「学び方」を学べない人は大学を卒業できたとしてもその後で困る
今日から3週連続で工学部後援会による就職説明会が開催されてます。webにもあれこれ情報が溢れてるかもしれないけど、その中から自分にあった情報を抽出する力、発信源(人)次第でいろんな感じ方・表現の仕方があるという属人性の見えづらさ、現場ならではの体験談等、情報源毎に異なる特性があるので一度は参加してみよう。参加して駄目だと感じたらその後は行かなければ良いけど、参加すらせず妄想で「別に良いや」で済ましちゃうと視野が広がりも深まりもし難い。広げ方・深め方にも色々あるから「絶対コレコレに参加しろ」という言い方はあまりしないのだけど。(私自身が勉強の仕方にあれこれ言われるのが好きじゃないというのもある)
視野や考え方の広げ方・深め方という点では自学/独学の仕方がとても大きく影響してきますが、琉球大学学生部が実施している平成24年度学生生活実態調査報告書を見ると割と愕然。
「問75 自宅等で行う学習の時間は一日平均どのぐらいですか」では、工学部は1時間未満が60%越えてます。そりゃ課題出せなくて単位取れずに除籍(琉大には「1年間に16単位取れないと自動的に除籍になる」というシステムがある)になる学生が後を絶たないわけだ。
「問79 よく読む本の種類は何ですか(複数回答)」では、工学部は圧倒的にマンガが多い。それ自体は悪くないですが、複数回答で専門書の割合が他学部と比べてかなり低いのは謎です。専門的な勉強したくないなら大学にお布施しなくても良いのに。(専門学校/職業訓練学校の方が就職しやすい側面もある)
「問81 1ヶ月に読む本は何冊ぐらいですか」では、工学部は1冊も読まないのが3割ちょい、1〜2冊と合わせるとこれだけで7割強。これは一概には勉強をしていないとは断定できないけど、問75, 79 と合わせて解釈すると「他の情報源で勉強しているわけでもなく、純粋に自主学習をしていない人がかなりいる」のでしょう。
webにも優れた情報が多々あるのは確かだけど、有象無象な中から適切な情報を探し出す能力(ggrks)自体が無い人も割と居たりするし。そういう意味で講義や研究に因んだ良い教科書や参考図書を示すことにはまだまだ優位性があると思うのだけど、学生側は「そんなもの読みたくないし、そもそも勉強したくない」と思ってる人が3~4割はいるということで、そこの合間は今の所越えられない壁なのかもしれない。