No. 905/1090 Index Prev Next
Path: ie.u-ryukyu.ac.jp!u-ryukyu.ac.jp!news1.oix.u-ryukyu.ac.jp!newshost.ryukyu.ad.jp!karei.center.oitaweb.ad.jp!newsfeed7.infoweb.ne.jp!newsgate1.web.ad.jp!newsfeed.mesh.ad.jp!newsfeed.media.kyoto-u.ac.jp!Q.T.Honey!news.join.ad.jp!wnoc-tyo-news!yilnws!relay-yamaha-to-plala!news.plala.or.jp!not-for-mail
From: "Nakagawa" 
Newsgroups: fj.soc.copyright
Subject: Re: 30条と49条 (罰則関係)
Date: Mon, 25 Sep 2000 21:30:21 +0900
Organization: PLALA
Lines: 80
Message-ID: < 8qng7a$5in$1@pin2.tky.plala.or.jp> 
References: < 39C9DB6D.DA59E4C3@nifty.com>  < 20000923023145M1wQT1me=uy@news.nifty.com>  < 39CCCE14.304D5136@nifty.com>  < 39CCDF1E.75695224@af.wakwak.com> 
NNTP-Posting-Host: c147141.ap.plala.or.jp
Mime-Version: 1.0
Content-Type: text/plain;
	charset=" iso-2022-jp" 
Content-Transfer-Encoding: 7bit
X-Trace: pin2.tky.plala.or.jp 969884714 5719 210.150.147.141 (25 Sep 2000 12:25:14 GMT)
X-Complaints-To: abuse@plala.or.jp
NNTP-Posting-Date: 25 Sep 2000 12:25:14 GMT
X-Newsreader: Microsoft Outlook Express 4.72.3155.0
X-MimeOLE: Produced By Microsoft MimeOLE V4.72.3155.0
Xref: ie.u-ryukyu.ac.jp fj.soc.copyright:11907

中川@つくば です

Hideaki Iwata wrote in message < 39CCDF1E.75695224@af.wakwak.com> ...
> ひで@自宅、です。
> 
> "H.Tanaka" wrote:
> 
> >  件の報告書の主張を「通説」とまで称されるのは…
   :
> まあ、「通説か否か?」に関しては議論の余地は十分に存在する、って部分
> に私は何の反論もありません。
> 
> 可能ならば大いに議論しましょう。

まずは岩田さんが、報告書の主張の根拠となる説を紹介なされては
いかがでしょうか?

今、岩田さんは、その通説を、単に紹介なされているのではなくて、
それが正しいものとしてご自分の立論に組み込んでいますね?

一旦組み込んだら、それは岩田論の一部なのです。
不明確な所を聞かれたら、それに答えるべきではないですか?
それは、通説の要約であっても良いし、岩田論として新しく立てても良い。

説を参照すれば、色々な疑問が氷解するのではありませんか?
たとえば岩田さんは「特定の少数の親友」のような言葉に対して、
特定とはなにか、を論じられていますが、
「特定」の意味も特定せずに説が成り立つと思いますか?
通説を唱えた人にとって、充分に明確な言葉なのではありませんか?

私の専門は物理なので、他の専門分野の議論形式について、
軽々と論評すべきではないでしょうが、たとえば…

物理学では「エネルギーは保存する」という説は、
ほぼ絶対正しいものとされていますが、
物理的に正しいと承認されている方程式で、
エネルギー非保存のものは数多くあります。
エネルギー非保存の方程式は、系が外部に仕事したり、
外部から仕事してもらったりする場合のものであろう、とは、
専門外の岩田さんでも容易に推察できるかもしれませんが、
そのような仕事無しの場合にもエネルギー非保存となることがあります。
(宇宙論関係の式に、具体例があります)

だからといって、「エネルギーは保存する」が間違っているとも、
不正確であるとも考えられていません。
「エネルギーは保存する」と主張するまでの議論を見れば、
その言葉をどう理解すべきかが自ずと明らかだからです。

それにもかかわらず、「エネルギーは保存する」を絶対のものと考え、
それからすべての結論を出そうとしたり、
宇宙論と組み合わせて、物理学は間違っていると言う結論を出したら、
とんでもないことになります。

「特定の少数の友人」等の言葉から議論を出発させ、
その言葉の背景について考慮しない手法は、一歩間違うと、
物理学での上記の例のようなものに陥る危険性があると思います。

思うに、岩田さんは、条文解釈と言う法律学の手法に魅惑され、
学説の結論・要約の言葉も、条文解釈の手法で研究しようと
なさっているのではないでしょうか?

Richiter ABCさんとの議論で私は、
法律家が、条文解釈の際には、まずは条文の文言から出発し、
背景知識でしかない立法趣旨を理由として恣意的に解釈を曲げることに
実に慎重であるという印象を持ち、感銘しました。
それは、法律によって何かを強要される国民にとっては、
当然のことのようにも思えます。

でも、通説を説く学者や、それを紹介・引用する人が、
学説の結論部分の文言を書くときに、
条文解釈の手法に耐えるものにしようと
意識して書いているとはとても思えません。

物理学の文献を見てきた目からすると、
審議会報告書の該当部分も、多くの解説書の該当部分も、
説の論拠が書かれていない限り、説の紹介でしかなく、
いわば二次資料です。
一次資料に遡って検討されることをお勧めします。


Next
Continue < 39CF878C.E1A2CA85@af.wakwak.com>
< 8qqgpg$qdh$1@pin2.tky.plala.or.jp>