Archive for the ‘イベントレポート’ Category

授業計画を練ること自体が一つのテーマ

水曜日, 4月 30th, 2014

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水曜日になったということで恒例行事になってるPD2検討な一日でした。実際に打ち合わせしてる時間は1,2時間だけで、その前の個別調査/メール討論/打合せ後の準備等の方が時間はかかってますが。

明日はシラバス的には発想法演習としてマインドマップ、635法をやる予定だったんですが、ラテラル・シンキングの話をしてから演習した方が良いだろうという判断で635法のみに。その代わりじっくり演習時間は取れる予定。マインドマップは後日時間があればやるかもだけど、ツール紹介ぐらいで良いかという気もするし。

グループワーク用のルーブリックも叩き台を作ってみたのだけど、これをやる時間は今回は無いので、「こういうことができることを期待してる」と伝えるために配布するぐらいかな。まだ叩き台なので配布も来週以降になるかもしれないけど。

あれこれやりたい/伝えたいと思いつつ、演習時間を中心にすると削らざるを得ない訳で、優先順位を付けたり授業全体の中で位置付け調整したりというのがどうしても多くなります。どれだけの部分が伝わるかは「?」ですが、授業は切っ掛け作りなので、興味のある人は紹介した参考書読むなりして欲しいです。

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食事は生ハムさんにご登場願ったのですが、具沢山にするとやっぱりイマイチ(マズい訳じゃないが、生ハムだから嬉しいというメリットが感じられない)。ということでサンドにして食べるのは一回だけにして残りはシンプルなサラダとして堪能。うん、悪くない。けど別に無いならないで良いや。

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昨日は新入生向けLT大会主催のみつみつCEOに声かけして自然パスタ茶房 ZUMZUMへ。話振るまでもなくあれが悪かったこーした方が良かったとか学生3人で話してたので特に突っ込むことも無く、授業やイベント、自習室とかあれこれ雑談しながらおいしい食事を楽しんで来ました。来年度はe13な人が主催するかもしれないのかな?他でもそうだけど、少なくとも一度は先輩(前主催者)に相談しながら進めると良いんじゃないかと。勿論私とか教員らにも声かけしてくれれば相談にのります。今の所見つかったブログ記事は以下ぐらいか。

新入生歓迎LT祭り2014

土曜日, 4月 26th, 2014

学生主催のイベントで、先輩が新入生向けに幅広い話題についてライトにトークしまくるというのがここ数年根付いていて、2014年度入学生向けが終わりました。基本的には教員はノータッチ。勝手に覗きにくる先生がいるとか、Ustream機材は学科にあるのでそれ含めてヘルプ頼まれてる先生がお手伝いしてるぐらいで、ま、ゆるゆるです。

個人的に気になったのは以下ぐらいか。主催者&ヘルプしてた皆さん、お疲れ様でした。後で声かけする予定ですが、タイミング良ければご飯か何か食べに行きましょう。

  • Ustreamの用意があったが、準備が開始時間に間に合わなかった。
  • タイマーさんはちゃんと仕事してるようだが、強制はしてないという意味で時間オーバーに割と甘い。(LT=Light Talkだという話も何度も出てるのでそういえば良いだろうと思うのだけど)
  • 次々発表が入れ替わるスタイルなのでそこをスムーズにする工夫は欲しかったか。発表者自身が事前チェックしてないのも悪いけどね。

あれこれ書いてますが、一度こういう失敗/体験した人らは次回からは気をつけるでしょう。そういう意味でもやったことないことは体験した方が良いです。やりっぱなしで振り返らなかったら意味無いけど。

2013年度の時には30名弱?ぐらいは居たか?とか書いてるので、ちょっと減ってるか。手を上げてる感じでは15名ぐらい。途中参加も多かったかもなので20越えてたかもか。ま、清明と被ってるとか、そもそも休日だとかいろいろ理由はあるよね。でも何かしら機会があるなら一度は参加してから判断したが良いとは思います。自分から行動しないと何も得られないので。

参考: yutaka_kinjyoさんのコメント。

個人的に伝えたいことは入学式時に言った「学費以上に大学をうまく活用してくれ」かな。強いて言うなら、折角自由が増えてるのだから今の内に人生をかけて打ち込める何かに出会えると良いんじゃないかな。卒業してからでも遅くはないけどね。

今日は想定外過ぎる精神攻撃を喰らって「ゾンビが祈りで召されるのってこんな感じか」とか思えるぐらい疲れたので、後はだらだらしよう。。

2013年度情報工学科運営戦略研究会

水曜日, 4月 23rd, 2014

JABEE受信してた頃は諮問会議として「毎年の学科活動を外部の人に報告し、産業界/教育会からの要望・アドバイスを伺う、というイベントがありました。JABEEを辞めてからは諮問会議も無くなってたのですが、2012年度から「情報工学科運営戦略研究会」という名目で復活し、似たようなことをやってます。ただし、いつ頃実施するか、どのぐらいの頻度で実施するかがまだアバウトで、今回からは「前年度の活動について翌年度4月に報告できるように準備しよう」と決めたのが2〜3月頃。ということで4月末に差し掛かった今日、2013年度の情報工学科運営戦略研究会が行われました。

今回のメンバは情報工卒業生/工学部卒業生に集まって頂くことができ、国際システムの多和田さん、OCCの宮里さん、沖縄国際大学の小渡先生、沖縄高専の神里先生に、琉大名誉教授の宮城先生を加えた5名の方々から意見を頂けました。

こちらからの情報提供は (1) 学習教育目標を踏まえたカリキュラム構成と見直し(山田先生)、(2) 各種アンケートや卒論ヒアリングによる質保証の試み(遠藤先生)、(3) スクラムを通したデザイン教育(名嘉村先生)の3点。個人的に面白かった話をピックアップしておきます。

  • 国際性って英語が出来れば良いの? 文科省だかと話した時は先が見えない世の中で自分で考える力、対応できる力がある人のことで、英語はそもそもコミュニケーションとしてのツールなだけ(英語は話せる前提)というスタンスに見える。
  • アジア圏へのオフショアは良くある。1時間英語プレゼンしろとか業務命令が来るので対応できないといけない。通訳者のヘルプがあることもあるが、価値観や文化を知らないと対応で困ることも。琉大には留学生多いので交流を通してやることも一つの手。ただし、そこまでを学部カリキュラムに求めるかどうかは別問題。
  • Githubでの開発はせざるを得ない。オープンソースとして世界に公開するなら英語読み書き必須。日本語だと見ても貰えない。逆にOSS開発活動を通して勉強できる。
  • スクラムは面白い試み、企業での教育にも役立てられそう。今後機会があれば外部講師なり何らかの形で協力できれば。
  • スクラムはリーダーがいないことのメリット・デメリットがありそうだが、負荷のばらつきについてはうまく調整できそうか。(グループ作成前にアンケートで個々人の得意分野を大雑把に把握しておくことで、各グループに最低1名は開発得意な人を配置するなどすることでグループ全体の底上げにはなっていると感じる。ただしばらつきについてはチーム毎に大分差があるようだ)
  • スクラムでは自己評価が多いようだが、そこへのフィードバックは?(毎週細かくフィードバックしている訳ではないが、レビューが実質的に振り返りにもなっている。また、毎週少しずつ進む継続的デリバリーを求めていることもあり、何かしらの進展報告は出せるよう指導している)
  • 単純なサーバ・クライアント型アーキテクチャではなく分散型アーキテクチャが主流になりつつある。システムアーキテクチャ設計や、ビッグデータを前提とした分析技術についてもカリキュラムを用意できると良さそう。

2年次の前学期年次懇談会が終了

水曜日, 4月 9th, 2014

夕方から2年次 年次懇談会(学科アカウント認証)で全員集合。5名からは事前に欠席報告届いてたので、連絡無し欠席者は割と少なめ? 初めて年次指導担当した2005年度入学生と比べての話ですが、その時は「過半数が欠席し,なし崩し的に中止」になったりしたんだよな。懐かしい(遠い目

とはいえ今の学生には今の学生の問題もあって、自習室周りの使い方について各方面から苦情や強制指導提案が出て来ている状況だったり。前にも書いたように今の学年だけの問題ではなくて積み重なった結果だとは思うんだけど、それでも「大人」として自主的に真っ当な使い方をして欲しい訳で。ということで年次懇談会でのメインな話題は「自習室どうする?」。「違う学年で互いにチェックしあう」「そうするぐらいならやらなくて済むように自主的にやろう」とかいろいろ提案が。最終案は整理中で近いうちにMLで報告が上がる予定です。さてさて、どうなるでしょう。

他の話題としては、

  • 旧年次長ズの離任式と新年次長ズの着任式(あ、前任者からのお言葉を頂く儀式を忘れてしまった)
  • 新年次長: e135719
  • 新副年次長: e135744, e135722, e135755
  • 就職活動関連: もう1年が終わったけど履歴書書ける?就職活動ってどうやるの?SPI試験とか知ってる?
  • 丘/目標: 何のために丘が必要か分かる?何故今の内に経験した方が良いんだろう?
  • ブログ課題: IT系イベント・非IT系イベントに参加し、イベント毎にブログ記事(感想文・参加記・体験記等)を書き、公開すること。ただし盗作はするな!!
  • 玉城絵美先生による講演: 6/10(火) 夕方で調整中。予定を空けておこう。

などなど。

例年通りにインストール大会

月曜日, 4月 7th, 2014

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午前中に学科別オリエンテーションが終了。「指パッチン100連発します」「演劇してるのに滑舌悪いけど早口言葉は得意です」「**はちょっと怖いので優しくしてください」「話しまくるので聞いてください」「ヨロシクネ(ポーズ付き)」「ツイッターのアカウントは〜」あたりが個人的には印象に残ってるな。

午後は数学スキルの現状チェックと、毎年恒例のインストール大会。

最後まではいなかったのでどこまで進めたのか分かりませんが、去年は「Xcodeをダウンロードすることができず、それが必須な部分は後で個々人でやるなり後回しの方向に。ドキュメント参照できる状況を作っているので、そこは割とうまい代替手段の作り方だと思いました。」という状況だったようです。今回も似たような状況だったんじゃないかと想像します(多分)。

それにしても、毎回アクセス集中するからといって学内サーバへの接続自体で遅くなり過ぎなのはちょっと頂けない。有線LAN設定してそこを使うようにした(Wi-Fi切るよう指示してたけどちゃんと切ったのは数割ぐらいだろうな)わりには、大して重い処理でもない(はず)のに70名弱がアクセスしただけでページ表示待ち数分?とか。学生主体でやってもらってるのは良いとして、丸投げし過ぎてフォローが足りてないというところか。アクセス集中した時にどうなるかは実際試せば良いんだよね?(どうやったら簡単に試せるんだろう?@シス管向けクイズ)。

Xcode等の関連ツールは、App StoreからじゃなくてもApple Developper のサイト(勿論要アカウント)からイメージをダウンロードできるので、こういうファイルサイズ大きいやつは事前に学科ファイルサーバに置いとけば良いよね。

手順を説明する際にはスライドと実例とを行ったり来たりしすぎてて、あれを見てるだけだとまずついていけない気がする。事前に資料URLを提示してて、各自で眺めて追いかけられるから進められてるだけで、説明は「手続きの説明」というよりは「流れの説明」ぐらいか。丁寧な資料が準備されてるので良いとは思います。資料的には「文字小さすぎ」ではある。キャプチャ見えないところ多いし。この辺りは「大勢の人にプロジェクタ使って説明する」というのに慣れないと分からない所かもしれない。卒論指導でも「文字小さすぎ」は頻繁に言うので。(どう準備したらよりうまくいくだろう?@教職希望者向けクイズ)

とかとか。ま、いろいろありましたがお疲れ様でした。

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晩ご飯は昨夜の残りでトルティーヤを使ったサンド。軽くフライパンで温めて、キャベツ&トマトにローストビーフをはさみ、胡麻ドレッシングかけただけ。めっさ簡単で、後片付けも楽で、旨い。某サブウェイみたいにマシマシしても勿論旨かった。(食パンもあるけど)トルティーヤ常備しとくのはよさそうだな。

具材として調理したものや野菜自体の種類増やしたりしても楽しそうなんだけど、増やせば増やすほど残り物が出るのはきついか。単体でも食べれるものなら残っても問題無いんだけど。その時にはクミンさんに出動願おう。

修了生によるミニワークショップ(堀川編)が終了

水曜日, 3月 19th, 2014

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週ゼミも含めて今日が今学期最後の研究室イベントでした。山内くんのミニワークショップは出張前に終わっていて、学会出張もあった堀川くんは終了後の日程調整で今日実施ということに一昨日?ぐらいに決定。修論/卒論/学会出張/成果物整理/引っ越し作業(修了生だと就職先近辺に引っ越すことが殆どだろうし)とあれこれ多忙なタイミングではあるので急な決定でも仕方が無いか。

堀川くんの内容は、山内くんに触発された部分もあって「ストーリーを作ってみる」という側面から掘り下げる過程を通して、

  • 「自分にとっての正解となるビジョンを明確に持とう」
  • 「(卒業研究中に)ゴールに辿り着けなくても、第一歩踏み出すだけでも良い」
  • 「多くの場合複数の要素が絡み合って複雑なので、問題を分割して考えてみよう」

といった研究に対する取り組み方を話してました。プチ研究体験の方では、自然言語処理で良く出てくるTF-IDFを実際に文例を基に計算してみてどういうスコアになるか、どういう応用に使えそうか、といった討論を。こうして振り返って書いて見ると内容は面白いと思うのですが、本人も言ってたようにその場その場ではちょっとうまい説明になってなかった部分もあったか。ま、それも含めて互いに勉強だし。

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午後は会議尽くめで内職捗りましたがその分お疲れモードに。気温的にも暑苦しくて自炊&後片付けするのが嫌だったので通堂&アイス買い食い。通堂ではカウンターの端に座ってたのですが、まだ始めたばかりらしいバイトさんが「これは女味、脂少なめ、麺硬め。(いってみ?)」という感じで練習させられててました。カウンター越しに渡す方が早いけど教育は大事だよねと思いつつ、それ以上におにゃのこバイトさんが「客の傍で練習する」のを恥ずかしそうしてたのが良かったです。通堂さん、分かってるね。これはアリだよ。

情報処理学会第76回全国大会3日目

木曜日, 3月 13th, 2014

三日間のスケジュールが一通り終わりました。今日は午後のセッションにうちの学生3名の発表が2セッションにブッキングしてたので回りながらの参加。結果的にはイベント企画1件+基調講演+学生セッション1件+一般セッション1件に参加。セッションは部分的にしか参加してませんが。

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天候的には昨日より温度が少し下がったけど、雨降ったことの方が影響強いか。特に夕方頃から雨脚が強くて混雑してる場所での移動は辟易。やっぱり東京では生きていけないな。。晩ご飯は学生リクエストで再び肉モードということで、あれこれグーグル先生に尋ねた結果千住ホルモンに向かい、打ち上げ&反省会。というつもりだったんですが、結構脂のノリがすごかったようでしょっちゅう火が出て暫くはそれどころじゃなかったな。美味しかったから良いけど。貰えた質問&アドバイスは近いうちに研究ノートに書いてくれるでしょう。

明日は昼前後にどこか軽く散策するぐらいの時間はあるけど、どうしようかな。

<目次>


イベント企画: 知のコンピューティング― 知の創造促進と科学的発見・社会適用加速―

講演(1)「知のコンピューティングのねらい」 岩野 和生(独)科学技術振興機構 研究開発戦略センター 上席フェロー)

研究開発戦略センター CRDS の役割
 新しい研究領域を作る
  コミュニティ形成
  ビジョン・夢・インパクトの共有
  研究アジェンダの明確化等

対象
 森羅万象になりつつある:Internet of things, Big Data
 Fourth PARADIGM
  医学の発見から臨床までのスピード: リニアに落ちてる
   このギャップをどう埋めるか
 知の集積、社会的還元、情報の消費スピードと使用者(情報の半減期)、、、
  簡単にビッグデータ/集合知で「データ→文化形成」をやれる??

   Galaxy Zoo: Classifying
   機械との競争: Digital technologies change rapidly, but organizations …
   従業員(業種)がコンピュータに取って代わられる確率
 サービスの進化
  サイバーと物理的世界の融合が世界をより複雑にする
  人がサービスのエコシステムに入ることによる予測不可能性の拡大
 ビジネスのクリティカルインフラとしてのIT
  →社会のクリティカルインフラとしてのIT

知のコンピューティングの背景
 知の創造を促進し、科学的発見や社会への適用を加速する
  知は人間(複数)が賢く生きるための力
   WISDOM COMPUTING=発見、創造、集積、伝搬、探索、影響を実現し、加速すること

戦略目標への道とこれから
 Standalone → collaborative / collective (開かれた系)
  何を実現しているか把握する技術
  影響を与える技術
  先月、文科省の戦略目標へ
   「人間と機械の創造的共同を実現する知的情報処理技術の開発」
   naltoma: 対話を通して納得させるという点でも理由説明技術が必要か。
   naltoma: 機械的に「納得する」という側面は不要?

講演(2)「Wisdom Computing Summit 2013 のねらいと報告」 徳田 英幸(慶應義塾大学 環境情報学部 教授)

Wisdom Computing Summit 2013 のねらいと報告
 新しいICT進化の流れ:物理空間と情報空間は融合へ
 コミュニティ醸成、ゴール・方向性・研究課題の抽出、ムーブメントの創出が狙い
  「何がWisdomか、何がWisdom Computingか」だけで討論が終わってしまう恐れ
  事前にpositioning statementを送ってもらった
   全体セッション+分科会セッション(分科会8セグメント)
   →積み残しが多く残ったため、続きはワークショップへ
 メタの議論:研究開発プロジェクトの企画・立案方法
  サミット方式のメリット・デメリット
  真理追究型 vs. 課題解決型 vs. ハイブリッド型
  タイムフレーム(5年後、10年後、、、)
 視点
  プロジェクトの社会的インパクトと名称
  ビッグデータを越える視点(何が違う?)
  日本オリジナルなR&Dの視点
  破壊的イノベーションの視点
  国際競争力・協調の視点
 達成までの大まかなロードマップの形成
  人間と機械の共創を目指したコンピューティング
  人をエンパワーするためのパラダイム
  議論の可視化や参加者の価値観推定などからの新たな発見促進
  人の賢いデシジョンをサポートする知のコンピューティング
  デシジョンや創造性を代替する知のコンピューティング
 新聞の見出しになるようにまとめてもらったためSFチックなものも
  Wisdom Computing Summit 2013 ワークショップ資料

知のコンピューティングワークショップ
知のプラットフォームワークショップのねらいと報告
 サミットで起こしたムーブメントをよりサイエンティフィックへ
 課題別ミニワークショップの開催
  知のメディアワークショップ
  知のプラットフォームワークショップ
 グループワーク
  例: グループA
   狙いを「価値の創造」に設定、高齢者のQOL向上。
   課題:生き甲斐の定義や感情表現モデル、生き甲斐を表すデータの抽出、対話技術など。

講演(3)「知のメディアワークショップの狙いと報告」 山口 高平(慶應義塾大学 理工学部 教授)

知のコンピューティングミニワークショップ「知のメディア」
 よりスペシフィックな課題へ
  取り組むべき研究課題の深掘りと2020年を狙った具体的な応用目標を討議
  要素技術の追求は大切だが、本当に役立つものを作ることも重要
 knowingのダイナミックなプロセスを実現
  独立ではなく恊働・インタラクションの枠組み
  多様なインタラクションレベル(音声対話/動作/ジェスチャー/知識レベル、、)。
  knowledgeからknowing(より深い意味を知る。更新する。発見する。、、)への転換。
  knowingを通して実践知(社会貢献)で支援可能なシステムを目指す。

IBM Watson, 東ロボくん
 今後の課題
  人工無能+人工知能でどこまでできるか?:文字数カウントは人間はやらない
  入試問題理解(アノテーション等前処理は必須?)
  文字列照合の限界
  構造化知識(教科書知識、*文脈知識*)の必要性
  含意関係認識(推論は不要?)
  表記揺れなどの問題(データインテンシブ採用は?)
  問題文から方程式・論理式への変換
  文章理解と画像理解の統合

knowingの目指すもの
 自立独立型(恊働・インタラクション)
  e.g., 野中先生SECIモデルでは「人と人がつばを飛ばしあって議論するようなことがコンピュータとできないか」という話も。
 形式知(staticな知識)
 学校知(知識創造)
 現Watsonでの限界
  病状に則した最新医療を答えてくれるかもしれないが、
  患者の病歴、各立場からのコメント等を踏まえた提案はしない
 形式知より暗黙知/自動処理よりインタラクション/要素技術だけではなく統合技術

講演(4)「知のコミュニティワークショップのねらいと報告」 横尾 真(九州大学 革新的マーケットデザイン研究センター 教授)

知のコミュニティ
 様々な立場の人々が機械と協調して、知の発見、創造、集積、、、等の価値を生み出すコミュニティ
  一億総データサイエンティスト計画
   クラウドソーシングで挑むビッグデータ解析 by 鹿島先生
  こころを支える情報学
   こころを表出することが困難な人々に対する「笑顔検出」等の支援 by 鈴木先生
  知のコミュニティと会話情報学
   会話現象の理解を通し、AI等で拡張、会話に満ちた空間の実現 by 西田先生
  知のコミュニティと社会の観測
   コミュニティ間の情報伝達によって先のトレンドが見える可能性 by 松尾先生
  知の?(はてな)
   何が行為を決定するかは構造(ネットワーク)が決める by 安田先生
  知のコミュニティとマーケットデザイン
   複数立場の参加する社会的意思決定のルール作り=新しい最適化 by 横尾先生
  デザインのためのインタフェース
   手書きスケッチでぬいぐるみをデザイン by 五十嵐先生
  強いAIとしての社会シミュレーション
   何故社会がこうなっているのか、どこを変えたらどうなるのかを明らかに by 野田先生

グループワークまとめ
 東京オリンピックを想定したクラウドソーシングによるサービス提供
  MOOCへの資格導入によるワーカの質保証
  ICTとの融合によるものづくりPDCAサイクルの高速化
  共創を支える知財の仕組み、創造的活動を妨げない法整備
 人がコミュニティの中で楽しみながら効率良く学習することを機械(デジタルプロフェッサー)が支援
  教材作成のための主観的な知の外在化、知の見える化技術
  失敗も含んだ学習プロセス、疑問共有
  生徒の貢献も認定して報酬を出す仕組みと理論
 コミュニティコンピューティングによる特許や知の創成
  知の集積・流通・利用のためのインセンティブメカニズム設計、、
 社会的リスク・コストをなくすゼロ社会の実現
  災害死ゼロ、孤独死ゼロ、、
  データ同化型シミュレーション

パネル討論「知のコンピューティングの可能性とインパクト」

ポジションステートメント

藤山先生ポジションステートメント
 知を使うのにも知恵がいる(使い方を間違えると傷つく)
 グローバリズムの揺らぎ:市場主義、資本主義、民主主義、個人人権、科学技術への信頼
  一方で中国/インド等が取って代わるとは思えない
  日本は非白人の中では真っ先にグローバリズムを理解しつつ、独自文化も残している
   →新たなグローバリズムの構築は日本??
 WISDOMは決定するためのモノ
  サミットを通してグローバリズム修正に向けた流れになりつつあるようにも見える

知識型AIからknowingへ
 人と機械の競争から共創へ(形式知だけではなく実践知が必要)
 IQ→マルチプルインテリジェンス:技術的知能+人格的知能+芸術的知能

AIから集団知能へ、高度な知の発見・創造、、、
 デジタルプロフェッサー/知の民主化
 大規模シミュレーション技術による社会的リスク・コストの解消

Q: 専門家への投資をどう社会に還元するか? 飛躍するが例えば、新聞見出しとして11項目挙げてたが、市民レベルで見てどのぐらい理解できるだろうか?
A: ビッグデータでも何でもそうだが、ある価値を見言い出した時にそのトレーサビリティ、責任問うの仕組みはIT的・アーキテクチャ的なプラットフォームが必要。社会的納得性が無いとサポートされないので、社会的制度が必要だと考えている。
A: 食事終わった夜セッションで出したもの。機械に侵略されてるように感じるか、エンパワーメントに感じるか等は読み取れないと思う。どんなシステムでもそうだが、社会に受け入れられる時のスムーズさについては、共創というポジティブな視点で見ている人が参加している。
Comment: 例えば「マインドメディエータ」が分かるかと言われたらわからない。そういう所のインタラクションもやって欲しい。
Q: サミットという形で恊働するというのは大事だと思う。サミットの場にユーザとなる一般の方を巻き込んで話を進めていく方法もあるのでは。ソフトウェア工学でのアジャイルとか。そういう方法は今後検討する?
A: 今回は公募してたこともあり、何名かは自治体/病院とかも数名参加してもらっていた。ただし幅広く受け入れられるものでもなかったため、少なかった。
A: まず議論してコミュニティを作りたいという第一歩だった。ユーザイメージも出来てきたので、次の一歩として他の人も巻き込んでいくことになると思う。
A: プロジェクトが走ればファンディングサポートが大きくなるので、大規模にやれると思う。
Q: JST試案のネットワーク連携型自律分散知能協奏システムは、受け入れられそうか?
A: 諸々を加味して置き換えるのか、オプション提示型として使うのか、どう使うか次第ではないか。
Q: 試案を見る限りでは下は機械メイン、上が人間メイン。人間とのインタラクションを考えると、サポートする側のセンシングとアクチュエーションという点で「人間が見えてるような形での下側(機械側)の見え方」があるのでは? input/outputは「人間が見えるような形」があって、その先に機会があるというイメージ。コメント。
Q: 受け入れるユーザ側について。情報教育が蔑ろになってるようみ思えるが、受け入れる態勢作りのためには重要ではないか。
A: 同感。異なる分野だが、アメリカ事例でNPOが同じファンドからの援助で教科書作りをやっていた。技術を作る側と利用する側の双方向が大切。
Comment: MOOCのような形でAI研究者は真剣に取り組んでるケースが多い。将来は「コンテンツがあるのでそこへの興味を育む」という取り組みが重要では。

基調講演「ビッグデータの今」 喜連川先生

情報処理学会

合い言葉
 No more Visions!! Let’s move!
会員数は綺麗に純減
 会員数増に繋がるアクションのみをやる
若手枠&長期戦略枠
IT教育、教員育成
学会2万人のスケールを「利用」してください
 面白いアイディアの実験: ice land?? for facebook
 そこそこのサイズの social net / crowd source
  どうやって2万人をコネクトするか
   ポイント制の導入?

第1章 ビッグデータの誤利益は?

ビッグデータ: Data is the new oil
第1章 ビッグデータの誤利益は?
 MOOC
  神秘なる教育学習プロセスを解析するデータが手中に!
   宿題のためにはビデオを見直すが、テストのためには教科書を使うということの定量的効果測定
   何千人もが「見直すタイミング」で分かり難いシーンの抽出
   e-portfolio: 学習のあらゆるプロセスの補足
    データの取り扱い
  やる気があえれば落ちこぼれが無い時代に!
 交通渋滞
  ストックのメリット
   ここ数年は渋滞要因を追跡しやすくなって来た
    蓄積することで予測に(ある要因xならy時間で緩和するとか)
 開発途上国におけるランドデザイン

第2章 ビッグデータ米国事情

 技術は煩悩から生まれる
 The age of data: from data to knowledge to action
  知識も重要だが、国家としてどう動くべきか。actionable information.
  学会はどう動けば良いか。そんなプロジェクトを作りたい。

第3章 データ処理基盤

 ビッグデータを超高速に処理したい
 最先端研究開発支援プログラム:情報融合路(情報エネルギー生成基盤)

質疑応答

Q: データセントリック/システムせんトリック/ヒューマンセントリック様々な見方があるだろう。データセントリック/データサイエンティストな人が陥りやすい見方へのアドバイスを。

A: これまではコミュニティとコミュニティが会話するということがしんどかった。それがようやく出来るようになった。一つのチャネルがデータ。これまでは一緒にやろうよということを言いあって来たが、それではなかなか通じない。それが「データをあげるからやってくれ」でやりあえるようになった。ヒューマン思考/システム思考に持っていくかは全ての人がこの分野に入ってくる必要がある。(他分野の)人材育成している暇があるのか。例えば医療もITも分かる人を作れる? IT屋は時価にアプリケーションの人と付き合う。必要であればその中にヒューマンも呼ぶ、システムも呼ぶ。そういう時代では。


学生セッション[6P 会場](3 月 13 日(木)14:30 〜 16:30) 言い換え・関係抽出 座長 飯田 龍(東工大)

6P-1 文章からの人物関係抽出 ○高本恵利花,浦谷則好(東京工芸大)
小説を対象として、登場人物のデモグラフィック抽出+関係抽出という内容。今回は研究走り出しなのか、基本的には手がかり語など思いつくシンプルな方法(機械学習等は一切無し)で取り組んでみた結果を紹介してたという話で終わってました。
6P-2 因果関係ネットワークに基づく最大の動機・目的推定のためのアンケート調査 ○松田昇悟,當間愛晃(琉球大)
うちの松田くんの発表。喋りが早さが過去最高レベルだったので、初めて聞く人は辛かったかも。詰まったりしてなくて一つ一つ話してるテキストは適切な内容にはなってたのだけど。質疑応答では真っ当なものを頂けてたので一応大丈夫ではあったのか。関連事例を教えてもらえてたようで何より。ありがとうございます。

一般セッション[6C 会場](3 月 13 日(木)14:30 〜 16:30) 自然言語処理(基礎) 座長 山田 一郎(NHK)

6C-3 危険性の視点からの評判分析 ○山本智也,徳久雅人,村田真樹(鳥取大)
危険性を表す表現の自動抽出が目的らしく、ゴールとしてはネガティブ/ポジティブな極性表現と似ている気がするのですが、ドメイン毎に異なる表現があるだろうという話っぽい。多分。ただし、手法にドメイン毎の差を意識した部分がないため、結果でも大きな性能差がでているという状況。個人的にはSQ-scoreの前にやってるフィルタリングの方が気になったけど、予稿には何か書いてるのかな。
6C-4 トピックモデルで生成したトピックへ付与するラベルの自動生成 ○慶留間諒大,當間愛晃,赤嶺有平,山田孝治,遠藤聡志(琉球大)
うちの発表その1で、前日夜まで実験しまくってた割に最後は良くまとめて発表してました。ただ質疑応答で相手の意図を汲み取った回答が出来てなくて、セッション終了後に時間かけて話してました。それはそれでGJ。LDAなトピックにラベル生成するという問題設定自体がやっぱり難しそうだなぁ。
6C-5 文脈木重み付け法を用いた半教師付き学習による文書分類の検討 ○小畑智広,小林 学,渡邉重佳(湘南工科大)
私が聞き逃したのか、文脈木重み付け法とサブカテゴリとの関係が良く分からないまま話が進んでしまったので「??」でした。カテゴリ分類する際に、カテゴリ内にサブカテゴリ使って半教師あり学習するという話なのは分かったけど、「サブカテゴリの有効性」って何のことだろう。サブカテゴリ=文脈木重み付け法なんだろうか。
6C-6 マルチモーダル・データセットを対象とした深層学習の性能評価に関する基礎研究 ○玉城 翔,當間愛晃,赤嶺有平,山田孝治,遠藤聡志(琉球大)
うちの発表その2。タイトルも予稿も変わってごめんなさいしてからの発表。修正版配布したのでそれで許してください。発表自体は基本的には良くできてましたが、結果の最後は分かり難い説明のままでした。でもそれ以上に質疑応答で相手の意図を汲み取れてなかったのが問題。質問者の聞き方も最初は誤解しやすかったかもしれないけど後で言い直してたので、そこで意図に気づこう。

情報処理学会第76回全国大会2日目

水曜日, 3月 12th, 2014

ホテルに帰って慶留間くんのチェックが終了。ということで中日が終わりました。今日は気温も高めで昼は10度越え。歩くには程よい時期なんですが、明日の予報は午後から雨らしい。いや、雨の中歩くのも嫌いじゃないけど、出張(仕事)だと雨降らないに越したことはないし。

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2日目はイベント企画*2件、学生セッション*1件(平良くん発表のみ)に参加しつつ企業展示を眺めてました。招待講演も眺める予定だったんですが、展示眺めてたら満席に。しくしく。同じくタイミング悪く会場に入れなかった遠藤先生を発見し、空き時間にお茶しながら情報交換待機してました。

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晩ご飯は「肉が食べたい」というリクエストから紅虎餃子房に辿り着いたのですが、メニュー眺めてたら餃子以外にも目移りしてしまい結果的には「普通の餃子」を頼み忘れてしまうという大失態に。お腹具合的にはまだ入るということで2回目の注文に入りましたが、外れが無くて良いお店だ。長考厳選して注文したのでまだ頼みきれてないメニューが盛りだくさんという点では、明日もまた行くという可能性が否定できない。。(他の中華屋さんと比べて美味しいのかは良く分からないけど、十分旨かった)

以下、2日目の参加メモです。

<目次>


イベント企画: 「学会へ行こう!若者の夢を実現できる場所」-学会が若者にできること、若者が学会にできること-

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オープニング by 黒橋先生
若手って?
 「今日は」自分が若いと思っている人ではない
 日本学術会議若手科学者定義:30〜45歳(若手)
 大学院生〜ポスドク研究員:20〜30歳程度(本当の若手)

若手研究者の抱える問題・立場
 キャリアトラックの不透明性
  大学教員の任期付き雇用の増加
  男女共同参画・共働き環境を前提とした新たなワークライフバランス
 個人主義的→社会に対する活動
 分野依存→科学者コミュニティ全体
  産業界、行政、NPOなどとの交流

情報処理学会 若手研究者の会のミッション
 研究会の分野を越えた若手研究者の運営強化(動画配信・アーカイブ化の強化)
 新たな研究分野や新たな研究会の運営などの提案(学生運営委員制度の導入)
 内外の求めに応じた若手研究者の意見の集約
 若手研究者の活動向上に向けた取り組みの検討・提案
 その他、学会理事会、委員会等との連携など

講演(1)「学生時代の研究からナビタイムの事業化」 大西 啓介(株)ナビタイムジャパン 代表取締役社長)
当時の学会発表を振り返って
 論文で書いたことは将来の起業に役立つ
 プレゼンテーション自体は様々な場面で役立つ
講演(2)「学会とは誰のためのものか?」 中島 秀之(公立はこだて未来大学 学長)
インターネット発達により学会の在り様が変わりつつ在る
 どう変われば良いかはあまり自明でない
  naltoma: いろんな物が金銭的には低コストでやれるようになってきたので、金銭集めてやるものに専念すべき?
  naltoma: 公開先がバラバラになっているものを収集・整理・提供?
  naltoma: Google Scholar より洗練したもの?プロフェッショナルな情報編纂集団?
  naltoma: ある種のマッチング・調整?(産学官/大学間協定/インターン等より気軽で、双方の希望にあうようなマッチング実現)

昔の学会の機能
 論文発表:査読機能(質保証)、一方で商業誌(Nature/Sience等)に負けていないか?
  査読は無料じゃない
   投稿者に払ってもらうのも一案だが、個人的には好みではない。
   将来はマイクロペイメント?
 情報提供:解説/全国大会/セミナー
  編集諸々の作業はボランティア
  別の側面
   個人的に言っても相手にして貰えなくても、学会を通すとOKな場合も
 研究会運営
  最早「学会の下に研究会がある」という位置付けは機能しない。逆の方向。
 IFIP(加盟学会は各国に1つだけ)

医師会
 医者の同業者組合(会員でないと開業できない)
 歯医者さんでも年次総会に出ている
 →このモデルを参考にする?

現在の情報処理学会
 楕円の二焦点モデル
  研究・教育
  実務
 電子出版化
  来年度から学会誌のみ紙として残る
 情報教育
  J07
  大学入試試験「情報」(計画中)
 資格(ライセンス)
  高度IT人材資格「認定情報技術者」(計画中)
  CI: 情報処理技術者試験(IPA)
 オピニオンリーダー

今後の学会
 ビジネスモデル(どう集金するか)
  学会員のメリットは何か?
  研究成果のオープン化と(オンライン化した)論文誌の関係
 論文査読制度
 出版
  プロフェッショナル編集者
 研究会
  (中島の)上下反転モデル(研究会が中心で各学会がそれを助ける)
 ライセンス(同業者組合化)
  床屋でも国家資格が必要なのに、銀行システムや交通関係システムのコーディングは無資格で良い(のはおかしい)
 国際化
 広報(e.g., オピニオンリーダー)

「学会へ行こう!若者の夢を実現できる場所」: パネル討論

若手へのメッセージ
大学での研究だけで終わらせず、世の中に役立つように。
手作りで国際会議も開催できる時代。自由な発想でやるのが良いのでは。
IPSJに限らずIEEE CSも会員減少問題があるらしい。
 ICTは世界的に成長しているが、中心学会は会員数を増やせていない(国毎に事情は異なる)。
  e.g., inpact factorが高くない学会には参加しない。
 伝統的な自然科学との発表形式の違い
  計算機科学では査読付き論文は終わった成果であって、カンファレンス等での活動が重要視。
  必ずしも学会に参加しなくても問題無いという状況。
 学会という組織に人を留めるという考え方から離れて、人の流動的なダイナミクスを認識して考えるべき。
学会/会議様々だが何でも利用できるものは利用しよう。
 若手はこれからどんどんマイノリティに
  マイノリティでいる怖さ:マジョリティが評価されてくれる所に合わせないと上がれないという思い
数年後の学会の在り方について危惧している。
 本当の若手の人からすると自分のことで手一杯でそんなこと考えていられない。
 マジョリティ/マイノリティもそうだが、どこに帰属してるか、どの立場に立っているか。
  e.g., どこで論文発表するのか、どこで仕事をしているのか
少子高齢化はあるにしても若手が少ないのでは。
 熱気や権威に対する挑戦とかが学会から消えてしまうと魅力が失われる。
 学生をどうやればより盛り上げることができるか。
  naltoma: 別部屋で開催中のハッカソン未踏と様々な攻めのプロジェクトがある中で、目標/やり方の異なるイベントを企画できるか次第では?(学会としてはそれらを金銭面的に後押しするだけでも良いのでは)
会場アンケートより: 学者集団、固い、閾が高い、若者にとってはハードルが高い
 A1: 若い時は「学会に認めてもらう」というような意識があるかもしれないが、個人的には学会は「使うため」の場所だった。学生会員と呼ばれる数自体はそれほど減ってない。情報処理学会で減ってるのは「企業会員の中の若手の研究者(?)」。20代後半〜30代が国際的な所で活動するというのが第一にあり、表に立って一人で戦うのは大変なので同じ問題に対して取り組むためのコミュニティとしての場所として使う。
  naltoma: 詳細化・細分化していくテーマでどうコミュニティを担保する?
 A2: 学会活動は個人のモノなのか企業のモノなのか。殆どの組織が個人のモノだと思っている。企業では自費で有給休暇取って、ということもある。学会投稿料を個人で払ってるとか。一方で組織の評価では論文数が出てくる。それならば公的なモノ、社会のためのモノという認識を広めていくべき。
 A3: 企業会員数が減ってるようだが、学生も卒業後に辞めるケースが少なくないらしい。卒業したての研究者が一般会員になろうという魅力が無いと状況は改善できない。何も分からないまま幹事を努めて得られた経験等、学会活動に関わることで得られる経験を伝えられると少しは改善できる?
 A4: 若い人にとって学会の使い方、楽しみ方があるんじゃないか。閾が高いという気持ちは良く分かる。知らない人だらけで、厳しいコメントを貰う。同じ研究をしている人がいる。最終的には学会で知り合うということが個人にとって重要な価値になると感じる時期があるのでは。アカデミックな人たちは坊主捲りの坊主のような存在。普段話も出来ないような人と話が出来たり酒を飲めたりする、アカデミックという免罪符を通して経験できることがある。敷居が高いというのは正しくて、そこを上手く使うことについてアドバイスできると良いのでは。
 A5: 学生を終えた人への学会としてのメリットについて。宿泊合宿形式のワークショップがかなり上手くいっている。若手の発表ばかり。メンタリングサービス。厳しいコメントサービス。論文の書き方。CS領域の情報処理学会研究会でも似たようなことをやってる所はある。ただし実施コストは高い。
 A6: 企業に入って辞めてしまうのは今の世の中仕方が無いかもしれない。生活費とか削っていく世の中、特別のメリットが無い限り辞めてしまう。企業側の立場としては明確な理由が無いと学会には入れたくない。発表のための発表で終わっては駄目で、他の人に分かりやすい説明になるなり学会お墨付きになるなり何かしらの成果が必要。多くの人にメリットを感じられるようなことを提供できると良いと思うが、プログラム眺める限りではアカデミックにより過ぎていると感じる。企業側が参加しても良いと感じるようなセッションなりが増えてくると良いのでは
 A7: 企業の研究者だけではなく、実務者も沢山居る。研究発表ではないが実務に基づいた課題が多々ある。産学両方の立場から議論できることは面白い。しかし産(実務者?)はいまさら来るというモチベーションはそれほどでもない。研究者の数はそれほど減っていないのではないか。
  高度IT人材育成制度が来年度から始まる。それは実務者向けへの一つの道になると思う。
 A8: 研究していることを企業に入ってそのまま仕事にできないことについて。学生の頃はやったことをそのまま発表できること自体が面白い。企業側があまりメリットを見つけないからお金を出してくれないというのは、新卒会員とか金銭的サービスがあると良いのでは。
  そういう誘導は大切だと思うが、学会はそういうことをしなさすぎ。
会場アンケートより: 研究会が多すぎて分野横断型研究だと会費だけで大変
 A1: 研究会が主になるという方向なら、非常に活発で交流も強いのでそこを上手く活かす活動ができると良いだろう。一部にはポスドク後も5年間は学生会員費でOKということもあり、大変助かった。
 A2: 表の話、研究発表とか昼間の活動についての話が多い。裏っかわ、夜の話とかがもう少し表に来ても良いのでは。研究ダイレクトじゃない部分。海外カンファレンスに行く時、発表の有無で金銭補助が変わるケースもあるが、カンファレンスでは友達作りがメイン。発表より前の話。
 A3: 若い人に話を聞いて見ると、これから発表の人はそれでいっぱいいっぱい。終わった人は遊びにいっちゃう。海外カンファレンスだとドーナツとコーヒーや、ランチタイムが用意されていて、ちょっと覗いてみようとするとか。今回のイベント企画はドーナツとか準備しながらランチタイムにやるとか柔軟にやってみてはどうか。
 A4: 公式にはホゲホゲしてるという中でもっと面白いことをやってることも色々あるのでは。
組織として
世の中お金がつくかどうかは重要
 平たく言えば取り込んでもらう/取り込まれる
 個人だけではなくコミュニティをどう作るか、維持するか
学会を使えばできるよね、ということがある
 どこそこの社長に一個人として声かけるよりも学会として声かけるとか
学会は広報をもっとすべき
e.g., いろいろアワード出してることを知らなかった
 賞罰にも書けるというインセンティブ
囲碁では時々新聞に問題が出されてて「解けると*段相当」とか。
 発表する時は誰か一人が会員だったら良いとか、受賞するときに会員であれば良いとか。
 アメリカでの科学雑誌みたいな位置付けで、オモシロおかしく紹介するとかで国レベル向上とか。
個人ではなく組織に埋もれてしまう名前
成果に対するセキュリティ:組織外に出ても使えることを意識
 学会活動/研究発表を通して表に知らせておくことの大切さを、入った時に伝えるべき。

4P: 評判・感情・意味解析

4P-1 感情推定に基づくコンテンツ推薦システムに向けた小説文感情調査 ○平良浩嗣,當間愛晃(琉球大)
予稿の都合上、卒論前までの内容での発表。座長さんからの質問(何故先行研究の10感情を選択したのか)にはゼミでも突っ込んでたんですが、質問の意図を誤解してたのかうまく答えられてなかったな。

イベント企画: 企業で活用される自然言語処理技術

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講演(1)「ソーシャルメディアを活用するための言語処理技術」 平野 徹(日本電信電話(株) NTT メディアインテリジェンス研究所 研究主任)
(ブッキングで聞けず)
講演(2)「富士ゼロックスにおける自然言語処理技術の取り組み」 大熊 智子(富士ゼロックス(株) 研究技術開発本部コミュニケーション技術研究所 研究主査)
日報からの課題抽出
 必ずしも正解のある問題設定ではない
 「課題」を「望ましくない状況」と「望ましい状況」と設定。
  課題ならではの特徴的表現が利用できるケースも
   今回の例では社内用語も素性として利用
  naltoma: 抽出した理由を提供する技術が求められている?
講演(3)「ソーシャルメディアにおける自然言語処理の活用と課題」 橋本 泰一(グリー(株) WebGame 事業本部 エンジニア)
パトロール業務
 今後の予定
  文脈情報として発言場面や雰囲気、親密度も推定が必要では
  完全機械化するなら、人間の対応力への適応する力が必要

完全機械化されると例えば「書き込みが消された時の納得感」が無い
 naltoma: やっぱり理由提供?

講演(4)「ヤフーで活用されている自然言語処理技術」 山下 達雄(ヤフー(株) 事業戦略統括本部 Yahoo!JAPAN 研究所 上席研究員)
クラウドソーシング
 悪さするユーザへの対応
  代表的なプラクティスが整いつつある状況
   同じタスクを複数ユーザに割り振って平均取る
   bot対策タスクをランダムで混ぜる, etc.
講演(5)「言語処理に基づく商品情報の構造化」 新里 圭司(楽天(株) 楽天技術研究所 シニアサイエンティスト)
テキストデータからの構造化情報の自動化(研究レベル)
 教師なし学習でカテゴリも属性値も自動抽出を目指して研究中
  実サービス入りするにはどこかの時点で人手が入らざるを得ないとは考えている

企業で活用される自然言語処理技術: パネル討論

Q: NLPをより広く使ってもらうためには何が必要?
A1: 同じ組織内では同じ解析器を使って欲しい。
 設定ファイルを変更するだけで解析器を切り替えたりできるようなプラットフォームとしての用意。
A2: NLPだけでは解析困難なマイニング。
 例えばデータマイニング、ライフログ、音声とかを組み合わせた処理。
A3: ツールが古くなって来ている。
 古いものに固執するのではなく、皆で日々新しいモノを使ってシェアする。
A4: 御用聞きしている範囲ではPositive/Negative判定、デモグラフィック分析。
A5: ツールとしての公開はできないが、
 ツールを用いた解析結果としてのデータ提供という形で公開していきたい。
Q: 良く「100%の結果じゃないと駄目」と言われる。これにどう対応したら良いか?
A1: 人と競わせる。
A2: どの場面でどう使うか次第。精度の範疇で実現できそうなサービスを提案するとか。
 間違った結果を提示した際にそれを取り返すことを含めたトータルコストが重要。
A3: 開発が始まる前のハードルを下げる。
 最初からざっくばらんに話をする。
A4: 精度&再現率が重要なのではなく、
 その値が10%向上した際に何が出来るようになるのかまで落とし込んで考えること。
Q: NLPのデモは地味になりがちだが、どうしたら良い?
A1: UI研究者とかとコラボ。
A2: データ数万件とかでは既にビッグデータではなく、GB〜TBな時代。
 そのぐらいのスケール感を持って取り組まないと時代に取り残される危険性。
A3: NLP単体ではなく動画分析等、複数データを結びつける。
A4: 案外中身で難しいことをやってるんだということを見せることが受けることも。
Q: NLPの近未来(?)に実現できそうなサービスと言えば?
A1: 要約。日本語でも。
A2: Agentのような機能。音声や個人情報を含めた処理。
A3: テキスト以外の情報、個人情報を含めた処理。Hadoop等での分散処理フレームワーク。
A4: ライフログ。音声ログ検索。
A5: 情報抽出の高度化。
A6: 第2次マルチメディアブーム。

情報処理学会第76回全国大会1日目

火曜日, 3月 11th, 2014

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数千人が参加してるだろうと思われる規模(単純計算で「30セッション*10件*5回=1500件」の発表)ですが、受付はスムーズに1分で終了。領収書は後日郵送になるらしい。それはちょっと困る(事務処理的に)。電子掲示板で流れてましたが、iOS/Androidな専用アプリも配布しているらしく「IPSJ76」あたりで検索すると予稿を見れるっぽいです(期間中限定かな?)。

東京電機大学に来るのは恐らく初めて。複数のビルが密集してて渡り廊下で入り組む形で並んでますが、どのビルもうまくガラス張りを利用して開放感があるので思ったほど息が詰まるような感じではないです。琉大工学部隣に立ててる最中のビルはどうなることやら。

学会予稿集はDVDでの配布。良くある光景ですが、今回から持ち込んでるPCがRetina(光学ドライブ無し)なのを失念してて会場で読めず。事前にダウンロードしてたプログラムPDFだけしか見れないな。しくしく。学会によってはUSBメモリで準備してくれることもあるんですが、今回は無いらしい。一方で情報処理学会の場合は、会場で配るなりするための予稿印刷物が用意されてるんだけど、これがいい加減なくならないのは謎。

「Twitter」を含むタイトルが21件。「ツイート」を含むタイトル9件。「マイクロブログ」を含むタイトル3件(内1件はセッション名で、9件の発表で構成)。ということで少なくともタイトル+セッション名だけで眺めてもTwitter関連を対象とした研究発表が40件弱あるらしい。初めて学会参加する人は、こういう興味のあるキーワードで見つけたタイトルを並べて眺めるだけでも面白いんじゃないかと。勿論一つの学会に限定せずより広範囲で調べてより高い視点で鳥瞰するも良し。逆に一つの事例を掘り下げて理解度を高めるも良し。情報処理学会全国大会時の注意点としては、予稿自体は2ページしか無いので単体では詳細が不明という点。詳細知りたいなら直接コンタクト取る/前後で長文の論文出してないかチェックする等のフォローが必要。

午前中は堀川くんが発表する1P 情報抽出なセッションへ。午後は食事で遠出したこともあるけど招待講演が面白く成さそうだったのでスルーしてイベント企画人間を超えたコンピュータ将棋はどこへ向かうかへ参加。

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お昼は久島くんに連れられて土手の伊勢屋へ。久しぶりに美味しい天ぷら食べれてご満悦。隣の人とあれこれ話が盛り上がったのだけど「これが下町」らしい。帰り際に吉原情報を伝授してたのが一番笑えました。

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晩ご飯はカレー・バー(Curry Bar GAKU)へ。学生がパンフレット見た時点ではカレー屋さんだと思ってたんですが、バーらしい。カレーは飲み物なのを地でいってる店があるとは(いや、普通にアルコールメインっぽかったけど)。

以下、参加メモ。

<目次>


1P: 情報抽出

1P-2 文書内に潜在する事象の関係抽出に基づく俯瞰分析への取り組み ○澤村 瞳,小林一郎(お茶の水女子大)
HDP-LDAで構築した文書トピックを俯瞰しやすくたいという話で、ラベル生成/説明文生成みたいな話に近い。タイトル的には「事象の関係抽出」に的を絞ろうとしているのだけど、発表を聴く限りではそのあたりは良く分からず。LDAベースのトピックを説明するという問題設定自体がおかしい気がしなくもない(文書要約と本質的な違いは何だろう?)。
1P-3 文章からの存在物と存在場所の抽出 ○菊池春香,徳久雅人,村田真樹,村上仁一(鳥取大)
SVMで固有表現抽出しようとしているのは分かるんですが、ドメイン特化し過ぎの割にはそこに特化したメリットが出せてないように見える点が気がかり。汎用性を追求したいのか特化手法を目指してるのかが良く分からない。
1P-4 Twitter からの談話同定のための身内的表現の抽出方法の検討 ○堀川敦弘,當間愛晃,赤嶺有平,山田孝治,遠藤聡志(琉球大)
うちの堀川くんの発表で、学外発表3回目&修論としてまとめ終えた後だけあって論点もストーリーも明確。質問コメントも適切な(予想できる範疇の)フィードバックを貰えてました。一度査読付き論文としてまとめても良いかもしれないけど、それにしては中途半端なんだよな。
1P-5 自然言語テキストから効率よく注視語を抽出するための注視関数の提案 ○齋木貴博,鈴木 寿(中大)
一般的な機械学習だと事例/適切に作られたコーパスが大量に必要なのでそこを楽したいよね、というスタンスで「注視関数」を提案しているらしい。そこは理解できるのだけど、注視語が何なのか最後まで良く分からず。
1P-6 時系列テキストデータからの議論構造の可視化 ○平岡美那子,大澤幸生(東大)
時系列議論構造の可視化ということで面白そうだったんですが、個人的には期待はずれ。時計秒針のように360度で時系列を表現するのは良いけど、これだけだと議論構造はさっぱり分からない。一方で今回の可視化にもメリットはありそうなんだけどそこはまだ詰め切れてないか。
1P-7 シリーズ型質問に回答する質問応答システム Metis ○濱田大和,太田雄介,松村冬子,原田 実(青学大)
「日本の首都は何処ですか?」「東京」「そこに済む人口はどのぐらいですか?」のように前の質問から続いている質問を想定したタスク(NTCIRのどれかっぽい)を想定したアップデート話。
1P-9 新聞記事からの発言・行動履歴情報の抽出とその閲覧 ○南雲旭人,山田剛一,絹川博之(電機大)
「ある政治家がどういう政治家をしているか」みちあなものを簡単に閲覧できるシステムを想定しているようだけど、目新しさが良く分からず。中途半端に発言や行動だけを抽出している分、かえって分かり難いサマリになってるような気がする。
1P-10 時系列的話題追跡のためのツイートの特徴語を用いた探索的閲覧支援 システムの開発 ○糸川翔太,白松 俊,大囿忠親,新谷虎松(名工大)
daily, weekly, monthly といったいくつかの期間毎の話題誤検出をまとめただけ?っぽいのだけど、何か変わってることやってたのかな。

イベント企画: 人間を超えたコンピュータ将棋はどこへ向かうか

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企画説明 by 松原先生
実力はプロ棋士のトップレベル相当。
コンピュータが新しい手を創造できるようになっている(GPS新手、ポナンザ新手)。
対決から協調へ。
この場で対戦してもらうのも良かったが、今回は時間の都合上事前に勝負してもらった。
講演(1)「アドバンスド将棋の実戦棋譜と人間の思考過程」 伊藤 毅志(電気通信大学 情報理工学研究科 助教)
普通のチェスではなく、コンピュータの利用も認めるアドバンスドチェスや、フリースタイルも生まれて来た。
将棋も近い将来トッププロを越えることはほぼ確実。
新しい手を生み出すレベルになっている。
将棋で、コンピュータは全ての面で人間を上回れるのか? 人間が得意とする側面はまだあるのか? 言い換えると、コンピュータだけでも人間だけでも到達し得ないより高いレベルというのは存在するか? その「より高いレベル」へは双方の協力で近づけるのか?
もしコンピュータが人間を完全に凌駕するなら、その先には何がある?
講演(2)「対コンピュータ戦における人間の心理」 古作 登(大阪商業大学 アミューズメント産業研究所 主任研究員)
最強コンピュータ将棋と人間が戦うイメージ
 コンピュータ感情を持たず目的に向かって淡々と行動
 「対コンピュータ戦略」はもはや必須
  矢倉単純棒銀
  入玉データが薄いのを狙う
  引き分け狙い(コンピュータにはそういう発想は無い)
  前例の全くない序盤戦略
講演(3)「コンピュータとプロ棋士」 飯田 弘之(北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 教授)
コンピュータ vs プロ棋士
 Q1: Possible to build a strong computer? If so, how?
 A: Search + Scoring + HPC + Modeling
 Q2: Are there any computer’s weak points?
 A: Maybe yes. But, it is hard to anticipate.
 Q3: How can we realize a seesaw game between Man vs Machine?
 A: Maybe yes. Choose appropriate spec, forexample.
 Q4: Can computer measure human strength?
 A: Yes, definitely.

公式
 (1) SHOGI – CHESS = DO
  チェスはスポーツ、買ったか負けたかで終わる。
  将棋は道。スポーツの側面もあるが、道としての側面もある。
   コンピュータがどういう時に負けるか、投了するか。
 (2) MAN – MACHINE = OM
  DeepBlueは強いけど対戦してもあまり面白くない。
  対人間の場合は結構面白い。
  これは心理的な面をモデリングできていない、緊迫感がでて来ない。
  情動/エンターテイメント

パネル討論&会場質問: 「これからの将棋とコンピュータについて考える」

これからの将棋
例えば:アドバンスド将棋, 接待将棋, 将棋の指導と普及。
本気で勝負するなら: 7番勝負全体で勝ち越せば良いというプランニング。
X Day
 オセロの悲劇
接待将棋
相手モデルの研究
 相手に気がつかれない程度のミスを測定する/モデリングする技術
 ゲームAI
 まだまだ十分に相手モデルを理解してプレイ出来ているとは思えない
  人間とコンピュータとのコミュニケーションで何が欠けているのか
   コンピュータは人間のことを理解してくれていない
   人間同士は共通体験/共通モデルのお陰で会話が成り立つ(身体性の問題?)
相手の良さを引き出す
 どういう形でやったら相手が気持ち良く打てるか、どう勝って/成長してもらうか
 目標がないと指導方法がなかなかでて来ない
将棋の指導と普及
奨励会に入れるぐらい強いのに実際に並べたことが無い
 麻雀で点数計算できないとか積めないけど強いとか
人間がコンピュータをセコンドとして採用してパフォーマンソを高める
 事例:コンピュータ2台+人間1名。2手から1手を人間が選択するだけで強くなる。
  チェス世界ではどのぐらい強くなるかの公式がもう出来ている。
 2800点ぐらいのレーティングが3000点は有意に越えてる実感がある。
  使い方次第ではあるかもしれないが保険的/指導的な使い方として使っても7割以上
  一時的に勝率が上がるなら、教育的効果も期待できるのでは。
Q: 将棋のルールについて。より人間が長持ちするルールの改変はあり得るか。あるとしたらどういう改変か。
A: 思考の世界の物理として加速度、情報加速度が重要。2階微分した値の大きさが大きければ良いという訳ではなく、特定の範囲(0.07~0.08)に収まるゲームが千年以上長続きしている。高度になると手数が延びる=均衡状態が続く。そうなると刺激を求めだす。将棋の場合は持ち駒を使うということでDの値をその範疇に収めることに成功している。
Comment: チェスの世界はコンピュータが勝っても業界としてはそのまま。コンピュータチェスの業界は減っている。チェスからゲーム(ICGA)に変遷。
Q: X Dayが終わったらどうなる?
A: 認知科学。コンピュータ将棋の研究だけではレーティングみたいなもので棋力を測っていて、人間界棋力をベースにせざるを得ない。トップが3500だとすると、そこに達するのが目標でそこを越えた後はこれ以外の所にモチベーションが求められる。
A: 歴史的な側面。研究としては囲碁とか。
A: ボードゲームでプロが存在するゲームは少ない。公平性を満たす/人の知的満足度を満たすとかは将棋/囲碁で終わり。AI技術を伸ばすためのターゲットとしては、ルールをトーナメント直前に与える。そこから学習を始める/目標を設定するとかして競う。MarioAIもその流れではある。無限にターゲットがあり、終わらない。

情報処理学会前日は初参加組みへのアドバイス

月曜日, 3月 10th, 2014

情報処理学会第76回全国大会が明日から始まるというこで、今日から金曜日まで東京にいます。天候的には木曜日から雨になりそうか。

うちの学生が発表するセッションは優先参加するので、調整しやすいのはそれ以外の時間帯。といいつつ同じ時間帯でブッキングしてる発表もあるので全学生分を見れるかは怪しい。面白そうなのが見つからなければ展示眺めに行っても良いし(学会会場で割引販売とかは良くある風景。電子版の割引コードくれとか思わなくもないな)。とはいえ大量の発表(30セッション並列+1〜3イベント企画同時開催)があるので、正直見たくても見れないというのが多い学会でもある。お祭りですな。

取りあえずイベント企画を斜め読みした限りでは以下のような日程になりそう。途中で気が変わって一般セッションに行くかもしれませんが。

[1日目の予定]

[2日目の予定]

[3日目の予定]

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晩ご飯は会場(東京電機大学 東京千住キャンパス)への移動方法確認を兼ねて北千住に集合。オムライスの卵と私に突撃してみたのですが、旨いけど期待してたほどではないか。これならダブルデッカーの方が。あ、カボチャプリンは大変宜しかったです。

晩ご飯食べながら初めて学会参加する学生へコメントあれこれ。先輩からは「外部からのコメントを貰える機会なのでそれを意識して欲しい」という有難いお言葉。私からも似たような話ですが、セッション開始前に座長さんに挨拶しておいてコメント貰いやすくしとこう/コメント貰ったらセッション終了後にお礼良いに行くとその時に貰えなかった詳細コメント貰えることも/企業さんもあちこちにいるので接点持ってみるのも手/展示ブースとかではあれこれ貰えることも/専門書割引販売してることも良くある、とか。