Archive for the ‘教育’ Category

工学部全体で安全衛生について指導することが義務づけられるらしい

水曜日, 4月 22nd, 2015

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身体的に危険な機器類を扱う学科(機械システムとか環境建築とか電気電子とかって、言ってみれば情報以外)なら話は分かりやすいのですが、昨年度2件の事故を受けて「しっかり指導しよう(エビデンスも出させるよ)」ということのようです。

情報工学科としては、
 ・研究室単位で指導、
 ・1〜3年次については実験機材扱うタイミングか、年次懇談会で指導、
という形をすることになるらしい。

安全衛生マニュアルなるものが教員には前々から配られている(近日中に学科サイトからも閲覧できるようになる予定)のですが、眺めてみると「長時間モニタ見つめる作業する際にはある程度定期的に目を休めよう」「環境光やモニタ光量を適切にしよう」「ノングレア良いよ」「正しく座ろう」とか、そっち方面のものが該当するらしい。腰痛めがちな学生が増えてきてる(?)っぽい気もするし、健康面での指導というのは確かにあって良いよな。

体(心身)が1番、課題が2番。3番は何だろう。

出さないで良い課題は最初から出さない

火曜日, 4月 21st, 2015

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教員の立場になって大勢の学生を見て愕然としたのが「課題を出さない学生の多さ」。昔からなのか私が教員なってからなのか分かりませんが、多分、昔からそういう学生はいたんでしょう。ただし、昔はそういう学生に対して「不可」にするだけで良かったのが、そういう学生へのフォローをするのが当然(それも教育の範疇)という方向に流れ過ぎているのかなーと。いろんな人が居ていいんですが、できない学生に対して単位出す(ように頑張らせる)のはどうなのかなー。学生にも面と向かって言ってますが、大学卒業すること自体にはそれほど価値ないです。その過程や結果を活かして何するか、が大事なわけで。

加えて私自身の無理矢理やらせるというのは性に合わないこともあって、課題出さないとか欠席するとかに対して1回ぐらいは突っつくかもですが、基本的には「来る者拒まず去る者追わず」。年次指導とか研究室学生とかだともう少し動くけど、やっぱりデフォルトは「学生からの能動的なアクションへの対応」かなぁ。能動的じゃないところに無理矢理やらせても効果が薄いだろうというのもあるし。

ということで、個人的には「興味を持てるような課題」を用意するのが精一杯の努力のつもりです。面白くない課題だというなら、ごめんなさい。精進します。

課題の工夫しどころ?

土曜日, 4月 18th, 2015

またまた木曜日のお話。

プログラミング1の聴講(&サポート)しようと参加してたのですが、1週目は無しでした。あれ、そうなの。学科カリキュラム的にはプログラム1とソフトウェア演習1で1セットな授業という認識だったんですが、いつからか割と独立した講義になってるらしい。1週目はプリンタの使い方とか含めてソフトウェア演習だけを2コマ連続でやるというのがここ最近(?)の通例らしいです。

それはそれで良いと思うんですが、ブラウザの使い方からあれこれやるってのも「?」な気が。と思ったら、「あれこれwebページ検索したり閲覧してる人?」と聞いても殆ど手を上げず。(質問の仕方が抽象的すぎる気もするけど)え、そうなの?? そうだとしてもスマートフォンなり何かで検索したことはあるだろうから、「演習としてあーしてこーして」ということをするよりは(達成させたい目標に沿った)課題を与えた方が良さそうな気はするな。ま、ブラウザの使い方とかはその日で終わって、2週目からはUnix演習に入るっぽいですが。その割に2年次になってもUnix環境/操作に慣れてない学生多いんだよな。あれは何故なんだろう。演習内容の問題?課題の問題?それ以外?


高校にも情報」導入されて、高校教諭だけじゃなく周りの環境含めて熟れてきてるんじゃないのと思ってたのだけど、ざっくり指導要領解説を眺めると「薄く広く」あれこれ取り上げる形になってるのね。「高校生」に教えるなら検索エンジンとかwebサービス/アプリをツールとして使う技術(プログラミング的思考を含む)を教えるだけでも良さそうなんだけど。一応 p.5 には

(1) 情報活用の実践力について
課題や目的に応じて情報手段を適切に活用することを含めて、必要な情報を主体的に収集・判断・表現・処理・想像し、受け手の状況などを踏まえて発信・伝達できる能力

と書かれてて「そうだよな」と思うのだけど、それ以外にもあれこれ掲げ過ぎてるという印象。バス型とかそんな話必要なんだろうか。

PD2の当面の目標はツールとして発想法を体験すること

金曜日, 4月 17th, 2015

プロジェクトデザイン2の1回目が昨日終わりました。目標としていることは設計という意味でのデザインする力を身につけることで、その元となる「素材」をまずは洗い出す力(=発想法)を身につけようと。その導入として1つ目のツールゼロ秒思考の赤羽さんが提唱する所のメモ書きをやってました。去年から導入していますが、これ、毎日1枚でも良いから継続して続けると大分違いが出てくるはずなので去年の受講生も思い出して今からでもやると良いでしょう。

シンプルにその良さを例えると、「何度も書いてるうちに同じことを書いてることに気づく、そのうちそのことは書くまでもないぐらい体系化された知識として身につき、俯瞰できるレベルが上がる」といったところ。四則演算とか考えるまでもないぐらい使えるのと同様に、頭に思い描いている想像していることを記号化する練習すると、そういう効果が得られますよ、といったところ。赤羽さんの主張とは違いかもしれませんが、私の解釈ではそうです。

IDEでプロジェクタ投影すると全体のフォントサイズが小さすぎることが多い(はず)

水曜日, 3月 25th, 2015

2015年度ではなくて2016年度からのプログラミング1(Pythonで誰も反対しないからもう確定しちゃって良いんだろうな)について、今から「中身の被りや質・量問わずに週1つはサンプルコード/課題、もしくは課題検討するための教育目的を作ろう」かと。ここでいう「教育目的」はシラバスより粒度が細かいものになることもあれば、シラバス案程度のままのこともあるかも。全部使えるかどうかはともかく、目的に応じて洗練させる際にも参考になるだろうし、体系化するためのサンプルがあると良いかなと。コード例/Cookbook/タスク例(CodeIQとか言語処理100本ノック 2015とか)も参考になるもの多々あるので、それらも参考にしたいですね。シラバス作する際にあれこれ参考にしながら整理した分もあるけど、具体的な課題には落とし込めていないし。

取りあえずPyCharmが4.0.5にアップデートされてたので更新。差分アップデートするとか、自動更新する訳ではなくて「新しいdmgダウンロードして自分で差し替えろ」なのね。ま、いいか。統合環境を最初からor1年前期中に使うかどうかはまだ決めていない(少なくとも後期では使う)のだけど、サンプルコード作るついでに自分自身が慣れるためにも好き嫌いせずに触ろうかと。

教材的側面からは「全体の文字サイズを簡単に調整したい」のだけど、設定を眺める限りではコード・ビュー側のウィンドウだけは

Editor->General->Change font size (Zoom) with Command+Mouse Wheel

をONにすることで簡単に大小変更できるらしい。プロジェクト・ツリーとかメニューは変更できないっぽい? これならOS X標準のズーム機能使った方が良さげかしら。IDE使わない場合はズーム機能+いくつかのアプリで対応してる「Command+Shift++」で対応してるんだよな。

他大学との情報交換をしやすい時期 / 社会人学び直し、PBL

火曜日, 3月 24th, 2015

授業が無い時期ということで学会出張し易い時期でもあるので先週は情報処理学会全国大会に行ってきましたが。前期授業や新カリキュラムの準備もあることはあるな(遠い目)。とか書いてると、別件で企業さんから謎のリクエストが届いてたり。現時点で意図が理解できていないのでまずはそこの擦り合わせからか。

昨日の話で、産業技術大学院大学から社会人向けの学習支援の話と、大阪大学超域イノベーション博士課程プログラムからPBL型授業についての情報交換とがありました。

産技大の方はenPiTの続きで社会人学び直しとかいう話だったようなのですが、話聞く限りではあまり社会人関係無いかなーとか。学びやすいシステムは学生にとっても便利だし、という意味で。入学前に科目履修で受講した分の授業料は減るとか、授業ビデオ(ストリーミング?)あるので1コマ週2回(4学期制)のうち最低1回来たら良い(その分レポート等はしっかりチェック)とか。一緒にやれそうなこと、具体的にはITではなくそれを他の分野に応用するという側面で何かやれないかという話でした。その場での雰囲気では玉城先生があれこれやられてる農業関連が面白そうだという話に。

阪大の方は去年?ぐらいから副専攻として初めている、D1の学生が総合演習として実施する1年かけてやるPBLが1回目を終えて、そこで生じた点について改善すべくあれこれ事例調査をしているという話。ブータンでフィールド・スタディとか、あれこれ面白そうなことやってるのだけど、1年かけてやるからか中だるみが出やすいとか、思ってた以上に学生ベースで計画立案やスケジュールチェック等がうまくいかないとか。情報工でのPD1,2とPM演習、モデリングと設計を例に紹介してみた感じでは、PMのように「一度体験した先輩がマネジメントする」形に興味を持ったらしい。

シラバス作りに一先ず目処

木曜日, 2月 26th, 2015

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卒論終了後の初NAL研ゼミは、M2が自宅探し等のため、B3らは就職活動?や急用で1名しか来れずでちょっと寂しいスタートでした。全員集まれる日はあるのかしらw 一応研究室イベント的には「M2からB3向けへのミニワークショップ」と「追い出し食事会」をやる予定ですが、その日に集まれるのかは謎っぽいな。


学部改組な話。

改組に向けた一つの〆切が「2月中にシラバス、その科目担当する教員の教育研究業績、履歴書」なるものを準備する必要があって、一先ず目処が立ったということで提出。今回の〆切は学科〆切なだけであって、これから工学部全体で関連資料全部を一通りチェックして適宜修正する、という作業が3月中にあるらしい。

一方で、科目担当教員の調整が「昨日」になって出てきたりしてて、もう細かい所は気にせずにとりあえず決めてしまうという状況に。少なくともプログラミング1,2はもう確定なんだよね、というつもりだったのが、違う(1だけとか、2だけとか、1,2を半分ずつとか、演習だけとか、、)可能性もあるらしい。そこは悩む所じゃない(悩む時間かけるなら中身)と思うので依頼が届いた時には即答したのだけれど、ま、仕方ない。完全に関わらなくなるという話でもないから無駄にもならないし。

プログラミング1は、私がメインに担当するのならシラバス的にはこんな感じ(PDF)を想定しています。国語とか変なキーワードは現時点で書けない部分が残ってるだけなので無視してください。プログラミング1で主眼としてしたいことは、

  • 「プログラム(≒関数)」や「プログラミング」自体をできるだけ手で触れる形で体感させて理解を促すこと。
  • ペア・プログラミングにより「なんとなく」を極力減らし、互いに何を分かっていないのか、どこでつまづいているのかを喋れるようにしつつ、人に質問出きるようにすること。

に尽きます。そこをクリアできれば、後は自然と調べられる/考えられるようになるんじゃないかなーと。(本当か?)

気がつけばプログラミング1,2担当という話に

火曜日, 2月 17th, 2015

学部改組な話で、早くて2016年度からプログラミング1を担当するという話が、教授らの中で意思疎通ができてなかったというか何度も何度も確認してた点「結局プログラミング1と2のどっちを担当するの?」という話が、実は違ってたという。2/10にはプログラミング1に確定していたと解釈していたんですが、まだ情報共有できてなかったらしい。資料漁り返すと最初に確認したのは年末で、それから何度も複数の先生に確認してたのにー。今日になって「プログラミング2だと思ってた!」という話が流れてきて、結果的には「両方やってね^^」ということに。うひはほひは。

多分、これ以上変わる(どちらか片方だけになる)ということは恐らく無いだろうということで、プログラミング1と2の両方をやることになったようです。ついでに、C+Javaという構成自体を変更するとかも含めて検討しても良いらしい。とはいえ今の時代に「Javaをやらない」という選択肢はないよな。1年間通して質・量を調整するとかぐらいでしょう。

ということで1年次前期に何をどうするの?という話になるわけなんだけど、個人的には「C言語をやる必然性は無い」だったり。C言語やることで見えてくる部分があるのも事実なんだけど、最初に触る言語としては邪魔な部分もあるので良し悪しの問題。あと、実際にやれるかどうかは別としてやってみたい内容は、

  • 1週目で「関数」という単位で物事を考えることを意識させる。(アナログ的に演習させたい)
  • その関数が想定通りに動くことをテストし、想定外時に(統合環境で)デバッグできるようにする。
  • 実現したいことを整理して口頭&報告書で説明することができる。
  • 最初or途中からペア・プログラミング導入して、「実装したいこと→処理手順→実装」の各段階で違いが出てくることを体験&理解させる。
  • それを踏まえて、第三者が保守管理しやすいようにKISS原則、コード規約、コメント等を意識させる。
  • 第三者が書いたコードを読む。

あたり。いや、これを1科目だけで十分にやれるとは思わないけど、1年前期で体験させておくことに意義があるかなと。逆に言うと、これ以外の部分、例えばポインタとかコンパイラとかの話は「後で良いんじゃない?」と思います。個人的には触ってる時間的にPythonを選択肢に挙げちゃいますが、何かしらインタプリタのある言語を触る方が理解しやすいんじゃないかな。

15週ずっとPythonじゃなくても良いし。

手を動かして気付けた/知った問題に遭遇した時、どう行動するか

金曜日, 1月 30th, 2015

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ここ数日(1週間?)、
「90万件用意したデータを処理させたけど出力件数が合わない」
というので悩んでいたらしく、先週のゼミでその「合わない」というだけの報告と、今週のゼミで「どうやら出力時に改行コードがミスってるように見える箇所がある」という報告が。という感じで週1回の報告でその粒度でその詳細度じゃ良く分からないので「見せて」となるわけですが、それでも良く分からず。直接自分でやってみることに。

入力したデータ件数と同じ件数の出力が得られるはずだというなら、そう出力させれば良いよねということでTSV形式で「読み込んだ数¥t入力データ¥t出力データ」と出力すると、実は出力されないケースがあることが判明。ちぇっ、どういう状況で変なコードが出力されるのか確認するためのスクリプトも組んじゃったのに必要なかったじゃないか。

という具合に、何かしら問題に遭遇したらそれにどう対応するか、という技術というか判断なりは大切なんだけど、そういうのっていろんなシーンに遭遇してその都度多種多様な対応策を考えてみたり、策毎のメリット・デメリット考えたり、実際に試してみたりするしかない。いや、HwoTo本みたいなものでもある程度得られる知識はあるんだろうけど、それを活用できるかどうかは別問題だし。

他にも「1秒あたりの処理件数が約20件ぐらい? って90万件まるまる逐次処理させてたら3日もかかるとか待ってられん。リソース(Cores, Memori)はまだ十分余ってるからデータ分割して並列処理させるか。」とか。結局6時間ぐらいで終わったし。こういうのは「そもそも問題と気付く/判断するかどうか」だよな。

人工知能系科目の検討

水曜日, 1月 21st, 2015

学部改組な話。学部改組自体は早くて2年後?ぐらいらしい。文科省との折衝があるからそんなものなのかも。人工知能系科目は2年次後期から入ってくるので、今シラバス考えても実際に学生が受講し始めるのはまだまだ先なんだよな。だけど、関連科目で重複ありすぎると時間勿体無いし、逆に何が抜けてるかが分からないし。

ということで、人工知能系科目をどう設計するか関係者で集まってブレストしてみようその1が開催されました。関連科目を全て列挙すると結構多いのだけど、遠藤先生&姜先生&當間で検討するのは

  • 2年次後期: 人工知能(遠藤)
  • 3年次前期: 機械学習(姜)
  • 3年後期: データマイニング(當間)、webインテリジェンス(遠藤)

な4科目60週分。

折角集まるならということで参考資料として京大/NAISTあたりのシラバスをググってみたり。ここを選んだ理由は単に「シラバス+関連科目名」で検索したら上位に来たからというのと、検索しやすかったというだけですが。海外のも見てみたいけどまだチェックしてないな。MOOCsを少し除いたぐらいか。

座学というか話してるのを聞くだけだとつまらないというか寝る学生が多いから演習なり何かしら手を動かすことを多めに盛り込もうとか、単純に動かす/作るのも良いけど新しい人工知能系科目として求められるものは何かとか。そんなこんなで3月中にはシラバスし上げないといけないらしい。えー。