働クリッカー?

プログラミングの1教材として働クリッカーなるものが賑わってるらしい。

働クリッカーは、いわゆるひとつのクッキークリッカークローンである。
が、ただのクッキークリッカーではない。

Cキーを押すとコンソールが出現し、ここにプログラムを書くことで、プログラムにクリックさせることができるのだ。

この教材の出来の良さが驚異的だ。

プログラムの魅力がぜんぶここに詰まってる。

そして「クリックする」というシンプルな行為をworkというひとつの関数に代替させることで、プログラミングが人類に与える恩恵をわかりやすく伝えることができるようになっている。

N高校の生徒専用のプログラミングハイレベルハイスクール体験会に行ってきたのたが革命的に面白すぎて辛いより引用)

他にもググればあちこちで攻略やらコード例やら見つかるぐらいには賑わってます。なんだけど、個人的にはこれが何故そこまで面白いと感じるかがよく分からず。データサイエンスというかリバースエンジニアリング的な意味で「どこでどうやるとどういう反応を返すか」を模索しながらやるという意味では面白い気もするんですが、そういう理解で良いのかしら?

でもこれがプログラミング初心者向け教材として適切かどうかは別問題なはず。ゲーミフィケーションみたいな意味で競争させやすそう(=熱中させやすそう)な気はするけど、内容的には割と後半(ある程度言語仕様が理解出来てて、コードの最適化が求められるレベル)でやるものじゃなかろうか。そういう位置づけなら一例として面白いのは理解できます。理解できるけど、そっちメインにすると「どう解析するか」が主題になっちゃって、プログラミングとはまた少しずれる気もします。

どういうストーリーを想定して、どの流れでこの教材を使ってるのかに興味あるけど、どこかに書いてないかなー。ということで試しにバンタン プログラマーズ・ハイレベル・ハイスクールの資料請求してみました。そういう細かい話が書かれてる可能性は低そうだけど。

2 Responses to “働クリッカー?”

  1. 草野 翔 / ロージー Says:

    働クリッカーの作者兼プロハイハイ担当講師、草野(ロージー)です。
    (エゴサーチしていたら見つけてしまって、失礼かと思いましたが、突然コメントしてしまいます。すみません)

    働クリッカーは『プログラミング学習教材』として作ったのではなく、プロハイハイ体験授業のために作った『プログラミングに触れてみよう!』のための教材です。なので、体験授業中にスクリプトを書いて書き足し書き足ししながら、自分の自動ゲームクリアプログラムを育てる感覚を得られるように設計しています。

    もちろん、上級者の方が最適化をして楽しめるという側面がないわけではありませんが、狙って創りだされたものではなく、プログラミングゲームとしての面白さを追求した結果の副産物でしかありません。

    なので、想定しているストーリーとして言うなら、プログラミングを学ぶこと、が主眼ではなく、書いたプログラムが動く姿をはっきりと視認でき、その結果何を代替したのかがシームレスに理解できること、が理想像です。

    我々にとってプログラムが動くというのは普通のことですが、体験授業に来てくれる生徒にとってはそれは常識外の出来事で、パソコンの上でプログラムが動いている、と説明してもすんなりと受け入れることはできないのではないかと考えた結果、自分の書いたプログラムがわかりやすく何かを代替する体験が出来るものを制作しようと決断をしました。

    結果、単純なクリックゲームとして作られた働クリッカーの『働く』や『買う』といった行為をプログラムで代替していき、最終的には人の操作がなくても(人が行うより数百倍早く)ゲームをクリアできるプログラムを完成させる、というスケジュールの体験授業を設計し、実行した次第です。

    プログラミングに興味を持ってくれることこそが主眼の目的なゲームなので、プログラミングスキルを鍛えるという点においては役に立たないだろうと考えていますし、実際の授業においてこのゲームを使って学習というのも考えていません。あくまで、体験授業の教材として制作したものです。

    その他の制作経緯などについては下記ブログを眺めていただければと思います。
    http://zeny.io/blog/2016/02/07/working-clicker/

    長々と失礼いたしました。

  2. tnal Says:

    ご丁寧に説明いただきありがとうございます!
    想定ストーリーとの関係も分かり(私の誤解だと分かり)、すっきりしました!

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