2013年度情報工学科運営戦略研究会

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JABEE受信してた頃は諮問会議として「毎年の学科活動を外部の人に報告し、産業界/教育会からの要望・アドバイスを伺う、というイベントがありました。JABEEを辞めてからは諮問会議も無くなってたのですが、2012年度から「情報工学科運営戦略研究会」という名目で復活し、似たようなことをやってます。ただし、いつ頃実施するか、どのぐらいの頻度で実施するかがまだアバウトで、今回からは「前年度の活動について翌年度4月に報告できるように準備しよう」と決めたのが2〜3月頃。ということで4月末に差し掛かった今日、2013年度の情報工学科運営戦略研究会が行われました。

今回のメンバは情報工卒業生/工学部卒業生に集まって頂くことができ、国際システムの多和田さん、OCCの宮里さん、沖縄国際大学の小渡先生、沖縄高専の神里先生に、琉大名誉教授の宮城先生を加えた5名の方々から意見を頂けました。

こちらからの情報提供は (1) 学習教育目標を踏まえたカリキュラム構成と見直し(山田先生)、(2) 各種アンケートや卒論ヒアリングによる質保証の試み(遠藤先生)、(3) スクラムを通したデザイン教育(名嘉村先生)の3点。個人的に面白かった話をピックアップしておきます。

  • 国際性って英語が出来れば良いの? 文科省だかと話した時は先が見えない世の中で自分で考える力、対応できる力がある人のことで、英語はそもそもコミュニケーションとしてのツールなだけ(英語は話せる前提)というスタンスに見える。
  • アジア圏へのオフショアは良くある。1時間英語プレゼンしろとか業務命令が来るので対応できないといけない。通訳者のヘルプがあることもあるが、価値観や文化を知らないと対応で困ることも。琉大には留学生多いので交流を通してやることも一つの手。ただし、そこまでを学部カリキュラムに求めるかどうかは別問題。
  • Githubでの開発はせざるを得ない。オープンソースとして世界に公開するなら英語読み書き必須。日本語だと見ても貰えない。逆にOSS開発活動を通して勉強できる。
  • スクラムは面白い試み、企業での教育にも役立てられそう。今後機会があれば外部講師なり何らかの形で協力できれば。
  • スクラムはリーダーがいないことのメリット・デメリットがありそうだが、負荷のばらつきについてはうまく調整できそうか。(グループ作成前にアンケートで個々人の得意分野を大雑把に把握しておくことで、各グループに最低1名は開発得意な人を配置するなどすることでグループ全体の底上げにはなっていると感じる。ただしばらつきについてはチーム毎に大分差があるようだ)
  • スクラムでは自己評価が多いようだが、そこへのフィードバックは?(毎週細かくフィードバックしている訳ではないが、レビューが実質的に振り返りにもなっている。また、毎週少しずつ進む継続的デリバリーを求めていることもあり、何かしらの進展報告は出せるよう指導している)
  • 単純なサーバ・クライアント型アーキテクチャではなく分散型アーキテクチャが主流になりつつある。システムアーキテクチャ設計や、ビッグデータを前提とした分析技術についてもカリキュラムを用意できると良さそう。