宮古島ヒアリングその2

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宮古島ヒアリング2日目(最終日)は、先日の続きというわけでもないですが市役所(の違う部署)と、パラダイスプラン雪塩工場さん見学、狩俣の風車見学しつつ、日本アルコール工場さん見学という流れ。

2日間の総論としては、やっぱり現場で直接話を聞かないと分からないことは一杯あるし、現場に面白そうな種(問題)もいろいろあるなというのを実感できました。一回二回でどうにかなる話でもないけど、継続して何かしら一つでも具体化していくのを見つけていけると互いに良い方向に進めるんじゃないかと。


市役所では、商工物産係さん、水産課さん、観光企画係さんに時間を取って頂けました。昨日のエコアイランド推進課さんもそうでしたが、タイミング悪くて大分忙しい時期に押し掛けてしまってるかも。「2時間後に出張なので1時間だけ」とか。ごめんなさい〜。

商工物産係さんからは、

例えば商店街活性化のためにどんな支援・施策を出して行けば良いのか、そもそも商店街とやり取りする場もなくうまく情報を引き出せないため、本当に困っていることは何なのかということも良く分からない側面もある。市と商店街だけでなく、個々の店もうまく連携取れてなく、個々に強い意見が出てくるが全体をコーディネートできる人が(市にも?)いない。そういうところをサポートする/育成するというのがあると嬉しいかも。市としては現在困っていること、将来困るであろうことへの施策をうちたい。

下地空港はどうにかして国際線専用なりチャーター便専用なり理活用したいが、県管理。あれこれ提案してもうんともすんとも動いてくれない。

とのこと。この辺りへは、例えばデザインスクールのテーマとして設定して、基調講演なりで具体的な現状を話してもらってから異分野学生&ファシリテーター交えて討論するのと同時に、その場にも参加してもらうというのが面白そう。ただ、こちらもそれなりに事前調査をしっかりやる必要はあるだろうな。コーディネータ自体を養成するような勉強会を開くというのもあることはあるかもしれない。これは大学がやるというよりは、専門家呼んで一緒に勉強する方が良さそうだけど。

観光企画係さんからは、

一時期低迷した年度もあるが、ここ数年間はほぼ観光客40万は達成してるという状態。夏場は特にイベント打たなくても延びてる。他の時期はスポーツ・音楽等イベント絡み。ホテル/飲食業等の受け入れ態勢の問題もあるため急激に延びることにはデメリットもあるため、市としては右上がりし続けることを目標としている。観光客は冬場には当然落ち込む。例えば有名どころの客数はピーク時の7分の1に落ちる。ピークで十分設けだせてるからなんとか持ってるが、できるだけ年間通して来て欲しい。(その季節に捕らわれない例として、特産品を活かした加工品を検討したい@商工物産係)今年度は2月末〜3月にかけて冬のピクニック(これかな?)の実施に向けて動いている。

とのこと。

水産課さんからは大量に関連話が出てきて、

水産物の地元消費も減少傾向にあり、これ自体も回復させて行きたい。一方で、商品価値の無い(小さすぎる/普段食べないようなもの)等が総量としては結構あり、それを加工食品なりで活かしたい。鮮魚や加工食品の鮮度保持技術向上や技術指導も。鮮魚に拘りすぎると、例えばマンゴーの時期はそもそもマンゴー以外を出荷できない(載せるスペースあるならマンゴーを載せる)等、島内での競合もある。

漁協は3つあるが、(ここ最近?)で単年度黒字になったのは宮古漁協だけ。経営能力のある人材や指導。他漁協含めた連携、漁協内でも多種多様な人・職種がおり、それらの中での意見調整がうまくいかない。黒字になってるとはいっても、廃船コストを考えているとは思えない。FPR船は現在砕いて捨てるしか無い。これをどう低コストで処分するなり利活用/再生するなりは日本全国での共通問題。

燃料代が致命的。島内産業の用にオール電化は無理なので、燃費改善等に繋がる某があると嬉しい。とはいえ新しい船を設計しても買える人はいない。既存の船を改造するということをベースにしたアプローチは取れないか。

塩害/波浪による施設へのダメージ。洗い流してどうにかなる問題でもない。水は基本的に雨水・地下水のみ。いろいろ処理&再利用もしているが、農薬が化学肥料に変わったことによる問題も。

とかとか。ここに書ききれてないこと多々あり。より密に話合い持って詳細やり取りできるようになれば、教育・研究テーマに落とし込めそうな話があれこれありそう。


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場所変わって雪塩さんの工場見学へ。ぬちまーすの温風方式ではなく、特定温度(帯)によりにがりを出さずに製塩しているとのことで、いわゆるミネラル分としての成分数の多さでトップらしい。社長さんがフットワーク軽く、パッケージやら新製品案やらあれこれ中心になってるとか。(一般受付)見学対応してくれた従業員さんも拘りというか試行錯誤に余念がないらしく、お客さんからの声も含めて自分自身を実験台に調理/製品/セラピー等試してる研究精神の高い人でした。


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お昼食べてから、最終目的地の日本アルコール産業さんによるバイオエタノール製造見学へ。環境省から40億円貰って実証実験してるだけあって立派な施設だし、低コスト化のための研究だけでなく排出物各種の再利用/利活用も具体的な製品化まで進んでてしっかりしてる。現在の一番のネックは蒸留時の燃料らしい。雑感としてはほぼやれることの多くはやってて製品化までこぎ着けてきているけれども、燃料作るための一番のネックが燃料費という自己矛盾があって、どれぐらい燃料使ってるのか(元取れてるのか、全体としてCO2なり削減に繋がってるのか)が気になります。次年度(?)から別の離島でも試すっぽいのだけど、その前に事業化成立するのかだよね。(実際そっちの動きもあるらしい)