[複雑研全体ゼミ補足記事] 8/6, 災害時デマRTの傾向

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今日の全体ゼミ
 ・谷津: [1] 災害時デマRTの傾向
での関連話を補足します。

[1] 災害時Twitterにおけるデマとデマ訂正RTの傾向, 報処理学会研究報告. データベース・システム研究会報告, 2011, http://ci.nii.ac.jp/naid/110008583012


>災害時デマRTの傾向

 震災後1ヶ月ほどの期間を対象として、RT回数トップ1千件について主観的(?)に傾向分析してみたという話だったかと思います。

 特に震災時を想定せず、広い意味での信憑性という点では [2] 以降の記事が出典含めて参考になると思います。

 災害時を想定した情報抽出・整理という点では、例えば NLP2012 では「災害時における言語情報処理 [3] 」というテーマのセッションが設けられ、以下に掲げた概要で発表の募集がありました。

2011年は,東日本大震災を初め,世界各国が記録的な災害に見舞われる年となった.こうした災害時には,インターネットが重要な情報源となる.しかし,それと同時に多くの情報が飛び交い,人手での整理が困難な場合も多い.本テーマセッションは災害時における言語情報処理技術の役割を見つめ,インターネットなどで溢れる言語情報をいかに整理し,必要としている人に提供するかに関する議論・アイディアの共有を目的とする.災害情報の抽出・提示・信頼性判定,言語情報を用いた災害予測,災害時におけるコミュニケーション支援,地理情報や画像情報等との融合など,災害時の言語情報処理に関するあらゆる課題を対象とする.

 上記を受けて集まったのが、A4,A5の2セッション、合計11件の発表になります。情報源としては Twitter が多くなっていますが、Q&Aサイト/報道文書/ブログなど古くからあるものを使っている事例もあります。そういう情報源に対して何をするのかという点では、欲しい情報の抽出/流言デマ特性解析 [4] /行動経路抽出と可視化/救助要請情報抽出サイト構築、などが目標として掲げられているようです。

 上記テーマセッションの提案者でもある、ANPI_NLP プロジェクト [5] で精力的に活動されていた楽天技研の村上さんや、京大のNeubigさんらを含んだ全体討論が、A5セッションの後半で行われました。當間が解釈できた範囲になりますが、その様子を [6] に書いてあります。また、當間&与儀さんで少しだけ手伝ったという話もしましたが、それは ANPI_NLP プロジェクトの件で、[7] のようにコーパス構築を少しだけ手伝いました。

[2] 【Credibility for the 21st Century】1. イントロダクション / 「情報信憑性」研究者やまもとのウェブサイト, http://hontolab.org/research/credibility-for-the-21st-century-1/
 2. ウェブ情報の特徴, http://hontolab.org/research/credibility-for-the-21st-century-2/
 3. 信憑性研究の歴史, http://hontolab.org/research/credibility-for-the-21st-century-3/
 4. 情報ソースの信憑性, http://hontolab.org/research/credibility-for-the-21st-century-4/
 5. 情報ソースの信憑性に係る様々な要素, http://hontolab.org/research/credibility-for-the-21st-century-5/
 6. 「情報ソース = 組織」である場合, http://hontolab.org/research/credibility-for-the-21st-century-6/
[3] NLP2012, テーマセッション, http://www.anlp.jp/nlp2012/#thematic_session
[4] 流言情報クラウド:人間の発信した訂正情報の抽出による流言収集, 言語処理学会 第18回年次大会, 2012, A4-2, http://luululu.com/paper/2012/A4-2.pdf
[5] ANPI_NLP, http://trans-aid.jp/ANPI_NLP/
[6] A5:テーマセッション3 : 災害時における言語情報処理(2), 全体討論, NLP2012, https://ie.u-ryukyu.ac.jp/tnal/archives/2042#A5-discuss
[7] 東北関東大震災とソーシャル・メディア(ショートバージョン), https://ie.u-ryukyu.ac.jp/tnal/archives/1548