サーバーシステムの概要

新学科システムにおけるサーバーシステムは、主に下記の3つに分類されます。

  1. 物理サーバー
  2. 高速ストレージ
  3. 大容量ストレージ

 

今回導入した物理サーバーはDell PowerEdge R630が4台導入されています。スペックは以下の通りです。

  1. CPU : 18コア
  2. Memory : 768GB(32GB * 24)
  3. HDD : 557GB(279GB * 3)

導入している4台の内、2台は基幹システム用VM・学生への貸出VMが稼働しており、1台はライブマイグレーションと検証用に稼働しており、残りの1台は授業でのKVMやDocker演習に使用されております。

 

高速ストレージはDell Equallogic PS 6210Xを2台導入しています。スペックは以下の通りです。

  1. SSD : SAS 1.2TB * 24
  2. 実効容量 : 19.7TB

高速ストレージ2台はVMdisk imageの保管に使われています。

 

大容量ストレージはDell Equallogic PS 6210Eを2台導入しています。スペックは以下の通りです。

  1. HDD : SAS 4TB * 24
  2. 実効容量 : 68.5TB

大容量ストレージ2台はbackupと学生のホームディレクトリを保存しています

 

沖縄は台風が多いため、 停電に備え無停電電源装置を導入しています。

サーバー機器設置状況(405室)

物理サーバー

高速ストレージ

大容量ストレージ

無停電電源装置

リソースについて

図1は上述した物理サーバーの内部構成となっています。
4台の物理サーバーは仮想化環境にKVMを採用しています。また、4台でクラスタを組んでおり、一つのサーバが落ちた場合でも他のサーバが共有のストレージにアクセスすることができるため、別のサーバに仮想マシンをマイグレートすることでサービスを継続して稼働させることができます。

図1 IP-SANの構成図

 

ネットワーク構成

現行システムは下記の表にある機材を導入し、図2のように接続し運用しています。

導入したネットワーク機器の一覧
用途 機材名 台数
メインスイッチ WS-C3850-24S 3
汎用スイッチ WS-C2960X-48TD-L 1
ルームスイッチ WS-C2960X-48TS-L 21
ルームスイッチ(EPS) WS-C2960X-48LPS-L 2
フロアスイッチ(EPS) WS-C2960X-24PS-L 4
無線LANコントローラ Cisco 5508 Wireless Controller 1
無線LANアクセスポイント AIR-CAP2702I-Q-K9 26
UTM FG200D 1
図2 物理的なネットワーク構成図

ネットワーク構成の中でVLANの設計では、以下の3点に考慮してVLANを設計しています。

  1. 学外に公開するVLAN帯域を設定する。
  2. DNSやWebサーバ等はプライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスの両方を利用できるようにする。
  3. 研究室で利用するVLAN帯を自主管理する研究室がある。

Akatsukiについて

本学科ではWebコントロールパネル-Akatsuki-を用いて有線LAN接続サービスやVM貸出サービスを管理しています。
IP管理サービスでは、利用者はドメインとMACアドレスをAkatsukiで申請しドメインとMACアドレスに重複がない場合IPアドレスが提供されます。IP管理サービスの流れは図3のようになっています。

図3 IP管理システムの概要

VM管理では、このシステムの管理者はVMの作成と電源操作ができるようになっています。管理者はユーザからのVM貸出の申請を受けAkasukiからVMの作成を行います。またユーザはAkatsukiから提供されているVMの電源管理などを行うことができます。VM管理はIP管理サービスとの連携を取ることでVM作成時に利用者が新しくIPアドレスの申請を行う必要がありません。