[複雑研全体ゼミ補足記事] 6/24, Twitter推薦系(トレンド変遷+情報推薦)

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今日は比較的時間が空いてる一日で、相談対応してた以外は全体ゼミのみ。全体ゼミは今週から全体ゼミ2巡目の本番ということで、久しぶりに輪読っぽい輪読なゼミでした。

以下は複雑研全体ゼミを終えての補足記事です。


Twitter推薦系(伊集竜之, 新里華生, 平良浩嗣)

トレンド変遷+情報推薦

全体の流れとしては [3] を中心として、個々人に適した情報推薦を実現するために嗜好を抽出するだけでは不十分で、トレンド分析やトレンド変遷を行った先行研究 [1,2] を踏まえつつ、「世間の流行 vs. ある特定コミュニティ内の流行」という形で嗜好を見直し、情報推薦に繋げたいというような話だったかと思います。

[1] Blog記事のクラスタリングに基づいたカテゴリ別話題変遷パタンの抽出
[2] T-Scroll: 時系列文書のクラスタリングに基づくトレンド可視化システム
[3] トレンド分析および推薦対称コミュニティ推定に基づく情報推薦システムの提案

[3] の直接的な続きではないですが、後続研究としては次のようなものがあるようです。例えば [4] では、単語に対応するセンチメント値(4つの感情軸上の数値)を算出し、それを用いて対象コンテンツの差異を提示するという話らしい。また、[5]では、kizasi.jpが対象としている約377万サイト(約8,192万記事)を対象に「拡張型流行語の早期発見する」という検証を試みたようです。その他、「ユーザ特性分析に基づく類似ユーザの発見」や「ユーザの価値判断基準モデルに基づくコンテキスト依存型ランキング方式」など、中島先生の文献一覧については [6] を眺めると良いでしょう。

[4] ニュースサイトにおける話題およびセンチメント差異提示システムの検討, 情報処理学会 全国大会講演論文集, 2010
[5] 大規模なブログ記事時系列分析に基づく流行語候補の早期発見手法, 情報処理学会論文誌. データベース, 2013
[6] 中島 伸介

同様に、[3]の共著者である角谷和俊先生側から探していくと、[7] の地域毎に重要なイベントを発見するという形で「時間的傾向」に加えて「地理的傾向」を加味した地域状況把握や、[8] ではより「地域特徴」に踏み込み、位置ベースSNSから地域毎のライフスタイルを把握してみようという話をしているようです。角谷関連研究は [9] を眺めてみてください。

[7] Twitterユーザの集合経験知を用いた地域的ノーマル状態に基づく地域イベントの発見, 電子情報通信学会総合大会講演論文集 2012
[8] Tweet分析による群衆行動を用いた地域特徴抽出, 情報処理学会論文誌. データベース, 2012
[9] 角谷 和俊