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TEDxRyukyu に参加してきた!

月曜日, 2月 22nd, 2010

TEDxRyukyu

目次


概要紹介

Ideas Worth Spreading. アイデアが人の生き方を変えられる。究極的にはそれが世界を変えて行くことに繋がると信じている。そのローカル版がTEDx。
(TEDxRyukyu発起人久島さんのプレゼンより at 実況つぶやき)

帰ってからして頂きたいこと「見たこと、感じたことを消化して、身近な人に伝えて欲しい」。
(司会デビットシェーンさんのお願い at 実況つぶやき)

TEDxRyukyuは12本のTEDTalkビデオプレゼンテーション、13人のライブプレゼンター、さらにライブ演奏によって一日を構成するカンファレンスです。カバーする領域はIT、アート、デザイン、音楽、社会活動、ジャーナリズム、自然科学、食、医療、環境、建築、スポーツなど多岐にわたり、「知的全身マッサージ」の場となります。
(公式サイトによる紹介文)

ということで、国内第3回目となる TEDx イベントの沖縄版 TEDxRyukyu に参加して来ました。
プレゼンテーションの様子や、過去に開催されたTEDイベントからのビデオプレゼンについてはTwitter実況つぶやき&公式プレゼンター紹介や関連URLを見てもらうとして、ここでは感想を書き連ねておきます。


(1) 良くも悪くも質疑時間が無い!

これだけの人数が参加しているのを活かして、質疑応答なりそれに相当する情報交換の時間があれば良いなと思ったのですが、いざ終わってみると「大量の多種多様な考えに耳を傾け、終了後に反芻しながら周囲の人と話し合う」というスタイルの良さにも気づかされました。これだけ濃密な話を詰め込んで聞くと、嫌でも誰かと話したくなる。何らかの出力をせずにはいられない。(工学系の)カンファレンスと異なり、休憩時間は長めに設定されてることもあり、その時間にとにかく誰かと話せる場での話し合いを促す。これまでに味わったことの無いスタイルでした。

どのような形でやるのか、そもそも本当にやれるのかは全く持って不透明ですが、琉大でも総合大学の強みを活かして、または単純に人数の多さを活かして多岐にわたったTEDx琉大版をやってみたいねとか、某数名で妄想を抱いているのは秘密です。


(2) 確固たる動機に基づいて行動している人の格好良さ!

過去は、不発弾処理したものは全て海に廃棄していた。今はそういうことが出来ないので、企業が廃棄処理している。不発弾処理すること自体が金儲けになっている。
(具志堅隆松さんのプレゼンより at 実況つぶやき)

私は現場を見て来た者として、検閲されず、雄弁でありたい。
(ジェームズ・ナクトウェイさんのビデオプレゼンより at 実況つぶやき, ビデオリンク)

生まれついての脳障害の兄を持ち、研究に従事。正常と診断された人の脳と、総合失調症などと判断される人との脳の違いは何か。
(ジル・ボルト・テイラーさんのビデオプレゼンより at 実況つぶやき, ビデオリンク)

救急医療の目指すもの。ドラマERはリアルに感じた。では現場はどうか。患者がかけこむと、まずは何科か分からないと対応できない。たらい回しの状況がでてくる。こんな現状がまだある。
(高良剛さんのプレゼンより at 実況つぶやき)

やんばるの森で何が起きているのか。飛べない鳥、ヤンバルクイナ。発見されてたった29年で絶滅の危機にある。昔は名護の北までいたが、生息域がどんどん北に押しやられている。
(長嶺隆氏さんのプレゼンより at 実況つぶやき)

人間は利益を追求するあまり、今の地球規模の問題が生まれて来ている。自然の大切さを忘れてしまったのか。
(上地正子さんのプレゼンより at 実況つぶやき)

動機があるからこそ自身の行動を良くしようと心がけ、とことんまで追求して行動し続けている様は、ステキでした。誰しも最初から明確な動機があるわけじゃなく、何らかの切っ掛けや体験を繰り返すことで疑問を抱く。そこから悩み抜いたり、話し合ったり、時には遠回りしてでも自分なりに納得のいく目標と解決手段に辿り着く。そういう経験を経た人は行動や顔が自信に満ちていて、少しずつ周りにも感化していき、その集合体が大きなうねりとなって何かをやり遂げる原動力に繋がっている。そう感じました。


(3) とことん話し合うことの大切さ!

イノベーションをどう持って行くか。”Change”=Communication。通信の強さで世の中が変わって来た。
(ウィリアム・H.齋藤さんのプレゼンより at 実況つぶやき)

4日間で49人、実際には他にもいろいろプレゼンしたので70人近く喋った。お昼も夜も語り合い、人種国籍を超えがんがんうるさいぐらい喋った。それだけ。でもそれは非常に価値の高い機会だった。
(TEDxRyukyu発起人久島さんのプレゼンより at 実況つぶやき)

(1)と被りますが、多方面に渡る濃密な情報を大量に聴いていると、嫌でも何かしら出力したくなります。そしてその出力を他の人と相互にやる話し合いの場で気づかされたのですが、その話をしている間はそれに没頭して集中力が持続しやすく感じました。横道にそれる話であってもそれを楽しみながらも、本気で考えるんです。この「楽しみながら本気で取り組む環境」が自然と生み出されていることに驚きつつ、こういう環境を周囲に広めていくことこそが世の中を楽しくしていくんじゃないかと、強く感じました。楽しく無いことは持続できないですし。


(4) 多様な活動を後押しできる環境の必要性!

レオナルドダヴィンチは「こういう絵を描け」と言われて書いた訳じゃない。技術者も本来はクリエイティブな作業であり、言われたものを作ることが思い通りの作品作りに直結できない。もう少し自由に作れる場を作って行きたい。
(屋比久友秀さんのプレゼンより at 実況つぶやき)

自分たちのやりたいことをやれる環境は楽しい。自分たちの金を注ぎ込んでも楽しい。3,6ヶ月続けてると、想像を超えたことができるようになってきた。
(和田知久さんのプレゼンより at 実況つぶやき)

建物は分かりやすい物が良いというのは誤った考え。一つの思考停止に留まってしまう。シンプルさはベストという考えに慣らされている。我々の生活も感情も人生も複雑な物だ。建築だけシンプルなものに制限されてはいけない。
(ダニエル・リベスキンドさんのビデオプレゼンより at 実況つぶやき, ビデオリンク)

前述の(3)の続き、かつ、冒頭に戻る禅問答のようなまとめになりますが、総論としては如何にして多様な活動を生み出せるかが大切であり、それを後押ししている動力源になっているのがTED(Ideas Worth Spreading)なんだということに、一度参加してみてようやく体感できました。

こんな楽しいイベントに参加できたことはもの凄く嬉しく、発表者の皆さんオーガナイザー各種サポートされていた方々、そして今回のイベントを知る切っ掛けになった久島くんに感謝します!

今回私は Twitter で実況つぶやきをしていましたが、その実況だけでは伝わらない私自身の思いを、そして Ideas Worth Spreading の素晴らしさが少しでも周りに伝わればと思います。

P.S.
後日 TEDxRyukyu を録画したビデオが公開されるっぽいです!


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