[複雑研全体ゼミ補足記事] 6/11, Mario AI, プライバシー情報検出, 感情表現抽出

Share on:

今日の全体ゼミ
 ・岩瀬:Mario AI [1]
 ・長浜:プライバシー情報検出 [2]、感情表現抽出 [3]
での関連話を補足します。

[1] Super Mario Evolution, http://julian.togelius.com/Togelius2009Super.pdf
[2] プライバシー情報検知のための知識の準備と学習 : 自然言語情報の開示制御技術DCNLの実現(2), 情報処理学会研究報告 2009, http://ci.nii.ac.jp/naid/110007160945
[3] 感情表現の抽出手法に関する提案, 電子情報通信学会技術研究報告 2004, http://ci.nii.ac.jp/naid/110003278750


>Linear Genetic Programming: 線形遺伝子GP

 Mario AI [1] で、Genetic Programming (GP) で木構造ではなく1次元配列表現で遺伝子表現することで進化しやすくなるという事例があったはずという話をしましたが、Linear Genetic Programming (LGP; 線形遺伝子GP) [4,5,6] でした。
 [4] では概要や提案時の論文が掲載されてるだけでなう、ソフトウェアも提供されてるようです(ただし多くは .exe ぽい)。また、[5] のようにLGPに特化して書籍化されたものもあれば、[6] のように他の最適化手法と比較されてる例も多々あるようです。

[4] 遺伝的プログラミング / IBA Labo., http://www.iba.t.u-tokyo.ac.jp/rs/gp.html
[5] Linear Genetic Programming (Genetic and Evolutionary Computation) [ハードカバー], Springer-Verlag 2006, (amazon) http://goo.gl/QMj2V
[6] A Comparison of Linear Genetic Programming and Neural Networks in Medical Data Mining, IEEE Trans. on Evolutionary Computation 2001, http://www.cpdee.ufmg.br/~joao/CE/ArtigosProgGen/NnGPcomparison.pdf


>プライバシー情報検出

 プライバシー情報検出 [2] について、想定している状況次第で「プライバシー情報」の定義や扱い方も違いそうだと思いながら聞いていましたが、古くは [7] のようにOECDガイドラインをベースにした話があったり、比較的最近だと [8] のようにリスクの拡大や、位置情報サービスを例にとった保護モデルの例が紹介されてたりするようです。

[7] ネットワーク上での情報統合によるプライバシー侵害とその対策, 電子情報通信学会技術研究報告 1998, http://ci.nii.ac.jp/naid/110003276315/
[8] ユビキタス情報社会のプライバシーとその保護技術(センシングネットワーク), 情報処理 2010, http://ci.nii.ac.jp/naid/110007700779


>感情表現抽出

 感情表現抽出 [3] について、抽出だけでなくその先(例えば Negative/Positive 分類とか)についての事例について調べてみました。[9-12]は言語処理学会第18回年次大会から「感情」というキーワードが含まれているものをピックアップしてみています。
 [9] では「機能(陳述/発話/質問など)」という観点で分類するという例(ただし[9]自体は分類体系を検討するのが主題で自動分類まではしていない)や、[10] のように語義・意味役割を付与したコーパスを構築し、傾向分析するという話などがあるようです。
 もう少し具体的な題材を見据えた事例としては、[11] の話し合い構造化(賛否表現分類)による「合議」を目的としている例や、[12] のうつ検出のために感情変動を推定するという例があるようです。

[9] 何をつぶやいているのか?: マイクロブログの機能的分類の試み, 言語処理学会 第18回年次大会 2012, http://www.anlp.jp/nlp2012/program.html
[10] 日本語テキストに対する述語語義と意味役割のアノテーション, 言語処理学会 第18回年次大会 2012, http://www.anlp.jp/nlp2012/program.html
[11] 賛否表現評価ラベルによる合議目的の話し合い構造化の試み, 言語処理学会 第18回年次大会 2012, http://www.anlp.jp/nlp2012/program.html
[12] うつキーフレーズと感情変動に基づくブログからのうつ検出手法, 言語処理学会 第18回年次大会 2012, http://www.anlp.jp/nlp2012/program.html