(FIT2026) 2日目
台風24号さんがおかしなことになってる2日目。今日は教育応用系のセッションに入り浸り。
9月3日(木) 4q会場, 教育AI・プログラミング・分析
- K-008: VRゲームからプログラミング未経験者の計算論的思考能力の推定
- 計算論的思考能力(CT)を最終アウトプットから測るのではなく、VRログからどの瞬間にCT発揮したかを抽出したいという話。VRログにしてるのはプログラミング能力と独立した形でCTを評価したいから。HMMで時系列行動ログから潜在的な行動状態を推定。特徴量を解釈し、状態遷移系列と課題進捗の関係を分析。
- 感想: CT発揮と言えるかは「?」。生理指標含めた複合評価が必要そう。分析アプローチとしては面白い。
- K-009: 実践的プログラミング教育におけるコーディングシーケンス活用における共有システムの開発
- プログラムの記述過程には思考プロセス・デバッグ・問題解決の過程がある。記述過程を効率的に残せ、学習できる形に変換したいという話。(AIネイティブな初学者に対する教育方法は現状のままで良いのか)
- 系列記録→要点抽出→動画選定→意図説明。コーディング系列(過程)は Cording Share でjson形式で保存。入力データとして扱いやすい。ただし残せないアクションもあるっぽい?
- 感想: 解説単体で考えると「考えを書いて口で説明しながらコーディングしていく」様子を動画にすること自体が効果的だと思う(のでやってる)けど、大量にログ集めて共通項分析とか自動解説生成とか考えると系列データに基づいた分析も良さそう。だけど、コーディング系列のみを対象にしてる時点で限界早そうにも感じる。逆に言えばそこまで手を出せば良いのか。
- K-010: 日本の義務教育における生成作問の自動評価のためのLLMルーブリック設計
- 生徒自身が設問を作る作問活動が「事象を数学的に捉え、論理的に考察し表現する」力の育成に有効な高度タスク。ただし評価が辛いのでどうにかしたい。
- 第1層: LLM (RAG)・CoTで観点別エラーの有無を定性診断する。観点は学習指導用準拠。
- 第2層: Pythonルールベースで観点間連動ルールで評価。
- 感想: LLMバイアスあるのはその通りなので独立したルールベースで担保したいというのはわかりやすいアプローチ。ルールベース構築は個別に必要そう。LLMに任せてる部分そのものもどうにかしたい気がする。(ルーブリック用意の仕方を工夫しないと定性評価自体にバイアスが含まれそう)
- K-011: スクラム学習のための「プロトタイピングスプリント教材」の実施時間と学習効果の分析
- スクラム導入しようとしてるが実際には使われていないことが多い→教材開発。プロトタイプはFigma利用。元々小さな教材(3.5時間想定)を作成済みで良い評価を得ている。一方で時間短すぎる、作業中に対話するというようなすれ違いがある。
- スクラムマスター導入+時間長めに設計。ルーブリックでは「ベストな状態」よりも「ルールとしてやっていること」を重視。(そうしないとLLMが重箱の隅をつつきまくる)
- 感想: AIスクラムマスターによるコーチングをするなら、スクラムを人間間でやる必要自体がないのではという気がしなくもない。
- K-013: LLMによる仮想問題生成を用いた数学問題推薦システム
- 検索ギャップをHyDEで解決するというのを数学問題推薦で検証。意味的ギャップが小さいnormalタイプ(数学的情報が十分記述されているもの)と、大きいgapタイプとで比較。Type-Normalはすでに数学的情報が十分なので、仮想問題生成することが逆効果になることがある。Type-Gapは下層問題生成することが効果的。
- 感想: ギャップ大きいほどHyDEが効くというのは想定通りだけど、数学問題推薦でも効くのね。
トップコンファレンス5-3 教育学習支援情報システム
- 講演(1) 連合学習と差分特徴を用いたランキングベースのAt-Risk学生予測
- 成績不振な学生(At-risk学生=成績D/F予測)が対象。e-bookの閲覧・操作履歴+成績データ。プライバシー保護の観点からデータを共有・集約せずに協調してモデルを学習する必要がある => 連合学習。
- クライアント間のデータ分布の違い(non-IID)への対応が必要 => 差分特徴(相対的な差分)を利用。全ての学生ペアで差分特徴を作成することで相対的な関係性を構築。
- 差分予測値→個別スコア作成。個別スコアでリスク評価(At-risk学生予測)する。
- リスクが高い学生はそもそもe-book閲覧してないケースが多い。単にサボっているのか何か理由があるのかは不明。リスクを見せた上でどう支援していくかはまだ検討できていない。
- 感想: 基本的に評価が出た後の評価になっているようだけど、評価出ているならそれをそのまま用いれば成績不振な学生は明らかな気がするけど、何をやろうとしているのだろう? プライバシー考慮とあるけど、学生が成績不振かどうかは本人の成績だけで分かるよね? => 過去の年度から最新年度の成績を予測したい、らしい。予測せず、過去成績不振という理由だけでは不十分なのだろうか?(予測する必要があるのだろうか) たまたま悪い年度 vs 中長期的に悪い可能性とを識別するとか?
- 講演(4) オンライン学習における中学生の自己説明の質と数学学習成果に影響を与える動機づけ要因の検討
- 自己説明=自分自身への説明。思考プロセスを把握する方法として自己説明を活用。「回答記述中のログ+その後の自己説明」を収集。
- 問い:どんな動機づけを持つ生徒が質の高い自己説明を書き、それは成績に繋がるのか?
- データ収集:動機づけアンケート→数学宿題での自己説明→質問紙回答。これを1年間。
- 自己説明による振り返りのさせ方が悪かったのか、一部へマイナス影響あり。
- 感想: 「回答記述中のログ+その後の自己説明」を収集する方式で授業課題/演習を設計してみる? 自己説明に拘る必要はないけど。「友人/教員に説明するように」とか。とはいえどう説明させるかについての指示のさせ方難しそうだ。