Archive for the ‘イベントレポート’ Category

京都大学サマーデザインスクール, day2

木曜日, 9月 26th, 2013

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2日目は昼過ぎから白井さんも合流。実際にどういうスクールなのかを見てみないことには分からないということで、ご多忙の中来訪頂けました。より面白くするアイデアもあれこれ提案頂けてありがたやありがたや。。。

2日目は、前日の演習や理解した情報を元に最終成果物(アイデア整理やモックアップとか)を組み上げているグループが多い。一方で、早くも最終発表自体でどう投票をもぎ取るか戦略を立ててるグループがいたりという状況も。

別棟にて産学デザインシンポジウムなるものが別棟で開催されてて、午後はそこからの見学者が来てました。様子を見てもらって次回以降に関わってくれるのを期待しての切っ掛け作りなのかもしれませんが、うまくアレンジしてますね。

晩ご飯はいつの間にやら白井さんが情報ゲットしてたぎょぎょ丸。あれこれアイデア出ししながらのお食事で、途中から福岡出張中の遠藤先生が合流。

明日は京大側との打ち合わせで、そもそも目指しているゴールの確認しながら琉大側想定との擦り合わせの予定。どうなるかしら〜。

京都大学サマーデザインスクール, day1

水曜日, 9月 25th, 2013

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1日目が終わったので、その備忘録を兼ねた日記です。が、

  • 写真については被写体に迷惑かからないように。
  • この場で出てきたアイデア等知財はグループのもの。

という話があったので、問題がない程度のメイン会場全体像写真と、アイデアを除外した話のみをピックアップして紹介するという形に留めておきます。

公式情報としてはテーマの概要を眺めた方がイメージしやすいんじゃないかと。これらのテーマ(グループ)が所狭しと並んでて、2会場24テーマ(多分)が同時進行してます。流石に隣接したグループが同時に討論し合う場面になるとかなりうるさいけど、これはこれで狙っている効果なんでしょう。


・オープニングで下記2点を強調してました。
 「やりたい人がやっている」: ファシリテーターも受講者も同様。
  学生は単位無関係。
  企業もお願いして来てもらっているわけではない。
 「やりたいようにやっている」: グループ毎にテーマも進め方もばらばら。
  最初のグループに飽きた/想定と違った等なら他グループに参戦もOK。

・以外と社会人受講生がいる。グループによっては学生と社会人率が半々も。
 割合的にどのぐらいか分からないけど、文系の学生も。

・24グループが並列作業しているので同時に見たグループは少ないですが、
 當間視点では
  (1)演習(ブレスト/KJ法/ゲーム等)から入るグループ、
  (2)関連分野についての講義による専門情報共有から入るグループ、
  (3)概要説明だけしてフィールドワークから入るグループ、
 に大別されてるように見えました。
 *24グループもいるので、3日目午後は発表会だけで潰れるようです。

・発表会を除いた3日間の作業スケジュールの目安としては、
 1日目5時間、2日目5時間、3日目2時間の合計12時間。
 前述(1)の演習グループでは一度以上全体を通した演習を初日で終えてるようです。
 前述(2)の講義や(3)のフィールドワークでは「その分野に関する理解を深める」
 ぐらいが初日の目標のようです。

・ブレインストーミング、KJ法はやはり多い。
 一方で、単純にBS/KJやるというのではなく、
 ウォームアップというかアイスブレーキングとして、
 カード化などを円滑に勧めるための工夫を盛り込んでるグループもいくつか見られました。

・ひと味変わった演習としては、「活発な討論や変わった視点をひねり出すためにゲームを
 ツールとして使う」グループがありました。
 参考: クロスロード: ジレンマ場面で学ぶ災害対応カードゲーム

・演習をするグループでは、短時間に時間を区切って何度も演習を繰り返す形を
 取っているところが少なくないように感じました。一番びっくりしたのは
 モックアップを作るグループでは「10分」で作らせていました。勿論初日の
 演習であって、全体を一通り体験してもらうことが趣旨だったからだとは思いますが。

・ソフトウェア的なツールを使うグループでは、全員分の環境を予め用意していました。

翌日のリスクを軽減する行動が当日のリスクを高めることもある@1,3研修途中戻り

日曜日, 9月 22nd, 2013

今日と明日は1年次&3年次の合宿研修で渡嘉敷島にいる予定でした。予定は未定ということで今現在は沖縄本島に戻ってたりするわけですが。夕食後にボドゲグループを覗きに行きたかったんだけど仕方ない。前回の宿泊イベント(情報倫理の宿泊集中講義)でも途中脱落だったので、何か今年はそういう年らしい。

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朝の時点では波の状況が前日と変わっていないため出航しないのかなと思ってたのですが、全便出航。ということでチケット買ってとっとと乗ろうと思いきや1年次も3年次も年次長が来ず、結果的には出航20分前にようやく人数確認やら手続き終えたぐらい?。ギリギリという程ではないけど、心臓に悪いよー。フェリーでは多少揺れが大きいものの自分は乗り物酔いしたことと吐いたことが無い人なので楽しんでました。学生も船酔いしたのは数人ぐらい?

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港に着いたら宿泊先である国立沖縄青少年交流の家に直行。バスで10分ぐらい。単純に距離だけでいえば余裕で歩ける範囲だけど、基本的にずっと山道(港から交流の家向けはずっと登り)なので少し辛いか。部屋もそうだけど全体的に施設がとても立派。スポーツ各種(野球場、テニスコート、筋トレジム、卓球場(not卓球台)、離れた場所だけど専用の海洋研修場もあるとか)やBBQ等あれこれそろってる。ゼミでの打ち上げか何かで来ても良さそう。

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青少年交流の家に着いたらお金徴収で、その時に事務の方から「何とも言えないが明日はフェリーが出ない可能性もある」とのお話。あれこれ相談した結果を整理すると以下の通り。

  • 波が4m越えると普通は欠航。
  • ただし村民の足でもあるので連続欠航し続ける等、他の要因で少しは無理して出すこともある(今日は普通なら欠航だったが出航だった)。
  • 沖合の波の高さもそうだが、港に入れるかどうかも欠航になる指針の一つ。渡嘉敷の港は入り組んでるのかどんなに穏やかな日でも並みが出てて、わりと揺れる。
  • 明日は大口(修学旅行生)があるので無理の無い範囲で出すとは思うが、何とも言えない。
  • フェリー欠航時の緊急用にヘリもある。1回6万、フェリー欠航時には村が3万至急で半額、5人乗りなので満席なら一人6千円。だがこれも3往復?のみなので、必ず乗れるとは限らない。
  • どうしても明日戻れないと困るのであれば、今日で帰ることも選択肢の一つ。
  • ちなみに、タクシーは村内に2台のみ。フェリー到着出航前後は混むので予約を勧める。(ちなみに*2、予約時に名前も連絡先も聞かれなかったりする)

という状況で、明後日から出張が入っている遠藤先生と私は今日帰ることに。フェリーのチケットを当日分に変更しようと電話かけると「当日分は電話予約不可で、港に来て貰わないと対応できない」とのこと。仕方なくタクシーに電話して待つも全く来る様子がなく、その様子を見かねた職員の方に送って頂けて異なきを得ました。到着時点で話を聞けたお陰で今日帰るという選択肢も取れてあれこれお世話になってしまった。

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当日夕方のチケットを差額購入して施設に戻ると流石に多くの学生はほぼ昼食終わってて、食堂自体が閉まりかけの状態。ぎりぎりor時間過ぎててごめんなさい。昼食後はUNO/人狼/パズドラ/モンハンしてる学生を眺めつつテニス。当然(?)のごとくど素人なのでペアになった人に迷惑かけまくりでした。見所は煽り/コスプレ/パワーヒッター/くるくる/監視など。

16時にはテニスからも抜けて戻り支度。沖縄に戻る時間を利用して出張の件で少し方向性を検討。高速だったこともあってか最初の10分ぐらいは朝のフェリーとは比べ物にならないレベル(シートベルト完備)で上下に揺れました。討論内容をメモ取ってたんだけど、まともに文字書けないレベル。楽しかったから良いんだけど。

ということで、残りは岡崎先生お任せコースになってしまいました。学生の皆さんは迷惑かけないようにね!

琉球大学・沖縄高専第5回交流研究会が終了

水曜日, 9月 18th, 2013

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今日は午後から交流研究会な一日でした。

昨年度までは琉大側4年次、高専側5年次が主な発表者でした。卒業研究に着手して半年ぐらいな人らが発表するということもあって結果どころか「これからこういうことをやるつもり」を中心に話してもらい、その目標設定や取り組み方がどれだけ妥当なのかといったことを討論するという形式でした。

今回からは院生も少し入って来てくれて人数的にはかなり多くなりました。加えてLT+ポスター形式での発表討論を中心としたこともあり、(教員が突っついてた側面もありますが)学生だけでも討論が進んでいたかと思います。沖縄高専組みのLTは、全員自己紹介(趣味とか)で一ネタ組み込んでた所はちょっと見習いたいなと思ったw。「前回の発表で聞いた**に興味を持ってテーマを決めました!(Mario AI)」という学生もいて、単に討論で留まるだけではなくでそれなりに実質的な交流にも繋がっているかも。共同研究にまでは繋がってないですが。

複雑研(遠藤研/山田研/赤嶺研/當間研)に興味がある3年次以下の学生も参加したら良かったかなと思ったけど、流石に告知タイミングも悪くて多分参加者はいなかったか。次回は冬(1月上旬)にやる予定。仮配属が決まってる時期なので、それらの学生には参加してもらう形になるか。

曖昧にすることで扱いやすくなることもあれば扱いにくくなることもある / KES2013, day3

水曜日, 9月 11th, 2013

KES2013の3日目、最終日が終了しました。プログラム的にはキーノートx1件と口頭発表セッションx2件という流れ。

3日間全体の時間的には大分バッファが多く取られていて2日間で詰めて実施した方が金銭的に嬉しかったなと思ったり。例えばセッション間の休憩時間全て30分あるし、朝の開始時間遅めで終わり時間早めだし、人数少ないセッションもあったし。一方で、予稿集は該当論文を探しづらい(悪い意味でのてーげーどころじゃないレベルで酷い)どころか、ヘタするとそもそも掲載されてない論文があるっぽい。探し方が悪いだけかもしれないけど、見つからない。「これは酷い」状態だったりしないかしら。。


Keynote5: Intelligence in Microfluidics, Prof. Danny van Noort

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マイクロスケールでチューブ&バルブを操作して液体の流れを制御するMicrofluidicsで論理ゲートを実現するという話。方向性としてはDNAコンピューティングよりは簡易に扱える超並列な計算機を目指しているのかな。空気で流れを制御したり、FPGAみたいにゲート自体を自動構築できるようにしていきたいとのこと。DNAコンピューティングと比較すると並列度がかなり落ちそうな気がするのだけど、many cores な時代になってきてる中でどういうところに落としどころがあるのだろう。消費電力/リソースとか?


Intelligent Design and Operation for Sustainable Process Systems and Chemical Plants

午前のセッションは畑違いだとは思いつつchemical plantsは置いといて「Intelligent Design」やいくつかのキーワードに惹かれて聴講してみました。

1番目の発表“Adaptive soft sensor model using online support vector regression with time variable and discussion of appropriate parameter settings”は、「計測しづらい変数(?)を推定するために使われているsoft sensorsがあるけど、gradient changes か rapid changes に対して精度が悪いから、time-varying(時変)を考慮して推定しよう」というような話らしい。理屈は分かるのだけど、実験でデータセットが少なかった(100件)ので具体的に想定している状況の難しさが良く分からず。データ件数がそれだけ少ないならonline学習させずに全体をバッチ学習させれば良いじゃんとか考えてしまうんだけど、そういう問題ではないのかしら。

4番目の発表“Application Methods for Genetic Algorithms for the Search of Feed Positions in the Design of a Reactive Distillation Process”は、多様性を維持するように拡張されたNiche GAでもまだ収束しがちなので、より多様性を維持しつつ探索能力を向上させるためにmulti-niche crowding GA (MNC-GA) を提案するという話。ポイントは選択操作にあって、一度ランダムに複数個体を抽出し、そこから「最も似た個体をセレクトする」が胆らしい。実験でもそれなりに良くなってるのは分かるのだけど、そもそもGA自体の拡張が大量にある世の中なのでこれがどのぐらい効いているのかは良く分からず。

5番目の発表“Generating Alternative Modules for Plant Alarm System Based on First-Out Alarm Alternative Signals”は、タイトル的に「代替モジュールを自動生成する」話かと思ってたのですが、単にGAで解探索するというような話。期待してたのに〜。

別セッションで少しだけ覗いた“Floating Point Arithmetic Protocols for Constructing Secure Data Analysis Application”は、浮動小数点な演算精度をより高めるためのプロトコル(?)を話していたらしい。最後のconclusionと座長さんが褒めてる所だけ見かけました。(その次の発表”Feature Based Summarization of Customers’ Reviews for Online Products”を見たかったのだけど、キャンセルで見れなかった)


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お昼はリーガロイヤルホテル小倉でやってたバイキング。個人的には昨日のレストランが美味しかったかな。ただ、胃袋が尋常でないマッスルメンたちに囲まれてたので、ここで良かったんだろうとは思う。(彼らは1,500kcalぐらい食べてたんじゃなかろうか。。)


Collective Intelligence and Intelligent Data Analysis

最後は集合知とデータ分析関連のセッションに突撃。AHPな話が多かったか。

1つ目の“Dual Exclusive Partition in Fuzzy CoDoK and SCAD-based Fuzzy Co-clustering”は、共起を使ったクラスタリングで「アイテムは1つのクラスタにのみ属する」という制約が付けられてることが多く、この制約が強すぎて「あるアイテムはクラスタ1にもクラスタ2にも属する」というようなクラスタリング結果を得ることができないので、その制約を単に外すだけじゃなくて緩い制約を導入したクラスタリング(Fuzzy co-clustring)を提案するという話。

2つ目の“A Greedy Algorithm for k-Member Co-clustering and Its Applicability to Collaborative Filtering”は、プライバシー保護のために、Anonymity Level(秘匿度レベル?)が高いデータを想定しつつ、高い精度でクラスタリングしたいという話なのかな。クラスタ数ではなくてクラスタに含まれるアイテム数kを決めてやるk-Member Clusteringをベースとして、クラスタリング時に共起を考慮するとのこと。

3つ目の“Introduction of Majority Vote of Neighborhood Conditions for Sneak Form Reinforcement Learning”は、強化学習におけるメモリ食い過ぎ問題を改善しようという話。シンプルに「使わない(状態s, 行動a)のペアを削除する」というChine Form RLだと頑健性が無さ過ぎなので、どのペアを残すかを多数決で決めよう(Majority Vote of Neighborhood Conditions)という主張。実験結果でもメモリが少なく&性能良くなってたりするんですが、これってtoy problemsだからそうなってるだけな気がするのは気のせいなんだろうか。

4つ目の“Intergration of Information Based on the Similarity in AHP”と、5つ目の“Encouragement of Group Decision beyond Sum of Individuals based on Possible Estimations”はどちらもInterval AHPを拡張する話。細かい点は置いといて、AHPだとやっぱり「1対比較」させちゃうコストが高いのがネックに感じます。あと、個人的な解釈では「何となく納得できる(し、説明もできる)」レベルでの意思決定に使うのだろうと想像しているので、細かい(ように見える)拡張にどういう意味があるのかが良く分からない。最適化したいとかじゃないんだよね?(多分)


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小倉最後の晩餐は八くらにて串焼きを堪能。個人的にはしいたけ&山芋が美味しかった!

一番期待してたウェブインテリジェンス&マイニング&情報検索なセッションのある日 / KES2013, day2

火曜日, 9月 10th, 2013

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KES2013中日にあたる2日目が終了。今日はキーノート1件、口頭発表セッション1件だけで、午後過ぎには終了。あとはショートツアー(観光)してからバンケットらしい。観光も面白いかもしれないけど、事前情報ゼロなのとバンケット会場が先日攻めて来た門司港付近らしいので、ホテルに戻って作業することにして後で直接会場に向かうことにしました。


Keynote3: Fuzzy Rule-Based Classifier Design: Accuracy Maximization and Complexity Minimization, Prof. Hisao Ishibuchi

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ファジィ理論の歴史と、進化計算を組み合わせた多目的最適化で精度(accuracy maximaization / error minization)と使いやすさ(interpretability/complexity)を両立するような解を多数見つけて、その中からユーザが求めているものを探そうというような話。GAやその応用例の話はカットかもっと切り詰めて、最後の組み合わせ方やその後の話がもっと聞きたかった。機能もtype2なファジィの話が出てましたが、どうやら「メンバーシップ自体にもファジィらしさを導入」ものをそう呼んでいるらしい。

ファジィルール集合をそのまま扱うのは、データの質&量の増大に伴って処理がめんどくさくなりそう(≒処理が重そう)なんだけど、アプリケーションの段階では適宜適用対象を絞り込むことで対応するみたいな方針なのかな。講演ではシンプルに並列処理させるとかだけでなく、ルール集合全体を使うのではなく部分的に使うみたいな話も。Dropoutに近い考え方?かも。多分。あと、多数の解(というか解候補)から本当に必要な解を選択するための支援が必要な気がする。解と解の関係性を何らかの形で説明するとか?


Web Intelligence, Text and Multimedia Mining and Retrieval

口頭発表セッションはウェブインテリジェンス+マイニング+検索な会場を選択。自分の興味はこれに言語処理+対話型AIを加えたようなところにあるのだけど、期待してたほど目新しい話はなかったかな。

気になったものをピックアップすると、1つ目の”Unsupervised Emotional Scene Detection for Lifelog Video Retrieval Based on Gaussian Mixture Model”では、顔が映り込んでるシーンの感情推定を「教師無し学習でやろう」という話なのだけど、何故教師無し学習でうまくいくのかは「?」のままでした。静止画の顔写真(表情)から感情推定する話との本質的な違いも良く分からず。シーンとして時系列情報使って多少のノイズを除外しているのは分かるけど、それならそれだけの話だし。

2つ目”Exploitation of Query Sentences using Specific Weighting in Support-Sentence Retrieval”と3つ目”Combining Lexical and Semantic Features for Short Text Classification”はどちらもショートテキストを対象にした検索・分類に関する話。どちらも良く聞くアプローチがベースになっていて、クエリの重み付けをどう調整するか、語彙的スコア(lexical score)や構文的スコア(syntactic score)を使おうとか、LDAのように潜在的なトピック抽出した上で特徴表現しなおそうという話。どちらもその辺りの代表的な事例を示しながらアップデートしてるので、参考になる情報が整理されているという点でも良かったか。


ランチ

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例によってお昼はただ飯で、会場隣接のレストランRistorante Passo del mareにてお食事。昨日のお昼、今日のお昼、バンケットの3カ所で比較すると一番ここが美味しかったな。是非ともバンケットもここでやって欲しかった。人数的に入りきれなかったんだろうとは思います。


Keynote4: Noniidness Learning and Pattern Relation Learning Prof. Longbing Cao

途中から参加したこともあって何度も出てきた”IID”という謎の言葉の意味が分からなかったのですが、ググった限りでは

IIDness, which assumes the independence and identical distribution of underlying objects, attributes and/or values.

(Non-IIDness Learning in Behavioral and Social Dataより抜粋)

というものらしい。これからはcoupringが重要だとかいってたのは、independence で identical distribution になってるデータを組み合わせることか。具体的な事例は上記論文なりを読むと良いのだろうな。


懇親会

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お昼が想像以上に美味しかったので「ひょっとしてこれ以上美味しいのを用意しているのでは」と期待してたのですが、一般的なバンケット同様会場費が高く付いてるっぽい。普通に美味しかったし、あれこれ食べれたので満足ではありますが、やっぱり質だけでいうなら「同じ値段出せばもっと美味しいの食べれるだろうに」と思ってしまう人なので、バンケットは別料金にして欲しい。。

Granular computing な一日 / KES2013, day1

月曜日, 9月 9th, 2013

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KES2013の1日目が始まりました。今日はキーノート2件、口頭発表セッション2件という流れ。鞄とラミネートされた参加証も貰いましたが、これが必要になる状況というのは良く分からない。といいつつ、学生の頃に貰った鞄が使いやすくて今もずっと使ってたりしますが。USBメモリで論文集配布するのは持ち歩きの面でも探しやすさの面でも楽で嬉しい。けど、これも一人一つ配布するというのはあまり必要性を感じないな。ということで参加費はもう少し削る工夫をして欲しいなー。

国際会議というと他国からも大勢来るのでガイドによる誘導等がしっかりされているという印象が強かったのですが、今回は比較的そうでもなかったです。迷いにくい場所ではあるんですが、プログラムにミスがあったり、論文電子化されてるのは良いけど欠落や逆にキャンセルされたものも掲載されてたり、ブックレットと電子媒体とのマッチングが謎で探せない(結局キーワード検索することにした)とか、ちょっとしたケアレスミスがここまで目につく会議も珍しい。

参加者は受付の様子を眺める限りでは100人もいないのかも。人数多ければ良いというものでもないけど、座長さんが声かけて来ないと「発表者しかいないセッション」が少なくないっぽいのは悲しい。個人的には無理してinvitedしないと集まらないならそれは需要が無いということで見送った方が良いんじゃないかと思う人です。あちこちで学会乱立しても仕方ないし。研究会みたいにその道の専門からが集中的に討論できる環境の重要性は分かるのだけれども。


Keynote1,2

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  • Keynote1: From Data to Knowledge Networks and Their Granular Hierarchies,
    Prof. Witold Pedrycz, University of Alberta
  • Keynote2: Risk management in interactive intelligent systems Prof Andrzej Skowron, Warsaw University

Keynoteは2件ともGranular computingに関連した話。実世界の複雑な現象は本質的に階層的で分散処理されているのだからそれに見合ったモデルが必要だという話で、ファジィ集合type-2やら、ラフ集合とかそれの拡張したものらを部品として使いつつ、階層型に組み合わせたモデルでより抽象的なデータやパターン(=知識)を表現出来るだろうというような主張なのかな。表現を変えると、より複雑な表現を行えるニューロンを使った階層型ネットワーク、に見えます。という意味では、granular computingでどう処理/学習していくのかが気になるのだけど、何かしら一般的な話はあるのだろうか。


Invited Session: Recent Advances in Knowledge Engineering and Soft Data Paradigms

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午前の口頭発表はinvited sessionで、1番手は”An Introduction of Tag Ratio Model and the Classification Examination for Recommender systems”というタイトルで山内くんの発表。は、見事なまでに質疑応答で沈没。最初のシンプルな質問にちゃんと答えられなかったのが致命的で、そこから脱線というか遡った質問に繋がってしまって本当にしたかった討論はやれなかったのはちょっと残念。研究室での対策不足ということですな。

2番目の”Computational Techniques for Characterizing Cognition using EEG Data – New Approaches”は、EEGの時系列データからグラフ構築して、とある認知タスクに対して関係性の高い(強く発火しやすい)部分をマイニングしたというような話。珍しい話ではないと思うのだけど、こういう話を聞くと「そこから知能の分析/解析にどう結びつけるのだろう?」という疑問がわきます。計測出来てるのはごく一部分であって他がどれぐらい関与しているかはよくわからないし、発火した=関与しているとも、発火していない=関与していないとも断定しにくいものだとも思うし。認知的な意味では前にまとめたやつが疑問のままで残ってるな。

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お昼はフラミンゴカフェでただ飯(学会参加費に含まれてる)しながら反省会。質問自体は理解してたけど、どう回答すべきかで悩んでしまったらしい。


Chance Discovery and its Innovation

午後は通常セッションに潜入。

予想外に面白かったのは1番目の”Data Jackets for Synthesizing Values in the Market of Data”の「jacket」という問題点の考え方。DVDとかで「ジャケ買い」という言葉がありますが、基本的には中身が見れない状態でパッケージ(ジャケット)を眺めて吟味するしかないという状況においてそのDVDがどれぐらい良さそうかどう判断すべきか。ということを「Data」について同様にJacketsとして看做して「データセットの中身は見れないが、部分的に説明なりが用意されたジャケットからデータセットの良さをどう評価したら良いか」というような問題意識から取り組んでる話らしい。けど、その後のブレインストーミング/イノベーターあたりの話との関係は良く分からず。

2番目の”A Long-term Data Collection System for Life Pattern Sensor”はライフログ的な意味で気にしてたのですが、電気使用量から生活パターンを予測できそう->ライフサポートが行えるんじゃないかというような話。ちょっと想像してたのとは違ったな。

4番目の”Interactive Visualization for Monitoring Support of Multiple BBS Threads”は、2chのような多数スレッドが膨大&streamに流れ続ける状況において、「欲しいデータを探すというような最優先タスク*ではなく*」、「あるキーワードに関連する話題をモニタリングしたい」というような副次的タスクをどう支援するかという話で、タスク設定してお試し検証してみたらしい。

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晩ご飯は山内くんメインタスクが終了ということで景屋にて打ち上げ。関門海峡での穫れたてがあるとのことで今日は秋刀魚の刺身、サンマの塩焼き、どぐろの塩焼き、生タコ、焼うどんを頂きました。タコ美味しいよタコ!

ハッカーズチャンプルー終了

土曜日, 8月 24th, 2013

Ustreamが無いのかなと思ってたら合ったらしく、遠隔参加することができました。準備等関係者各位ありがとうございます!

ということでハッカーズチャンプルーが終了しました。といっても私はUstream参加しつつ#hcmplを眺めてたぐらいですが。

個人的には最後のOKINAWA GIRL’s labでのぶっちゃけ話というか女性側がどう感じているかという話が面白かった。女性の社会進出とか言われて何年経ってるんだと思いますが、未だにそういう(強調すると)閉鎖的な社会になってるのはやっぱり今の日本の大きな問題だよね。ハッシュタグから適当にピックアップすると以下のようなツイートが。

e13(1年生)向けにも紹介してたのですが、やっぱり早い段階で学外でこういうイベントに参加するのは必要か。クラウド寄りの話が多かったですが各業界の最新情報だとかを実体験交えて聞ける場というのは大学としてなかなか用意出来ないし。入学時点では成績で選んでる学生が多いようだし、実際面談しててもアバウトな興味で選択してて、具体的な目標がない殆ど。なら、こういう切っ掛けには自分から参加して、今後の進路選択に役立てて欲しい。ということで、こういう業界に興味が有る無しとは無関係に、一度は聞こうよ。というぐらいじゃ弱くて「参加しろ!」と強制するぐらいの方が良いのかな。

反省点もあるけどデータマイニング班の発表会が終了

木曜日, 8月 8th, 2013

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今日は学生実験の発表会、打ち上げ(On Dish)、ミニゼミ(堀川くん)、期末テスト関連で他の先生から報告届いた学生への連絡エトセトラエトセトラ。打ち上げ挟んでたものの大分疲れた一日。

朝からやってたデータマイニング班の発表会が終わりました。終わったのは発表会だけで、成果物を整理して公開することや自己評価(内省)とか残ってますが、一番プレッシャーを感じるであろうタスクは終了ですね。一先ずお疲れさまでした。告知していたからか受講者から聞いてたのか他の人も聴講に来てましたが、どう感じたのか本当の所を聞いてみたかったw

データマイニング班としての発表会は今回が初ということもあり、どういう感じになるかは私自身楽しみでした。割と想像してた通りではありますが、比較的進んでる学生は改善にトライするところまで進めてたり、真逆に機械学習させるところまで持っていく所まで辿り着けなかった学生もいたり。指導する側の反省点or悩んでる点は以下の通り。

  • Pythonの勉強をチュートリアル丸投げっぱなしはNG(プログラミング苦手な人への指導はやはり必要)。
  • データセット/データ/サンプル/特徴ベクトル等々の用語を整理した説明が不足していた感(相手は機械学習についての知識はゼロ)。
  • 個々にプロジェクト活動し始める時期が遅すぎたかも(1ヶ月+αぐらい)。
  • 機械学習自体については「ツールとして使えるレベル」を想定してましたが、いくつか代表的or基本的なアルゴリズムを勉強&実装する方向とどちらが良いのかは今も悩み中。
  • 同様に「そもそもツールを機械学習に限定していいのか」も少し迷ってます(制約の意味でこれはそのまま続ける予定ですが)。

学生側がどう感じていたかは授業評価アンケート等で分かると思います。一応楽しんでいた学生はいたっぽい。

一方で、予想外にやって良かったと思う点は以下の通り。

  • Pythonを選択することで機械学習ツール(scikit-learn)、形態素解析ツール(mecab)等を同一環境/同一言語で利用できた点。
  • scikit-learnを選択した理由の一つに英語ドキュメントを読ませるという裏テーマがあったのですが、これは良かった。

On Dish では結果的に過半数がステーキ選択してたのかな? それだったら素直にステーキがおいしいお店を選んだ方が良かった気もするけど、そのお店をチョイスした人的にはアイス食べ放題に引かれていたのでこれで正解ではあったのでしょう。実際問題として本人は当然としてそれ以外の人も凄い食べまくって「これが若さか」とか思いながら眺めてましたし。

ちなみに土曜日は#xhago4(沖縄のエンジニアを熱くたぎらせる祭典の第4弾)があるらしい。1,2年次はプロジェクトデザイン最終発表会で体力使い果たしてるタイミングかもしれませんが、タイトルや概要を眺めてみて面白そうなものがあれば覗いてみると良いんじゃないかと。折角の機会なので、あとは自分で選択しないと。(べつにこれを絶対選べという訳じゃないけど、何も機会を活用しないのは勿体無いよという話)

2013年度オープンキャンパスを終えての備忘録

土曜日, 7月 20th, 2013

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オープンキャンパスが終わったので、2011年度に担当した時の備忘録同様、今回気になった点を書き出しておこう。関係者や見学者(アンケート)からの抽出は後日。


事前準備

  • 事務との連携がうまくいかず、オープンキャンパス用(体験ツアー紹介)資料の編集期間がほぼなく、結果として新規に追加している舟木先生のグループ分を追加することができなかった。
  • 最初から学生雇用することが決まっていた分、人員調整の手間はあったものの比較的スムーズに。しかし、前回もだったと思うが「担当時間10分前でもパネル準備し終えてない学生(体調不良だったらしい。緊急連絡先は一部の学生にしか周知してなかったが、メール連絡ぐらいは欲しかった)」とかがいる点はやっぱり問題。
  • 部屋数の都合上、一部の部屋は午前と午後で異なるプログラムで併用する箇所があったのだけど、事前通知してたにも関わらずスルーされて最初から午後プログラムの準備されてしまい、午前用のスペースが不足気味に。
  • 似たような事例として、事前通知無しに当日盛り込まれた発表が数件。前日夕方に気づけたので見学者人数調整できたけど、やっぱり教えて欲しい。。
  • 会場設営前には掃除等を終わっておくように通知してたものの、「掃除はしたけどゴミ捨てまだ」「荷物置きっぱなし」とかあったため、もう少し強めに指導した方が良いかも。

学科別説明会

  • 時間守られず大幅延長でその後のプログラムがなかなか始められず。毎回言ってるけど、参加者にとっても準備する側にとってもこのシステムは無駄が大きすぎる。
  • やっぱり一般的なお祭りにおける1ブースとして提供する方が良いんじゃないのかな。

パネル展示

  • 「時間が45分しかない(その前のプログラムが延長しがちなので実質時間はもっと少ない)」ためにパネル数を厳選することと、見学者が120名程度(学科としては一番大きい部屋で60名強)のため、廊下使うなり複数部屋使うなりでうまくスタックしないように処理する必要がある。この時期の廊下は空調の都合で可哀想なので部屋に。ということで各研究室から1名&部屋毎にパンフレットで謳っている「情報通信技術/ハードウェア・ソフトウェア技術/知能技術」3領域について一度ずつは話を聞けるようにパネル配置を調整。それなりに上手くいったと思うけど、予定してたよりパネル数が少なかった(全研究室から1名ずつ17研究室想定が、当日追加含めて12研究室)ことがやや気がかり。強制的な依頼にした方が良かったのかもしれない。
  • パネル配置の調整方法は早い段階で決めていたものの、情報共有できてなかったらしく擦り合わせ方法に問題あり。(教員MLでは周知してたんだけど)
  • 誘導は各部屋フリー要員2名+教員で対応したけど、はぐれる見学者もいたようなのでもう1,2名ヘルプ学生がいると良さそう。

なんでも相談

  • 特に無し。強いて言うなら「在学生との意見交換会」があるからそれで良いんじゃない?とは思うけど、時間的にこの時間しか来れない見学者もいることはいるだろうとは思う。

施設見学・体験ツアー

  • 事前通知してたものの椅子を用意できたグループは美来工科&高良研の2カ所のみかな? 説明の都合もあるから仕方ないとは思うけど、見学者はほぼ立ちっぱなしで数時間過ごすことになるため要改善。これもツアー形式辞めて祭りブース出展形式にしたら解決できるのに。

在学生との意見交換会

  • 一度全体で司会者が仕切る形で進め、その場では話しにくいことは小グループに分かれる形での実施。予定30分の所1時間以上立っても話が弾んでるグループが多く、聞けたいことが聞けてたのなら良かったんじゃないかと。