京都大学サマーデザインスクール, day3 (最終日)

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いよいよ最終日で、午後は発表会で丸々埋まっているためにどのグループも午前中は発表会準備に余念がないという状況。この段階というか発表会直前に発表内容を「戦略的に」変更するグループも。発表会では聴講者による投票でベストを選ぶ方式(ただし、どういう基準で選ぶかは聴講者の自由)のため、より発表を印象強く残すためにはを考え抜きあれこれしてたらしい。

お昼直前に京大側グループ(石田先生、伊沢先生、十河先生、井出先生ら)との打ち合わせ。琉大側での想定を話しつつ、京大側での想定や希望、達成したい目標等を確認するというつもりだったんですが、やり方や目標設定等について細かいことは気にしないような雰囲気。正確には、デザイン(設計)という視点に絡めた話になるなら良さそう。午後の発表会に参加した限りでは質的な問題はありそうなんだけど、それは後述。

発表会自体は2会場並列で進んでいたため片方しか見れていませんが、私が見た範囲では半分以上のグループが寸劇/ロールプレイ/小道具を盛り込んでてスライドだけで終えるという発表は少なかったです。何か組み込むのがベストとは限らないですが、どのグループもやり慣れてるなという意味で「演出の幅」が広い。

最後の主催者側からの講評では、

  • 同じことを言ってるつもりでも「**ということが分かった」「**ということに視点を絞った」とか言葉尻一つ取っても相手への伝わり方は異なる。
  • 人生全てがデザイン。
  • 問題解決をデザインしたつもりで、実際そこに人が関わってきたりお金が入ってきたりしたとしても、想定通りに機能していないのなら問題そのものは解決していない。(デザインを提供できたとしても問題解決してるとは限らない)

などなど。ツッコミや感想がいろいろありましたが、総評としては「問題解決としての広い意味でデザインをより良くする努力を今後も続けていって欲しい」というお話。

感想としては、抽象的な意味での「プロジェクト型演習」は情報工学科でもやってるけど、質的な意味で全くレベルが違う。勿論やり方や関わってる人ら全員が支払ってるコストや意識が高い(ファシリテーターも受講者もどちらもやりたい人だけがやりたいようにやっているのであって、例えば必修講義として全員に参加強制してるものではない)という違いはあるけれども、沖縄開催時の方針やテーマを練り直さないと京大側の学生にとって残念な結果になりそう。ということで、近くにあったまるへいでおばんざいを頂きながらの反省会をしてました。実際には反省会というか感想言い合ってたに近いですが。遠藤先生的にはHow to Make (Almost) Anythingなことをやってるグループ15の主張に強く共感したらしい。個人的には表現することをとおした対話の創出のアプローチが(私の知ってる中では)頭一つ抜き出ている仕掛けになってるなと感じました。

P.S.
発表会では「受講者の発表+質疑応答」は一般的な形ですが、その後で「ファシリテーターによるコメント」としてどういう意図でどういう仕掛けを組み込んだか、その結果どうだったか何ど問いった話が数分程度でコメントされてました。いくつかの話では「**という方法は、こうこういう理論に基づいてて云々とかは説明せず、まずは体験してもらう。デザイン自体をまずはそのままなぞり、その後でどういう意図でそうなってるかを考え、必要に応じて新しいデザインを作り上げる」みたいなことを主張されてました。守破離みたいなことか。