
上の意味でも法的に問題ないということなのか、
著作権者が実際の損害を主張できないので争われないだろう、
ということなのかは、良く分かりません。
# 法的に問題ない、という意味での提案なら、もともと
# 「一ヶ月以内」とか、昔の提案で出ていた
# 「再放送やビデオ化の予定のないもの」みたいな制限は
# つけないでしょう?
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